第六章 くのいち四姉妹 星璃の家族
星璃が昨日、採った魚の下ごしらえをしていた、お昼前、この日、kから2度目の電話が来た。「こんにちは、今、電話大丈夫でしょうか?あかりさん、外だと盗聴出来ないので、今朝の電話、お義母さんには。さとられませんでしたね。安心しました。電話を切ってからのお二人の会話で判断いたしました。」kが話した。「そうか?気をつかわせちまったな。申し訳ない。お義母さん、酔っ払っていたから電話があった事すら覚えてねえよ。だってまだ起きてこねえし。申し訳ついでに4pの話無かった事にしてくんねえか?昨日、旦那と話して今後、ハニートラップはやらねぇと誓ったからな!楽しみにしていたら申し訳なくて。旦那が嫌だって言うからさぁ!」星璃は、kに電話口であったが頭を下げた。「あかりさん。気にしないでくださいよ。どうせEDで役立たずですから。」kが言うと「ほら!あんたなら厚生労働省あたりから、EDの新薬でも手に入れやすそうだからな。」星璃は、kの様子を伺った。「そういう手もありましたね。気づきませんでした。そこまでしてやりたいと思わんです。正直な所。一人増えた話なんですが野党の国会議員なんです。今回は、国会議員を3名。インフルエンサー2名の5名です。今回も失敗出来ないので、あなたがたに頼みました。総理も了解済で。」kは、奥深い内情まで話した。「あんた!そんな事まで電話で話てもいいんか?盗聴されているかもだよ。」星璃は、kの心配をした。「あかりさん。大丈夫ですよ。こっちの電話、盗聴されているとかけた時、警告音がでるんですよ。心配していただき有り難うございます。」kは、申し訳なさそうに話した。「上等な物持ってんだな!官僚ってのは!」星璃が、感心した口調で話した。「今回は5億円になりますね。作戦は決まりましたか?」kは、星璃に尋ねた。「5名になったんだよな!一網打尽で行こう。そっちの作戦に乗っかるよ。今回も、頭の良い人達が考えたんだから穴はねえだろう。くのいち十八番のハニートラップも使えねぇしな。」星璃は、電話口で頭をかいた。「今回は、国会議員が3名いるので警備部まで出張ってもらいます。澪さんの狙撃に頼もうと考えます。成功した際は、澪さんをオリンピック強化選手に推薦いたします。今回はこっちがたんまり裏金用意いたします。また、今回は、資金が足りないので近いうち荷物の回収お願いします。日時決まったら連絡いたします。今度は覚醒剤20キロになりますが末端価格で20万円とすると結構な金額になります。これが裏金になります。あなたがた、警察、公調、内調、国会議員等いろんな所へ流れます。深い闇ですよ。私なんか墓場まで持って行く話ですよ。また、連絡します。」kの話は、終わった。すると「あかりさん。あかりさん。」お義母さんが起きて来た。「お義母さん。お早うございます。社長出勤ですね。」星璃がお義母さんの顔を見た。「あーあ!頭痛い。二日酔いだわ。今日は寝てます。あかりさん。お腹空いたからなんか作って頂戴。ミーちゃんにごはんあげてくれた。」お義母さんは、あかりの顔を見た。「あげました。わかりました。今、ロウニンアジの下ごしらえ終わった所なんで焼きますね。出来たらお呼びします。」星璃は、お義母さんの顔を見た。出来た嫁を演じていた。星璃の義理の母との一日が始まった。お昼の準備におわれて姉妹達に連絡を忘れていた。チャチャとグループラインを送ろうと思ったが流出のおそれがあるので小春に電話して、今晩、公園かレストランに集まるように頼んだが心配だったので自分が東京へ出張る事を告げた。星璃も今回は慎重だった。「お義母さん。お義母さん。昼ご飯、出来たよ。早くいらしてください。ロウニンアジの焼き物と私が食べなかったステーキどうぞ!半分っこだけど。ステーキソースタップリかけると美味しいよ。いただきます。」星璃は、お義母さんの目を見た。「いただきます。」お義母さんもお箸を取って茶碗を持った。まずは、魚から手をつけた。「うん。美味しい!」お義母さんは、唸った。「ステーキはミディアムね。隆志さん、上手く焼けてましたか!」星璃は、お義母さんの目を見た。「美味しかったわよ。素材が良いから。」お義母さんは、あかりの目を見た。「お義母さん。また、近いうち東京へ行くから欲しいものあったらメモ書きしておいてください。小春が彼氏を紹介したいらしくて!」星璃は、お義母さんの目を見た。「あら!今までいなかったの?もったいない。宜しく言っておいてね。」お義母さんは、星璃の目を見て微笑んだ。「わかりました。有り難うございます。」星璃もお義母さんの目を見て微笑んだ。「あかりさん。これ、食べ終わったら、私、寝ていてもいいかしら。今日何も用事がないから。夕食の準備お願いね。ご馳走さまでした。後は、宜しく!おやすみなさい。」お義母さんは、星璃の目を見て、母屋へ向かった。星璃は、猫のミーちゃんを見つけるとつかまえて、嫌がる猫の爪を切った。