第十五章23 【覇王杯/オーバーロード・カップ/シェリア・プルスフィリアチーム】21/規定違反16
中継の最後に、【シェリア/我螺】と【キッド】に戻りたいので、【アラーナ/ダフネ】の事は後少しだけにさせてもらう。
【アラーナ/ダフネ】には名台詞が存在する。
だが、その言葉は【シェリア】の考えで出た言葉ではない。
【芳一】の作品で感動した部分であり、それをオマージュという形で使いたかったから恥ずべき事とは思いつつ使わせてもらったのだ。
原案は【芳一】のライフワーク作品、【フィクション・レジェンド】での1シーンとなる。
「ヒーローなんて居ない。
だから、俺は・・・仕方なかったんだよ・・・」
と言う凶悪な犯人の言葉に対して、主人公ではなく、別のキャラクターが、
「あ?
ヒーローなんて居ないだぁ?
だったらてめぇでなれば良いだろうが。
そうすりゃ、少なくとも1人はヒーローが居るだろうが。
誰かにやってもらおうとすんな。
大事な事はてめぇでやれ、てめぇで。
そうすりゃ周りも勝手についてくんだよボケが。
んな事もわからねぇから、てめぇは無様に落ちぶれんだよ、クソが」
と言う台詞を言った。
何とも無茶苦茶な台詞である。
だが、【シェリア】は、
「そっか・・・
自分でやれば良かったのか・・・」
と感銘を受けたのだった。
【芳一】の作品は人の心を打つ。
それがかいま見えたシーンであった。
それをもじって、
「誰も助けてくれなかった。
だから私が嫌がらせをしたって文句は言わせない。
文句があるのならヒーローに言ってよ。
助けて欲しい時に助けてくれないヒーローなんて居ないも同じよ」
と言う自分勝手な台詞を吐く生徒に向かって、
「ヒーローはあなたがなれば良いでしょ?
私だったら自分でする。
だってその方がおもしろいんですもの」
と言う台詞を【アラーナ/ダフネ】は発した。
このことが彼女の人気を後押ししたと言う設定になっているのだ。
台詞や言い回しなどは異なるが、元の部分は一緒だと言うことだ。
また、【フォース・カプセル】を見つけた時の、
「あぁぁぁぁぁ・・・私のかわいこちゃぁぁぁぁん・・・」
と言った豹変ぶりも魅力の1つとなっている。
これもまだ中継していたいのだが、時間の関係でやむを得ず、この第2部の中継は以上とさせてもらう。