冒険者ランク昇格!!!
「あ、お前らに言い忘れてたことがあるんだった。」
Bさんが話を切り出してきた。まだ何かあるのか?もう疲れすぎて寝落ちしそうなんだが。
「フェニックスは上級モンスターなんだよ。この魔石を見てみろ黒いだろ?」
Bさんの話によると魔石の色は強さに関わるそうで、
〔階級〕 〔魔石の色〕
上級モンスター 黒
中級モンスター 赤
下級モンスター 白
…ということらしい。
「これを見た時はそりゃーもう驚いたわ。初めてのダンジョンで、持って帰ってきた魔石が黒色なんて初めてだからな!」
ニヤッとしながら語るBさんはなんだかすごく楽しそうだ。…俺達はそれどころじゃないけど。
「それで、言いたかったことはこれで終わりですか?」
このまま終わってくれ。宿に帰りたい。すぐさま寝たい。バタンキューしたい。
結菜なんて半分寝てる。Bさんが目の前にいるのにすごいなおい。永遠はまだびくびくしてる。長いなおい。
「あぁ、いかんいかん話がそれてしまった。それでな、お前たちが上級モンスターを倒したから冒険者ランクが上がるんだ。」
あぁ、なんだそんなことか。結局怒られるようなことはなさそうだ。一安心だわ〜。
「お前らの冒険者ライセンスを寄越しな。」
「分かりました。」
俺は2人からライセンスを受け取り、(結菜からは抜き取った)Bさんへ渡した。
「何をするんですか?」
「あぁ、ライセンスの更新だ。」
ライセンスの更新?それって時間かかるのかな?それまでダンジョンに入れなかったりして…。
すると、Bさんは俺達のライセンスを手で包み込み何やら目を閉じてブツブツ言い始めた。何してるんだろ?
15秒くらいして目を開き俺達にライセンスをつきだした。
「ほらよっ。」
「え?」
「え?ってお前ライセンスの更新終わったんだよ。見てみな。」
ホントだ。内容が書き換わってる。こんな一瞬でできるなんて凄すぎだろ。
感嘆しながら、俺の新しくなったライセンスをもう一度見た。
〔氏名〕 〔冒険者ランク〕
レン C
あぁ、名前は日本にいた時と変わらずそのまんまなんだよな。冒険者ランクはCか。
ん?前はたしかGだったよな。DEFGだから4個上がったってことか。そういえばギルドの受付嬢の話をメモってたんだよな。どれ?
・Gランク 最初はここから
・Fランク 初心者
・Eランク 中級者突入
・Dランク 超ベテラン 100人に1人
・Cランク 上級者突入 500人に1人
・Bランク 上級者 1000人に1人
・Aランク 超上級者 5000人に1人
・Sランク 国宝級 10000人に1人
だったっけ?えっとCだから、500人に1人?どういうこと?間違いだよな。
「あの、冒険者ランクがCになっているんですけど…。」
永遠がおそるおそる聞いた。まさか…。
「あぁ。俺が変えたから当然だろ?上級モンスターを倒すと必ずCに上がるんだよ。よかったな!過去最速だぞ!」
俺達3人とも目が点になった。え、そんなに上がるんもんなんですか。もうこのくだりはこりごりですって。バタンキューしたいんですって。
「お?魔石の査定も終わったみたいだぞ?」
Aさんが巾着を持って出てきた。おっ、これは楽しみにしてたんだよな。
Aさんは机のところまでくると、魔石を並べ始め、並べ終わった。
「今回、白魔石32点、黒魔石1点で合計45万ウォルです。」
45万ウォルか〜。日本円に直すか。えっと、1ウォル=200円だから…
450000×200か
計算してっとえっと、90000000円。
おっと?またこのくだりかな?いちじゅうひゃく…9000万。
3人で分けるから3000万……。
分かってたよ!こんなに冒険者ランク上がるしさ!ただ、ここまでは予測しないだろ!
1回ダンジョン潜った報酬が3000万。しかも、俺らまだ子どもだぞ?中学生だぞ?金がありあまりすぎる。
「ここまで貰えるんですね……。」
「当たり前よ!なかなか上級モンスターは狩られないんだぞ?」
相変わらずめっちゃ嬉しそう。自分のことのように。めっちゃ優しい人なのはわかる。
でも、その強面の顔で言われるとまだ慣れてないからちょっと…。
「あ!お前らパーティ名も決めとけよ?」
「「「パーティ名?」」」