第十五章69 【覇王杯/オーバーロード・カップ/ヴィナフェリア・エクセリア・トゥルーヴェリティチーム】17/ショータイム12
【一芳】と【アデラ】の共作の(19)【ダークネス・ドレス・コード】より、一部抜粋。
「こ・・・これが、【闇のドレス?】・・・なの・・・?」
【パイファイ(【アデラ】役)】はそうつぶやいた。
『そうだよ・・・
これが着た者を闇の世界へと誘う【闇のドレス】。
【ダークネス・ドレス・コード】で編まれたものだ』
と【イータジータ(【一芳】役)】は答えた。
【イータジータ】は、必死の思いでこの【闇のドレス】を守っていたのだ。
誰1人味方の居ない四面楚歌の状態でもこの秘密を守り通した。
その代償はあまりにも重く・・・
このままでは【イータジータ】は存在を維持できない。
存在ごと消えて無くなれば【パイファイ】の記憶からも消えてしまう。
【パイファイ】は、
「も、もっと・・・
何とかならなかったの?
何で貴方が消えちゃうの?
私、そんなの嫌だよ・・・
ずっと助けてくれてたのに、私・・・
全然、気付かなくて・・・
あんな奴を信じていた。
だけど、違った。
助けてくれてた【ミッドナイト】は、あいつじゃなかった。
貴方だった。
・・・何でよ。
何で、もっと早く言ってくれなかったの?
言ってくれれば私だって・・・
貴方にあんなに反発する事なんてなかった。
もっと素直に・・・」
と涙ながらに訴える。
【イータジータ】は、
『すまない・・・
だけど、俺は、そんな貸し借りとか無しに、素のままの状態で・・・
フィフティーフィフティーの状態で君と接したかった。
・・・ふふっ・・・
これでなかなか、君と口論になるのも・・・
楽しかったよ・・・
俺はここまでだ・・・
さぁ、君の故郷は闇の世界にあるんだろ?
行ってこいよ・・・
俺が付き添えないのは残念だが・・・
草場の陰で・・・君の・・・こと・・・』
と言って事切れた。
【パイファイ】は、
「うぅ・・・うぅ・・・うぅっぅぅぅぅぅぅぅ・・・」
と嗚咽したのだった。
やっと心を許した人との突然の別れ。
彼女にとっては辛い出来事となったのだった。




