第三章 くのいち四姉妹 あかりとたかしと
星璃と隆志の出会いは、◯◯総理暗殺事件の前だった。緯度◯◯経度◯◯まで行ってくれる船を探している時だった。四姉妹が漁協の前に座ってタバコを吸っていた、隆志に声をかけたのがキッカケだった。心良く引き受けてくれた隆志の笑顔に惚れたのが星璃だった。一目惚れでした。「ズッキューンガラガラ」と心の音が聴こえたくらいだったらしい。本人いわく。姉妹達に相談したら、「お姉ちゃんももうすぐアラサーだし、この島、空気も美味しいし、魚も美味しいから、沢井さん。イケメンだし。良いんじゃない。」三人は、軽い乗りだった。でも星璃は真剣だった。「私、隆志さんと結婚する。」星璃は、会ったその日に結婚宣言した。それから、2日後、例の地点へ荷物の回収をする日が来た。全員、隆志の船にのった。途中で小春と純麗は船酔いに悩まさられながら。「ゲーゲー」していた。ふたりは、顔を見合わせれば「気持ちワリー」としか言わなくなっていた。隆志は、ペットボトルの水とタオルを交互に二人に渡しながら船を操縦した。「あいにく、波が荒い時に来ちまつたな!」隆志は、二人の目を見たが二人の顔と目は死んでいた。「気の毒に。クワバラクワバラ。」隆志は、二人に声をかけた。目的地に着くと荷物らしきモノをが浮いていた。「あれだ!」星璃が、指を指した。隆志は、網を出し荷物に引っ掛けると3人で引っ張った。「イチニィ、イチニィ」と掛け声とともに網を引っ張った。最後は、自動で巻き上げ、荷物の回収は終わった。星璃は、この時の隆志の漁師姿にさらに惚れこみ熱を上げたのであった。その足で東京まで隆志の船で送ってもらい、5人は、別れた。次の日、4人は、荷物を2キロずつに5つに小分けして指定の所に送った。それから、半年後、二人は、東京で結婚式をあげて、夫婦に正式になった。苗字が変わって、沢井星璃になった。望月家は、姉妹3名と親戚5名の8名だった。星璃はウエディングドレスを着せて貰った。父と母は、他界していた。お父さんは、公務員、お母さんは、ピアノの先生だった。三人は、小さな頃からピアノをやっていて、絶対音感の持ち主だった。星璃、小春、純麗は、東京の音大を出ていた。教員の免許をもっていた。澪は、東京の体育大学に通う1年生19歳だ。星璃が10個上で29歳、小春が一つ下で28歳、純麗は5つ下で23歳。結婚式の年。
四人は、千葉から銃撃の練習から小春のマンションへ帰ってくつろいでいたら(依頼人k)から星璃のスマホへ電話あった。「荷物無事に届きました。有り難う。」で終わると思い気や、とんでもない情報を手に入れた。kが口を滑らせた。「姉妹相変わらず仲が良いですね。今は、小春さんのマンションですか?」kは、彼女達の居場所を知っていたのである。「ねぇ、盗聴してる。尾行していた?」星璃がkに詰め寄った。「私達は、貴方がたを守らないといけないのです。それくらいやらせてください。皆さんの安全は保証しますから。」kは、イケシャーシヤーとごたくを並べた。「公調か内調か!」星璃は、怒鳴った。「どちらも動いてます。あなた達の秘密は守りますから。」kが答えた。「盗撮、盗聴どっちもやってんか!」星璃は、また、怒鳴った。「盗聴はさせていただいてます。あなた達、姉妹は、欲求不満なんですね。性欲が強いとお見掛けを毎晩毎晩、サカリのついたネコのように。星璃さんは、成人劇画の青山先生の描く、人妻ソックリでグラマラスな体型と品の良い顔立ち。黒髪。私のタイプなんですがねぇ!