「シャー」と猫のミーちゃんが星璃の目の前で怒った!「ミーちゃん。私にシャーするか!この野郎。ごはんあげないぞ!」星璃は、いつもの事なので驚きはしなかった。ミーちゃんは、爪が切り終わると星璃が手を離したので全速力で何処かに消えた。「カワイイだか憎たらしいのかわからん猫だな!あいつは!夜になると私の布団の中にモグリこんでくるくせに。今度来たら足で蹴っ飛ばしてやっかんな!」星璃は、独り言をブスクサ言った。東京だったらママ友がしまむらの服なんか着て、集まってランチとかしてんだろうな?おお嫌だ!心の中で考えて、私は無理と身震いをさせた。星璃はスマホをとり何処かに電話を始めた。「小春、急で悪いんだけど明後日日曜で会社休みだよね。明日みんな集めといて!明後日お姉ちゃん、東京行くから。着くのは深夜だからネットカフェでも泊まるわ。みんなでテーマパークでも行かない?澪に悪いか?いいとこあったら探しておいて!人が沢山いる所。ケイリン場でも競馬場でも。上野動物園とか。」星璃は、こうと決めたら即実行するのがが早かった。「それなら、マンション西葛西だから、江戸川競艇なんて近いよ。それとさぁ!ネカフェなんて言わないで家泊まればいいじゃん。水くさいんだから。こつちに着く時間調べて竹芝桟橋まで迎えに行くから。大事な話なんでしょう?家のババアには小春の彼氏を紹介するって事になってから。もし、電話でもあったら話合わせておいといてな!」星璃は、小春の行為に甘える事に決めた。星璃は、隆志の帰りを晩御飯を作りながら待った。今日は、マグロの刺身と二人がお昼に食べたロウニンアジを焼いたものとイカの刺し身。マグロの煮付けもついでに作った。海鮮ずくしって所。なんか、カッコいいけど切ったか煮たか焼いたかだけであった。6時を回った頃、隆志が帰って来た。「ただいま。ああ!疲れた。今日の漁はぼちぼちだった。マグロとタイは高く買い取ってくれた。」隆志は、星璃の目を見た。「おかえりなさい。御苦労様でした。今日も話があるの!明日東京へ行くから。宜しく。」星璃は隆志の目を見た。「例の話か?」隆志は、星璃の目を見た。「お義母さんには、小春に彼氏が出来た事になってる。話合わせて。」星璃が隆志の目を見た。「任せとけ。」隆志は、星璃の目を見た。「ごはん出来てるよ。お義母さん起こさなきゃ!お義母さん。お義母さん、ごはん出来たよ。もう、夜だよ。」星璃は、母屋に向かって叫んだ。「あかりさん。ごめんなさい。寝ていて何もやらなかったわ!」お義母さんは、少し恥ずかしそうに星璃の目を見た。「お母さん只今もどりました。二日酔い大丈夫ですか?」隆志が母の聡子の目を見た。「うん。大丈夫!1日中寝たから。」母聡子は隆志の目を見た。「それではごはんにしましょ!あかりさんありがとう。いただきます。」母聡子は、手を合わせた。隆志も星璃も「いただきます。」手を合わせた。「明日、何時だ!」隆志は、星璃の目を見た。「15時半。」星璃は、隆志の目を見た。「見送りに行けない。ゴメン。明後日には帰ってくんだよな!」隆志は、星璃の目を見た。顔の前で手で謝った。「話がすんだら11時のおがさわら丸に乗る。」星璃は、隆志の目を見た。「隆志お土産は?あかりさん。私のリクエスト、これ!お義母さんはメモを渡して来た。ザット目を通して、買える物は買って来る。」星璃は、隆志とお義母さんの目を見た。「なんか、みんなに土産でも持ってくか!」星璃が一言言うと隆志が「マグロとタイ持っててやれ!軽トラの荷台にあるから後で取ってくる。今日上がった上物!あかり、後で捌いてやれ!」隆志は、星璃の目見た。「クーラーボックスにドライアイスも入ってるから、この間、ステーキを入れて来た保冷バッグに入れて持ってけ。」隆志は、星璃の目を見た。「わかった。有り難う。」星璃は隆志の目を見た。星璃は、早速、軽トラの荷台からクーラーボックスを持って来た。キッチンのテーブルの上にまな板を置いてマグロを捌き始めた。手慣れたもんだった。赤身と中トロと大トロと柵状にした。新聞紙に巻いてラップをかけた。タイも捌いて焼くだけにした。保冷バッグの下にドライアイスを敷いてその上に並べて置いた。お土産の完成だ!「流石、漁師の嫁だ!」隆志は、声をかけた。「あんた、何時の間にそんなに!」お義母さんも驚いて声をかけた。「隆志風呂入って来な。」星璃が目で今晩行くぞ!と合図した。スケベ女の異名と潮吹き女の異名をダブルで持っていた。次の日の朝、ふとんが干してあるとお義母さんが「あかりさん。また、やっちまったかぁ!激しい事!羨ましい。」と言う程、潮を吹いていた。この家族はおもしろ家族で有名だった。島の人達もあかりちゃん。あかりちゃんと気軽に呼ばれていた。隆志は、この島一番二番の腕利き漁師だった。義母の聡子も悪口を言われた事のないくらいの人格者だ。75歳の後期高齢者だった。5年前に旦那に先立たれ息子夫婦とのんびり暮らしていた。