第七十六章 くのいち四姉妹 星璃と澪の戦い
星璃はおがさわら丸に乗った、東京へ向かった。11時のワイドショーを見始めた。相変わらず澪の特集をしていた。見入っていた。その中のインタビューで一週間程お休みをもらうと言っていた。見つからないように東京に来る事が出来るのか疑問符がついていた。駄目なら一人でやろうと思っていた。その準備も必要な事も念頭においておく。無理なら妊娠1ヶ月の小春を駆り出そうと山南さんを説得しないといけない。たぶん頼んだら本人は「殺る」と言ってくれるだろうと思いながら画面をボォーと見ていた。画面の様子から上京はやはり無理だと考えた。佐竹のじっちゃんが映るとこの人、風呂入っているのか気になった。また、時々映る若いイケメンのマタギがいる事の方に気をとられていた。あれが噂の彼氏か?などと。まあ、澪が不潔な男を選ぶ理由ないだろうと思いそれは却下した。ちょっと千秋に会いたくて食堂に早め向かった。食堂にはいるとガラガラだった。千秋はすぐに目に入った。千秋も星璃にすぐに気がついた。わざわざ近寄り「いらっしゃいませ。上京ですか?今回はスパンか短いのでは?」千秋は星璃の目を見た。星璃はカウンター席に座った。それを追っかけ来た千秋に「急用だ。マンション来るなら夜だな?今日は醤油ラーメンと半ライスそれと淹れたてコーヒーを頼む。」星璃は千秋の目を見た。「なんか、ラーメンなんて珍しいですね。うちのは、昔ながらの醤油ラーメンですよ。いいんですか?有り難うございます。」千秋は星璃を見た。「それで良い。それが食べたい。」星璃は千秋の顔を見た。「それでは少々お待ち下さい。」千秋は星璃の顔を見て、キッチンへと帰った。暫くすると千秋がラーメンとライスを持って来た。「お待たせいたしました。ごゆっくりどうぞ。」千秋は星璃の目を見て微笑んだ。星璃は相変わらずの早さでラーメンをすすった。ごはんと交互を食べた。「ご馳走様でした。」合掌した。そこへ千秋コーヒーを持って来た。「昔ながらのラーメンはいかがでしたか?」千秋は星璃の目を見た。「悪くない!たまには良い。」星璃は千秋の目を見てニヤリ笑った。星璃はコーヒーを飲んで部屋に帰った。映画鑑賞が始まった。本日のラインナップはダーティ・ハリー3と4と5だった。念の為
歯磨きは毎回するように心がけた。いつもの時間に千秋は来なかった。ソファーに座りダーティ・ハリーを見た普通はスミスアンドウェッソンなんて銃、撃てないだろうと思い見ていた。星璃は一度だけアメリカで撃った事があるが強力な銃だった事は身体で覚えていた。星璃はクリントイーストウッドの映画は西部劇の時代から好きだった。アウトローのヤサグレた感じが良かった。今日見ているダーティ・ハリーも何回もレンタルビデオで借りて見ている。すべて見終わり、バルコニーに出てマジックアワーを眺め夜風にあたったら腹が減った。千秋に会いに行く、自分に気付いた。食堂へ行くと千秋を探していた。カウンター席に座ると千秋が近寄り「いらっしゃいませ。夜は何お召し上がりになりますか?」千秋は星璃の顔を覗き込んだ。「オムライス大盛りとコーヒー。」星璃は千秋の目を見てウィンクをした。「星璃さん。私ウィンクなんてされるガラじゃないです。やめて下さい。」千秋は、少し照れて下をむいた。「ごめん。あれから千秋を意識してしまう自分がいる、」星璃は本音を吐露した。「あかりさん。私に惚れたんですか?私もですよ。また、二人で遊びたいっす。」千秋も照れた笑いで星璃の目を見た。「千秋、ご馳走様でした。またな!東京で。がんばれよ。」星璃は千秋の目を見て優しく微笑んだ。部屋に帰った。到着まで白井十三との銃を向け合った場合のイメージトレーニングをし、船の中をランニングした。到着まで1時間を切るとベッドの上に寝転んだ。今日は小春が来ないのでタクシーで帰ろうと思いタクシーをGOで予約した。千秋に会いに食堂へ行ったがドアがしまって開かなかった。