お義母さんに孫だ孫だとプレッシャーかけられて気の毒です。次女の小春さんは、愛犬にバターを塗りたくった、自分のを舐めさせて喜んでいますし。気品の良い顔立ちが歪むのが想像出来ます。三女の純麗さんは、オモチャが大好きなんですね。気品の良い小顔が目に浮かびます。四女の澪さんは、東京のテーマパークのダンサーの女性を毎晩つれこんで女同志からんでレズ行為ですから。変態にはたまりません。ヒヒヒ!」kは、最後に引き付けでも起こしたような笑いになっていた。「お前、変態か!ふざけんな!」星璃が目をつりあげて怒鳴った。「みんな、聞いた。盗聴されてるぞ!みんなの恥ずかしい秘密ペラペラペラ喋ってたなぁ。私、こいつを殺りたいわ。」星璃が言うと「やれるものならやってください。そんな事をしたら、あなた達がどうなるのか、想像してみてください。」kが電話口でほざいた。「未だ、殺しの方法を模索中ですね。良いアイデアが一つあります。東京都内の空きマンションの鍵を作って、(歯ブラシの先を切り落としてライターで温めてそれを鍵穴に入れると鍵がまわって鍵が開きます。)そこに財務官僚がすべて、ぶっちゃけます。という嘘企画で四人を集める方法です。対談の中心の財務官僚の女性をお貸しします。この女性殺してもかまいません。是非殺してください。ぶっちゃけ過ぎたので一番最初に殺します。見せしめです。他の四人の反応をカメラでしっかり抑えます。そういう人物選択しますから。ぶっちゃけ邪魔モノです。5人を澪さんが1キロ先から狙撃します。今回は犯人は必要ありません。澪さん以外の隆志さん含む4人は、カメラ、照明、音声、メイクアップ。担当で部屋にいれば安心かと。これが私の考えた作戦です。一網打尽ですよ。」kは、調子にのってペラペラ話した。「良い案ね一網打尽っていいかもね。次に同じようなヤカラを出さない為には良い考えね。でも、これって、ユーチューブ側で削除されちゃうでしょ?」星璃は、腕を組んで首を傾げた。「あくまでも嘘取材って事が前提だ。」小春が星璃の目を見た。「事件発覚を遅れさせるにはピッタリね。マンションが売れるまで内覧はないもの!」純麗が皆の目を見た。「1組は、二人で一人だから、ハニートラップ使えそう!でもジジイ達、いろいろ経験済みだろうな。」小春が皆の目を見た。「澪ちゃん。不潔とか言っていたけどあんた、レズなんだ!お姉ちゃん。ビックリした。こっちの二人のひとりエッチも大概だけど。皆ちゃんと恋愛しなさい。島に来なさい。待ってるわ。良い男いっぱいいるから。体力あるし。毎晩迫っても怒らないし。ひとりでやる必要なし。魚臭いけど直ぐ慣れる。」星璃は、ニヤリ微笑んだ。「仕事期間は今年いっぱいだから時間はある。余裕かましてみっか!」
「R&Bを使う理由、変態音楽だから、日本人には向かない音の取り方するんだ。ウィキペディアみても素人にはさっぱりわからん。鋭い感覚が必要なんだ。こんな説明でいいかな?隆志にどう説明すっかとずっと考えていたんだ。ウィキペディアには8分の16なんて書いてあったが素人にわかる?音楽通なら常識的にわかるわな!一小節を8分音符が16あるって意味って事だよ。私が教壇に立っていたら、同じリズムで教壇を16回叩いて、こんな感じ〜ぃ!わかったぁなんて済ますけど。どういうリズムだよ。ってなるよ。簡単に説明すな!私はR&B大好きだけど。変な掟作っちゃたね。失敗だね。みんなわかるものすればよかったよ。R&Bのダルさがいいんだよ。歌手の歌い方に特徴があってさ。