戦いが終わり、ギルドへ。
煙幕が晴れて見えた光景それは…。
「「「えっ?」」」
フェニックスは…ぐたっとした様子で地面に寝そべっていた。近づいてみても何も反応がない。
ってことは、
「俺達の勝ちだぁぁ!」
「いぇーい!!」
「よっしゃぁ!」
パパーン!レベルもめっちゃ上がってるんだけど。え?まじか!
今のレベルはなんと41。レベル30以上あがってるわ。エグいなフェニックス。まぁ、そのせいで死にかけたけどな。
まじで俺の人生終わったかと思ったわ。
ん?あれ?……そういえばダンジョンの説明の時に、
「ダンジョン内でやられても配布される腕輪をつけている限り復活することができる。」
的なこと、言ってたっけ?(第一話に遡ろう!)
恥ずっ!!めっちゃ恥ずいんだけど!!えっ、でも永遠と結菜も勘違いしてる感じだったよな。
よかった〜。俺だけじゃなくて。(全然良くない。)まぁ、あいつらにはあとで言っとくか。
さて、ポイント振りを…と思ったところで、
「あっ、ドロップアイテム!」
忘れてたわ。完全に。フェニックス倒して浮かれてたんだな。
俺がドロップアイテムの事を思い出すと、食い入るようにステータス画面を見ていた2人がバッと振り返った。
おおう、怖っ。2人の様子にビビりながらも俺は先程までフェニックスが横たわっていた所を見た。
モンスターは倒すとドロップアイテムを残して消える。(血なども含めて。)
そこには、赤黒い魔石があった。黒っぽいけど赤を少し含んでいるみたいだ。
魔石の中はとても透き通っていてめっちゃきれい。日本だったら何百万もしそう。
3人で、今度は魔石を食い入るように眺めた。永遠と結菜もきれいだなと思ってる顔だ。
結菜はアクセサリーにしたいとか思ってそう。永遠はこれで武器強化したいとかかな?
「これはギルドに売って3等分しような。」
俺がそう言うと、
「了解。」
「わかった〜。」
と少し残念そうな顔をしながら返事が返ってきた。
他にも素材とかあったが、今はもう疲れた。そう思ってとりあえずアイテムボックスに放り込んだ。
そりゃそうか。結構ずっと戦ってたもんな。
戦い始めてからもうどれくらいたったのかわからなくなるくらい、もうずっと戦っていた。
「もうそろそろ帰るか。」
やっぱ、永遠も同じようなことを考えていたらしい。こういうところでも気が合うな。
「そうするか。」
「そうだね〜!」
ギルドに戻る時には、パーティーのブレスレットをくっつけて、転送を選択。そこからさらにダンジョンのギルドを選択すれば戻ることができる。
「よし、準備完了!じゃあ行くぞ?転送!」
永遠の元気な声が聞こえたと思ったら視界が光に包まれた。目を開けるとギルドの鑑定所コーナーの近くにいた。
「ブレスレット、すごいな。」
永遠がちょっとため息をつきながらつぶやく。あっ、これは死なない事を思い出したな?
「結構便利だよな。色々と。」
俺の言葉に永遠がうっ、とした顔になった。絶対にこの言葉で確信に変わったよな。ちょっと面白い。
鑑定所コーナーには結構たくさんの人が並んでいた。またここにも転生者専用の鑑定所もあるんかな?
そう思って周りを見渡しても、そういったところは見つからない。
あれ?ないのかな?まあ、別に贔屓しなくていいと思うけど、それならなんで受付だけ?
疑問を抱きつつ、今並んでいる行列を見た。結構並んでるな。何分くらいかかるんかな?
これで1時間とか待つのマジで無理だぞ。こちとらもうヘロヘロだし。
どういう心境で並んでいるのか気になって冒険者達を観察してみた。
この人はタンクだな。全身ガッチガチの鎧で固めてる。で、こっちが大剣使いだな。なぜかって?
それはね、でっかい大剣を抱えてるからさ!……なんちゃって。
でもこの人、大剣使いなのに軽そうな服装だな。普通、大剣使いって多少ダメージくらってもいいようにするのよ。なぜかって?
それはね、振りかぶる時の隙が大きいからさ!………なんちゃって。
こうして、人を観察するの面白いな!その人の戦い方とかどういうパーティとかがちょっと分かる気がする。
人の観察に夢中になっているとすぐに俺達の番になった。さて、冒険者初日、どれくらい稼げるかな?
評価よろしくお願いします!