第十五章42 【覇王杯/オーバーロード・カップ/フェアリア・トゥルーヴェリティリアチーム】15/規定違反11
中継時間が限られているので、限定して追うことになるが、外せないのは主人格のAチームだろう。
主人格は【フェアリア】の代表でもあるので彼女の挑戦を追わずして、他の人格を追うことは出来ない。
繰り返すが、彼女は【覇王/オーバーロード】にはならない。
【規定違反行為】をして、【識者】からまともに審査して貰えなかったからだ。
だが、【規定違反】をしていなければ、彼女が【芳一】を押しのけて【覇王/オーバーロード】に選ばれても何ら不思議は無かった。
なぜならば、他の【逆転参戦方式】の参加メンバー達は主に戦闘面を重視してやっていたが、【芳一】はほぼ、(アダルトなどの例外は除外する)オールジャンルを展開させてそのバリエーションの豊富さで選ばれる事になる。
その点で言えば、【フェアリア】も同じ条件を満たしている。
ただ、【小説】では無く、本来の【24作の彫刻絵画(彫刻と絵画を合わせた物)】か【13作の色んな要素の詰まったミックスボックス(新アート)】で表現していればの話だ。
それだけの差で彼女は落選する事になる。
実に惜しい事である。
それをふまえた上で、【Aチーム】の中継に入るが、彼女は、4作品目の【クリエイティブ・クリエイト創造的創作】/【7部作】の展開を選んでいる。
【フェアリア】の【主人格】が一人でも問題無く活動出来るのは、11作の【小説】の中では、この【クリエイティブ・クリエイト創造的創作】/【7部作】か【グレイト・クエスチョン/凄い質問】/【13部作】だけである。
彼女は前者を選んだと言うことである。
この【クリエイティブ・クリエイト創造的創作】/【7部作】と言う作品は創作活動をメインとした作風になっており、簡単に言えば、【オタ活】、【推し活】などを前面に題している物語となる。
また、【芳一】も自身のたくさんの作品で、触れてはいるが、文章量の関係で、あまり詳しくは触れていない【ショッピング(主にオタク、推し活用のアイテム)】について、彼よりもかなり詳しく描いているのである。
集めた物で他もあるからいらないと判断したものは欲しいと思っている他の誰かに売る事も出来る。
つまり、【店】を開く事も出来るのだ。
コミュ障気味である【フェアリア】の【主人格】がまともに会話出来るのは、自分の【オタ活】、【推し活】についての会話がメインである場合だ。
それを話す時は活き活きとして会話出来るのである。
そう言った意味でもこの作品を選んだのは彼女にとっての天職の様なチョイスと言えるだろう。