また、走って部屋に戻りバルコニーに出て遠くに見える船の光を見つけていた。船内にもうすぐ到着のアナウンスが流れた。降りる準備をした。竹芝桟橋に船が接岸した。タラップを降りてタクシー乗り場に行くとGOのタクシーが待っていた。「沢井です。」星璃は運転手に告げるとドアを開けてくれた。タクシーは走り出した。「行き先は西葛西◯◯までお願い致します。」星璃が運転手に告げた。「かしこまりました。シートベルトお願い致します。高速使います。」運転手が返した。「お願い致します。」星璃も返した。しばらくするとマンションに着いた。料金を払ってタクシーを降りてエレベーターに乗って部屋に入った。澪に電話した。「あかりです。こんばんは!お疲れ様です。澪この騒ぎの中東京までどう帰ってくるの?お姉ちゃん一人でやるから無理しないで良いよ。また、変な記者にでも追っかけられたら大変だから。お姉ちゃんがレンタカー借りてそっちへ迎えに行ってもいいよ。」星璃は一つの提案をした。「今回の仕事、一人じゃ無理だわ。2人は居ないと。澪が必要だわ。迎えに行くよ。お姉ちゃん。佐竹のじっちゃんにも会いたいし。」星璃はやっはり澪の援護が必要なのはわかりきっていたがなかなか決断できないでいたのだった。「明日から休みもらったから明日1時に◯◯まで迎えに来て佐竹のじっちゃん紹介するから。」澪は、星璃に言った。「明日1時に◯◯まで迎えにいくね。土産東京バナナでいいか?午前中買ってくる。」星璃は電話を切って、トヨタレンタカーの予約をウェブ上で入れた。ヴェルファイアを予約した。これで準備万端。山南さんは明日でいいか?星璃は湯船に浸かった。のんびりと足を伸ばして肩までお湯に浸かった。サイレントグッバイの鼻歌が今日も出た。徳川のじいさんもサイレントグッバイだな?星璃はちょっと気になっていたので山南に電話した。「山南さん、明かりです。東京に出てきました。明日、澪を秋田まで迎えにいきます。明後日から動けますが待機しますか?殺りますか?」星璃は尋ねた。「とりあえず生活安全局長の坂本が先です。明日の夜、小春のマンションに集まりましょう。クリーナー班の永倉さんにも来てもらいます。」山南の話は明日みたいに聞こえた。「オッケー!」星璃は山南に言って電話を切った。その日は就寝した。次の日朝6時に起きて、シャワーを浴びて、トーストとコーヒーで朝食を済ませた。9時にマンションを出て東京駅へ東京バナナを買いに行った。お土産を買って東京駅の地下で昼食を済ませレンタカーに電話した。「昨日、予約した物ですがどちらに車をとりに行ったらよろしいですか?」星璃は尋ねた。「お住まいのお近くが便利かと」回答だった。「西葛西なんですが何処にありますか?」もう一度質問した。「西葛西なら◯◯にあります。お名前は希望車種はヴェルファイアでしたね。こちらから営業所に電話しておきます。」担当の女性が言った。電話は終わった。仕方がないのでまた、西葛西に戻った。レンタカー屋に行って車を借りた。その足で秋田に向かった。だいぶ遅れていたので澪に遅れる事を伝え、了承を貰った。星璃はナビに頼った。行った事がない土地だった。高速1本でこれた。待ち合わせ場所に着いた。30分遅れだった。着いた事を澪に着いた事を連絡した。澪のアパートの住所を聞いてナビにインプットした。ナビの案内で着いた場所はイメージしていたアパートではなくて一軒家だった築何十年の古民家だ。澪に電話すると引き戸を開けて澪が出て来た。「お姉ちゃん。ご苦労さま。佐竹のじっちゃんに挨拶さ、行くべ。隣のデカい家だ。」澪はデカい家の引き戸を開けて大声で怒鳴った「こんちは!澪です。」なかから「はーいと声がした。」じっちゃんの息子さんの嫁さんだった。中から綺麗な奥さんが出てきた。「姉が来たのでご挨拶をと皆さんおられますか?」澪が奥さんの百合の顔を見た。「澪の姉のあかりと申します。始めまして、澪がお世話になっております。