第十五章21 【覇王杯/オーバーロード・カップ/シェリア・プルスフィリアチーム】19/規定違反14
【シェリア/我螺】と【キッド】の冒険を全て追っていく時間は無いので一部のシーンだけ抜粋して中継しようと思う。
冒険を繰り返していく内に、2人は珍しい【生き物】を見つける。
その生き物を調べるのに、【シェリア/我螺】と【キッド】は【特殊な能力】を使う。
それは【シャドウ・スキャナ】と言う異能だ。
これはどういう【能力】か?
それは、対象としているその【生き物】の【影】を踏んでいる間だけ、その【生き物】の【生態】を調べる事が出来ると言う能力である。
一部(と言ってもかなりの数はあるが)の例外を除き、大体の生き物には、【影】がある。 その影を踏めば、それがどういう【生き物】かを知れると言うのは、【シェリア/我螺】達にとっては鬼に金棒的な能力ではあるが、それでも、近づくのは容易ではない。
あれこれ手を尽くして近づくのだが、当然、攻撃的な気性の荒い生き物も多く存在する。
だから、度胸試しにもなるのだ。
また、【シャドウ・スキャナ】で全てがいきなり解ると言う訳ではない。
あくまでも影を踏んでいる間、調べる事が出来ると言う【能力】になる。
【アーカイブ・アーク】と呼ばれる【シェリア/我螺】の祖父【吟獅子 尚三】が作った【吟獅子 泰三】の知識をまとめた【情報システム】とリンクして、影を踏んでいる生き物がその【アーカイブ・アーク】の中に何も同種のものが無い事を確認するのだ。
中には【新種】には違いないが、それでも【37のラージカテゴリー】に分類されてしまう物も数多く存在する。
だから、【新種】だからと言って、素直に喜べる訳じゃない。
【ラージカテゴリー】のどれにも当てはまらないと思った時、次は、【ミドルカテゴリービッグカテゴライズ】で検証。
その次は、【ミドルカテゴリーレギュラーカテゴライズ】、
次は、【ミドルカテゴリーショートカテゴライズ】、
最後に【スモールカテゴリー】と、最低5回は調べないと行けない。
だから、どんなに超高速でやっても早くても今では、それを調べるのに1時間以上はかかる。
その間、ずっと影を踏んで居ないと行けない。
それをやるのは至難の業なのだ。
今回も、ビンゴ・・・と思ったら、新種には違いないが、37の【ラージカテゴリー】に入っている生き物だったようだ。
残念。
だが、彼女達は諦めない。
また、次の【生き物】を探し始めるのだった。