今なら断然(SZA)が好き」星璃は、自分で自分をぼやいた。「私はね。殺す時、皆と息を合わせてっていう感覚でR&Bを使うって思っていたんだけど、他人にどう教えるかなんて考えてなかったからどうしようかなぁ!なんて思っちゃてる?隆志もシンクロ出来っかな?」星璃は、腕を組んだ。テーブルの上に置かれた緑茶を飲んだ。「お義兄さん。いつも入るの?これから。別に教えなくてもいいんじゃね。」澪が星璃の目を見た。「澪、それじゃ駄目たんだよ。5人で一つの仕事成し遂げるんだよ。いっしょにならないと。私の考えだけどね。R&Bでシンクロするってのは、結局は、最後に手を下すのは澪の一発の銃弾だろ!澪に責任を背負わせない為にも全員でヤッタって事にできるじゃない。」星璃は、熱弁を語った。「それと話は変わるけど、私さぁ!今日一日漁港にいたから魚の匂いが鼻についちゃたかなぁ?と思っていたんだけど、星璃姉さんの服が臭い事にさっき気が付いた。」小春が星璃の目を見て笑った。「そんな臭えか?私には何時もと変わらないんだがなあ!」星璃は、皆の目を見た。そしたら、皆は白い目で星璃を見つめた。「星璃姉さん。ジャージ貸すから着替えて。」小春はクローゼットから赤のジャージを持って来た。「暫くそれ着てな!」小春が星璃の顔を見た。「わかった。有り難う。」星璃が小春に頭を下げた。「小春、洗濯機貸して、これ洗うから。」星璃が小春の顔を見たが小春が嫌な顔をした。「洗濯機、魚臭くなるから断る。すぐそこにコインランドリーあるからそこでやりなよ。」小春は、星璃の目を見た。「星璃お姉ちゃん。明日、その釣り師のカッコで帰るの?目立たない?そこ、大通りでたら、ユニクロあるししまむらもあるから。お姉ちゃんなら主婦の店ファションセンターしまむらかな?安いし。お手頃だし、お姉ちゃん着なければ、お義母さんにあげられるし、一石二鳥って所だよ。」小春は、星璃の目を見たがあまり喜んではいなかった。「うん。わなった。小春、車出してくれ!コインランドリーやってる間にしまむらまでつれてけ!」星璃は、納得はいかなかったが皆の話に乗っかった。小春は、洗面所から、芳香剤入りの洗剤とカゴを持ってくると星璃が脱いだ服をカゴに入れた。それを持って二人は、マンションを出て小春の車に飛び乗った。小春は、白のヴェルファイアにのっていた。高級車だ。「小春。この車、値段高いよね。昨日から思っていたんだ。」星璃が運転する小春の横顔を見た。「高いよ。これ本皮でしょ!現金で買うと◯百万円はする。でも、これ、リースだから、月◯万円。」小春は、前を見て運転しながら答えた。「ふーん。そうなんだ!贅沢品だね。あんたんとこ家具も家電も良いものばかり、儲かってんのね。商社って!」星璃が羨ましそうに小春の横顔を見た。「前回の◯◯首相暗殺事件のギャラで買ったんだよ。あれがなければ安月給、安月給。ワハハハ!」小春は、前を見て大声で笑った。「だったら、車も現金で買えたんじゃない。車は、現金で買うモノじゃない。世間の常識。」小春は、星璃の横顔を見たが星璃は首を横に振っていた。「お姉ちゃん。コインランドリー着いたわよ。使い方わかる?一緒に行ってやっなら。まず、この服何キロ、1キロもないね。それじゃあ、これにぶち込んで。洗剤を入れて、ココ芳香剤入り洗剤禁止だった!でもかまわない。かまわない。お姉ちゃん。そこに300円入れて、自動で動くから。」小春は、テキパキしていた。「何分だ。10分か!それまでにしまむら行っちゃおう。」小春は、星璃の目を見た。