これ、東京のお土産つまらないものですがお食べください。」星璃は百合の顔を見て優しく微笑んだ。「すいません。ありがたく頂戴いたします。どうぞお上がりください、むさ苦しいところですが、今日はみな出ていて誰もいません。」百合は星璃の顔を見た。「お邪魔いたします。」星璃と澪は家に上がった。部屋に入ってビックリした。囲炉裏が真ん中にある部屋だったからだ。久しぶりに畳に正座で座った。「どうぞ、足を崩して下さい。」百合が星璃の顔を見て言った。「今晩はお姉さんがみえたから熊鍋でもしましょうか?猪でもいいすよ。」百合が星璃の顔を見て微笑んだ。「いえ!そんな、結構です。二人でラーメンでも食べにいきますから。」星璃は百合の顔を見た。「そんなラーメンなんて言わないでください。遠慮は要りませんよ。」百合は星璃と澪の顔を交互に見た。「お姉ちゃん。せっかくだから頂きましょう。熊鍋美味しいよ。食べて行きなよ。」澪は星璃の目を見て合図した。食べて行けと。「遠慮なくいただきます。」星璃は百合の目を見て優しく微笑んだ。「今、皆に電話しますね、帰ってくるように。お義父さん。澪さんのお姉さんが見えてます。早く帰って来てください。今晩は熊鍋にしましょう。お義母さんにも伝えてください。」百合はじっちゃんに電話した。「あなた、今、澪さんのお姉さんが家に見えてます。早く帰って来てください。」百合は旦那様に電話した。「私達も何かお手伝いさせてください、」澪が百合の顔を見た。「あら!私ったらお茶もださないでごめんなさい。」百合は困った顔をした。「いいわよ。私達みでお客様をおもてなしをさせてください。」百合は二人の顔を見た。二人はお茶を飲んで、席をたった。「百合さん。一度自宅へ戻ります。姉と話もあるので。ご馳走様でした。」二人は、百合に頭を下げて部屋を後にした。「百合さん。お酒ありますか?買ってきます。」星璃は気をきかせたが「あるからいいです。有り難う。」百合に断られた。「お邪魔致しました。」二人は声を揃えた。「出来たらお呼びいたします。母屋で待っていて下さい。お土産有り難うございました。」百合は二人に頭を下げた。二人は澪の借りてる母屋に入った。星璃は、まず、山南さんに電話して今晩の打合せを中止にしてくれ」と頼んだ。「酒の席になりそうだからと正直に話した。明後日でいかがでしょう。」星璃は伺いを立てた。「なかなか良い家でしょう。お風呂もトイレもリホームしてくれたんだよ。佐竹のじっちゃんと奥さんの部屋だったんだここ。佐竹の家は江戸時代からの名主の家で金持ちなんだよ。」澪が説明してくれた。「べつにマタギだから貧乏なんて人いないよ。みんな金持ちだよ。寄生地主なんだ。小作人に土地を貸して、利益を貰っている人の事だよ。フランチャイズの元締めってとこ!お姉ちゃんがやりたがってる事だよ。何もしないで土地を貸して、土地の料金とあがりの儲けの一部を貰っちゃうやつね。セブンイレブンなんかと仕組みは一緒だよ。」澪が説明してくれた。「金あるんならじっちゃんに歯を治せって言ってあげれば、澪、言えるのはお前だけだ。今、セラミックの良いやつあるから勧めてやれ、テレビに映るとみっともないとか言ってさあ、後全国の女性が見ているからとか言ってやれよ。彼女が出来るとか言ってさあ!」星璃は澪の顔見て薄笑みを浮かべるけしかけた。「私も前から思っていたけど言えなくてね。」澪は星璃の顔を見て困った顔をした。「彼氏とは上手くやってるか?どこのどいつだ澪を射止めた幸運な奴は、あの若いマタギか?時々映る青年。」星璃は澪の顔を見てニヤリ微笑んだ。「あれは、じっちゃんの息子さん。百合さんの旦那だよ。後で会えるよ。」澪は星璃の顔を見て笑った。「私の彼氏は県庁のティシャツ譲ってくれた岩崎五郎という、イケメンだよ。」澪はニヤリ笑った。「明日さあ、山南さんから殺しの計画案が出されるとおもう。宜しくな!澪ちゃん。」星璃は澪の顔を見て微笑んだ。




