異世界転移しました!
俺の名前は佐藤 蓮。中学1年生で背はどちらかというと高い方。アニメも好きだけど読書も好きという珍しい中学生なのではないだろうか?
今日もいつも通り、朝から教室で友達とバカな話をしながら退屈な日々を過ごしていた。
「なんか面白いこと、ないかなぁ。」
心のなかではいつもこうつぶやいている。代わり映えのない毎日がつまらない。何か面白いことないかな〜。
でも、やはりいつもと変わらない今日。当たり前の日常なんてうんざりした。
「つまんねぇ。」
思わずそうつぶやいた瞬間、床に…光る線?なんだこれ?いやこれは……魔法陣か?
もしかして、という思いに応えるようにその円はだんだんと全容を表しながら浮き上がってきた。そしてついに、白い光を発し始める。
「なんだよこれぇ!」
「出れないんだけど!!」
教室のドアはロックされていて出れないようだ。…まぁ、俺は出るつもりはないけどな。俺は…こんな非日常を待ち望んでいたんだ!
ずっと俺の胸の鼓動が収まらない。こんなに楽しそうなこと、ある?次の瞬間、俺達は全身光に包まれた。
白い光に包まれ、視界が真っ白になったと思ったら…あれ、どこだここ?周りを見渡してみると俺達、クラス全員が白い空間に立っていた。
なんだこの空間。何もないのに俺達は存在できてるし空気中?に立っていられる。
呆然としていると、目の前に優しそうな老人が立っていることに気付いた。鼻下と顎に生えている白い髭、身を包んでいる白い装束、そして、手には大きな杖。
まさに典型的な神様というような見た目だ。
「おぬしたちにはある世界を救ってもらうためにここへ来てもらった。」
…よっしゃきたぁぁ!これは異世界に転移してもらえる系だ。この第一声を待ちわびていたよ。
神様は顎髭をなでながら話しを続けた。
「その世界では魔法やスキルという物が存在する。ただ世界を救くえといわれてもなんじゃから特別に職業とスキルを自分たちで決められるようにした。」
さらにきたぁぁぁ!神様からもらえるスキルと職業。アニメの中でたくさん見てきたこのシュチエーション。まじやばい。
だが、神様の次の言葉に一部のやつらは絶望した。
「あ、ちなみに決める順番は成績の良い順じゃ。」
成績順に決められる。これは普段適当にしてたやつは良いスキル職業が手に入らない。
俺は驚いた。しかし、普段読書をしているだけあって成績は良い。自分でいうのもなんだけどな。
まぁ、取り敢えずはラッキィ。読書もためになるもんだな!もしかして俺はこのために読書を?なんつって。
神様のおありがたいお話は終わったらしく、学年トップから1人ずつよばれていく。
どんなスキルがあるかワクワクしていたら、俺の番はすぐに来た。
職業とスキルにはptがありレアなものは当然ptも高い。一人につき50pt+運動神経分ptがあるみたいだ。
ちなみに俺の総合ptは60。結構いいのが選べるんじゃないか?
60ptを職業かスキルに全振りするってのもあり…か?いや、ダメだ。
多分、職業とスキルどっちも取っておいたほうが使い勝手がよさそうだ。
まずは職業。……へぇ!結構種類たくさんあるんだな。ヒーラー、魔法・大剣・双剣・槍使い、弓、侍、忍者、テイマー、錬金術師まだまだたくさんある。
しかし、俺は既に決めていた。あった!【双剣使い】!手数も多く、男のロマンがある職業だ。よし、これに決定!ちなみに使ったptは30。
続いてスキル。身体強化、千里眼、罠感知、高速移動、敵感知、火・光・風・水系、時空、ステップ、隠密、見切り、他にもある。これは厨二病心をくすぐられる。
サブスキルというものもゲットできるみたいだから20ptくらいのがいいんだけどあるかな……………あった。
【吸収】敵の体力とかを自分の体力にできる系かな?まぁ、体力はもちろん大事だしこれでいいかな。サブスキルは色々なことに使える【鑑定】で。
【鑑定】は、10pt。俺が持ってるポイントはすべて使いきれた。
興奮しながらみんなの所に戻った。この調子でどんどん進み、遂に最後の人も選び終えた。
「お主達にはこの能力を使ってダンジョンを攻略してもらう、幸運を祈る。」
神様がそういった瞬間、俺達はまた白い光に包まれた。
…ん?川のせせらぎ、小鳥のさえずり、木の数々、俺は森に転移されたみたいだ。
他のやつらも近くにいるんだろうか?まぁいい、まず異世界転生したら真っ先にやることがある。
それは…
「ステータスオープン!」
これこれ!これを言いたかったんだよ!
お、俺のステータスはこんな感じか。
スピード 6
スタミナ 5
筋力 4
幸運 5
魔力 2
良いのか悪いのかわからないけどとりあえずはこのセリフが言えたことに満足、満足。
…ん?なんだこの矢印?あっちを指してる。あっちに進めってことか?とりあえずあっちの方に進んでみるか。
今のところ地球と大して変わらない森だな。小川のせせらぎ、小鳥のさえずり、眩しい木漏れ日。
美しい景色モンスターとか出そうだけど。一応装備しとくか。
ウインドを開いて、アイテムボックスを押す。そして初期装備らしい双剣を取り出した。
おぉー、いいねぇ!やっと異世界って感じだ。俺はそれから、それなりに双剣を構えてみたり、くるくる回したりして遊んだ。
そのまま歩くこと3分、特にモンスターとも出会わずたどり着いた場所には地下への入口があった。
うおぉ、これがダンジョン!?ただ、そこには看板があって《転生者はここで待て》と書いてあった。
なんだ、まだ入れないのかよ…。ダンジョンの説明でもあんのか?そう考えている内にみんなが続々と集まってきた。
全員揃った頃に20歳くらいの大柄の男がやってきた。見慣れたメンバーの前でその男はダンジョンについての説明をした。
「これから君たちにダンジョンの説明を簡単にする。ダンジョンは地下100階層まであり、ダンジョン内にはモンスターがいる。地下100階層に近づくにつれモンスターが強くなるが、その分宝箱に入っている物もレアになったりドロップ品も高値になる。なお、ダンジョン内でやられても配布される腕輪をつけている限り復活することができる。ダンジョンには3人でしか入れない。これらの事を踏まえてダンジョンに挑んでくれ。説明は以上だ。それぞれ武器を買うなり、仲間を探したり好きにしていいぞ。」
3人でしかダンジョンに入れないのか…。残り2人誰を誘おうか?考かんがえていたがすぐに考えはまとまった。
あー。もうダメだ。あの2人のことが頭をよぎったら最後。頭から離れない。あの2人だな。
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