二人は、車に飛び乗りしまむらへと向かった。「お姉ちゃん。1日しか着ないんでしょ?だったらお義母さんにあげる前提でコーデしてあげる。」小春は、星璃の横顔を見た。「う〜ん。それも勿体ないちゃ持つたいない。いいのがあれば私が着る。私、優先でコーデして。」星璃は、小春の横顔を見た。暫く走るとしまむらへ着いた。二人は、店内に入って婦人服コーナーへと向かった。「お姉ちゃん。これ、いいんじゃない。青のトップスと白のボトムスのセットで1980円だって。安いねぇしまむら。私も今度からしまむらにしようかな!これ、お義母さんのお土産に、エンジのトップスと黒のボトムスがセットで1980円これなら良いかも。喜ぶよ。」小春も初めてしまむらに入って、安さとセンスにビビった。「よし!これ2つで決まり。靴も買わなきゃ。ゴム長じゃ帰れないでしょ。靴コーナーは、さっき、入口の左側にあった。行って見よ。」小春が星璃の目を見た。カゴに先に選んだ2点が入っていた。靴コーナーも安すぎる。白の580円の靴をカゴに入れた。「980円のこっちの方が良いよ。たぶん何回も履ける。」小春が星璃を見た。「うん。それでいくべ。全部買っても5000円しねぇなぁ!」星璃は、小春の目を見た。二人の買い物は終わった。コインランドリーに戻ると洗濯は終わっていた。今度は、乾燥機300円を入れた。また、10分。二人は、表の自動販売機でコーヒーを買って椅子に座ってくつろいでいた。「やっぱ!東京って便利な所だな!島じゃ考えられん。」星璃は、ポツリともらした。帰りスーパー寄って夕食の食材仕入ようよ。「お姉ちゃん。何食べたい?私、奢るから。さっき食堂でお姉ちゃんに出してもらったから。」小春は、星璃の顔を見た。「肉、肉。ワイン飲みてぇ!」星璃がそれだけを小春に伝えた。「お肉かぁ。和牛にするか!皆居るし、焼肉かステーキどっちが良い。」小春が星璃の顔を見た。「うーん。どっちも。」星璃は、また、本当の気持ちを口にしただけだった。「わかった。どっちもやるか!」小春は、星璃の顔を見ると星璃はニヤニヤしていた。服の乾燥が終わったので服を回収して、二人は、車をスーパーへと走らせた。暫く走るとスーパーに着いた。店内に入ると星璃がキョロキョロ挙動不審になっていた。カートを引いてカゴを上に載せた。マイカゴをカートの下に置いた。カートに電卓が付いているのを見て、「すげぇなあ!これ。一年も島に居るとタイムスリップしたみてぇだな!」星璃の見るモノすべてが新鮮に見えていた。「お姉ちゃん。ほしいもの入れていいよ。久しぶりの四人の食事会だから。まず、肉コーナーに行くとすっか!」小春は、星璃の顔を見た。星璃は、興奮して、鼻息が荒かった。精肉コーナーに着いた。あった。A5ランク仙台和牛150gサーロインステーキ5000円。焼肉用カルビ150g5000円、ロース150g5000円、「高ああ!」星璃は、目が飛び出る勢いで口にした。回りの人が星璃を見た。「お姉ちゃん。シィー!大丈夫!任せて、任せて!今回のギャラ一人一億円でしょ!余裕のよっちゃん。」小春は、星璃の目を見た。「あんた、まだ、成功してないでしょ!バカね。」星璃は、小春の目を見た。小春は、ステーキ4パックとカルビ2パック、ロース2パックと普通の和牛のカルビ2パックとロース2パックをカゴの中に入れた。棚の上のステーキソース2本と焼肉のタレ2本、焼肉ロースター1台をカゴに入れた。「小春、この分は、私が払うから、後、サーロインステーキ3パック買い足して。島に土産。」