第十五章8 【覇王杯/オーバーロード・カップ/シェリア・プルスフィリアチーム】6/規定違反1
【リアライズ・イマジナリー・フレンド/(現実化する空想上の友達)】との別れ?を悲しんでいるだけでは終われない。
ちゃんと【覇王杯/オーバーロード・カップ】としての展開を中継しなくてはならない。
結論から言おう。
【シェリア】も【フェアリア】も【覇王/オーバーロード】として認められるに相応しい実力と能力を持っていた。
部分的にはそれぞれ【芳一】をも大きく凌駕する程の才能を持っていた。
にも関わらず、彼女達は選ばれなかった。
それは何故か?
簡単な話だ。
【逆転参戦方式】に規定違反に当たるものをずっと展開し続けていたからだ。
つまり、審査の対象外の行動を取っていたからである。
それをされたら【識者】も判断のしようがなかった。
それが答えである。
では、何をやっていたのか?
それは、【芳一】と同じ、【小説】を展開させていたのだ。
当然の話であるが、彼女が選ばれた【作品】は【小説】ではない。
【小説】と言うジャンルで選ばれたのは【芳一】である。
【シェリア】が選ばれた作品は、【24作のバーチャルキャラクター(Vチューバーとしてのアバター)】と【13作の絡繰りジオラマ】であり、断じて【小説】では無い。
だが、【芳一】への憧れが強すぎる彼女と【フェアリア】は、【芳一】と同じ土俵での勝負をした。
そのため、選ばれなかったのである。
彼女は、【芳一】にあった時、【7作の特別な小説】を伝えている。
その【7作】のタイトルは、
(1)【アンサー・ストーリー/答えの物語】(【芳一】のライフワーク作品【フィクション・レジェンド】の【アンサー・ストーリー】)/【7部作】、
(2)【コレクション・ドリーマー/収集空想家】/【6部作】、
(3)【シチュエーション・ランキング/状況ランキング】/【4部作】、
(4)【シークレット・ファンタジー/秘密のファンタジー】/【4部作】、
(5)【ラスト・エンド・コード/最後の終了コード】/【3部作】、
(6)【サクリファイス・フェイク偽者の生け贄】/【10部作】、
(7)【オールワン・ナンバーワン・オンリーワン】/【13部作】(【シェリア】の全ての人格の物語)、
となっている。
当然、【7作】では、【御神体】の【24作】にも【怨魔体】の【13作】にも満たないため、【覇王杯/オーバーロード・カップ】で披露しても何の評価にもつながらない。
それを承知の上で、【芳一】に出逢った時には未完成だったこの7作を仕上げて展開させたのである。