星璃は、小春の目を見た。小春は、ガラスの向こうの店員を手をあげて呼んだ。「ドライアイスくれないかしら。」小春は、一言言うと店員は一回頷くとガラスの向こうの冷凍庫からトライアイスを持って来て小春に渡した。小春は下のカゴにそれを入れた。二人は、お酒コーナーに向かった。「5000円のと10000円のとどっち飲みたい。お姉ちゃん。」小春は、星璃の目を見た。「質より量かな!」星璃も小春の目を見た。「5000円の3本にしょっと。」小春は、3本を下のカゴに入れた。「ビールも買っちゃおうかな!酎ハイも買っちゃおうかな!」星璃は、缶ビール500缶3本と缶酎ハイ3本も入れた。「お姉ちゃん。野菜は?」小春が星璃の目を見た。「いらない!いらない!」星璃が手を顔の前で振った。野菜コーナーに立ち寄ったら焼肉用カット野菜をが売っていた。それを1パック、カゴに入れた。果物コーナーで梨4個入りを1パック、イチゴ1パックをカゴに入れた。マスカットを1パック入れて、お菓子コーナーへ向かった。ポテチを4袋入れた。柿の種を1袋入れて、デイリーコーナーでキムチとカクテキを買った。日用品コーナーで割り箸とトングと保冷バッグを買って終了。レジにならんだ、セルフレジにした。星璃がやった事ないっていうからそっちにした。「小春、私が払うよ。」星璃は、バッグから財布を取り出しカードで支払った。星璃は、保冷バッグにドライアイスを下に敷いてお土産のステーキを入れた。重たい荷物を二人で運んで帰路に着いた。星璃は、トラベルケースがほしくなりホームセンターに寄ってもらおうと小春に言ったら「私のあげるから、早く帰ろう。」小春が星璃の横顔を見た。「ずいぶんかったな!スキッとした。」星璃は、運転する小春の横顔を見たが星璃は笑っていた感じがした。「お姉ちゃんどうした?」小春が少し心配した。「ちょっち、テンション爆あがり状態。日本に来る中国人の気持わかったわ!ワハハハ!」星璃は、大きな声で笑って、頭をボリボリかいた。暫く走るとマンションに着いた。星璃が荷物を取りに来るよう、澪に電話した。素早く二人は降りて来て、荷物運びを手伝った。「皆有り難うね。有り難うね。」星璃は、皆の顔を見た。「お姉ちゃん達、こんなに何買ってキタの!」澪が星璃と小春の顔を見た。「見ればわかるじゃん。肉だよ。肉。後酒、酒。」星璃は、同じ言葉を繰り返した。「さあ!上行って早く食べるぞ!」星璃は、皆に気合いを入れた。「ステーキ焼くから、ケンネン。ケンネン。私が焼肉コーナーのカゴから一掴みパクって来た。白い塊。牛脂。袋に10個は入っている。」星璃は、ジャージの上に小春のエプロンをしていた。「お姉ちゃん。その前にごはん炊いて。」小春が振り返った星璃の顔を見た。たぶん、「炊けてるよ。スーパー入る前に澪に電話して頼んだから。」星璃は、小春の顔を見てから炊飯器の中を確認した。「ほら、出来てる。小春ちゃん。見て!見て!」星璃は、小春の手を引き、炊飯器の中を見せた。「お姉ちゃん。ファインプレー!やっぱあれからテンションおかしいよ。前からおかしいと思っていたけどね。ウフフ!」小春は、星璃の目を見て笑った。「何がおかしいだと!ふざけるな!私は、四人で夕飯食べるの嬉しいだけだあああ!」星璃は、怒鳴った。「でも、確かにおかしい?あれからだ。爆買してからだ。」小春は、ちょっと切れたな!と直感で思って心の中でゲラゲラ笑っている自分がいた。星璃は、袋の中のケンネンを4つ取って3つをテーブルの上に置いた。残り全部を保冷バッグに入れた。星璃は、フライパンにケンネンをぶち入れて、サーロインステーキを焼き始めた。ふだん、あまり料理はやらないが焼く煮る炒める捌くはあたりまえに出来た。買って来たトングを上手く使っていた。「小春ちゃん。カップスープ忘れたね。買い置きある?」星璃は、小春の顔を見たが手は止めなかった。「そこの戸棚の中にあるワカメスープとコーンスープ。」小春は、星璃の目を見た。「小春ちゃん。お湯わかして作って。こっち手離せないから。」星璃は、小春の目を見た。小春は、大きく頷いた。マグカップにコーンスープ2つワカメスープ2つを入れた。ヤカンに水を入れてガスコンロに乗せてガスをつけた。「皆、ミディアムレアかな?焼き加減難しいなあ!ウェルダンになっちまう。はい!これ!ウェルダン確定。食べたい人。ごめん。これから、ステーキの焼き方、ウィキペディアすっから。ステーキより焼肉先ヤッつけて!」星璃は、皆に怒鳴った。「ウェルダンは、私が焼きながら食べる、責任持って!」「ステーキは締めにして良い。私、腹減っちゃったから焼肉食べる。ワインも飲みて〜ぇ!」星璃は、皆の顔を見た。皆、呆れた顔をしていた。「お姉ちゃん、仕事で振り回すのやめてよね。」純麗が久しぶりに声を出して星璃を見た。「あらあ!居たの純麗ちゃん。久しぶりに声聞いた感じ。」星璃は、純麗を見てニヤリ笑った。「あのね!ステーキそれぞれ、自分のは自分で焼きなさい。時間とか加減とか書いてあるけど料理ベタのお姉ちゃんにはわからない!素材がいいから焼き過ぎても美味しいよ。食べて見る?」星璃は、焼き過ぎた星璃のステーキを細く切った肉を差し出した。「これは、これでいけちゃうね。ステーキソースの味しかしないけど。」澪は、星璃の目を見た。「私は、ちゃんと焼いたやつ食べたい。」小春も星璃の目を見た。「私も。」純麗も星璃の目を見た。「自分で焼きなさい。私は、焼肉食べるから。カルビとロース。小春ちゃん。スープ出来たわよ。皆、取り来て。」星璃がカップにお湯を入れただけだった。「コーンは誰、ワカメは誰。」星璃が皆にカップを手渡した。ロースターがテーブルの上にセットしてあった。「まず、普通の和牛からカルビ。はい、ロース。」お皿に並べたお肉をテーブルに乗せた。網を乗せケンネンを網全体になじませた。小さなお皿に一人ずつタレを入れて渡した。キムチとカクテキは大皿で出した。「網小さいから一人1枚ずつ焼いて食べてね。A5ランクもあるからゆっくり、ワイン飲む人手をあげて、はい!全員ね。ワイングラス人数分あるかしら。グラス棚に5個ワイングラスがあった。流石、小春ちゃん。用意がいいわよ。」星璃がワイングラスを一人一人に置いて、半分くらいずつ注いだ。「久しぶりの再会に乾杯しましょ!」星璃が音頭を取った。「再会を祝して乾杯」皆でグラスを鳴らした。何故か星璃は、一気飲みをした。そして自分で空いたグラスにワインを注いだ。「ワインは、注ぎ足し禁止よ。全部飲み干してら注ぎ足しして、マナー。マナー。一つ覚えたね。」星璃が得意気な顔して微笑んだ。星璃もカルビを一切れ焼いて食べた、「これ、おいひーね!島じゃ食えねえ!」星璃は、目を細めた。あっと言う間にカルビ3切れロース3切れを食べ終えて、ワインを一気にのんでまた、注ぎ足した。「皆、後はA5ランクだぞ〜と。」星璃は、ニコニコ顔で皆の顔を見渡した。自分の空いたお皿にA5ランク和牛カルビ3切れロース3切れをキッチンで乗せて席についた。「A5ランクのお肉、冷蔵庫にパックのまま置いてあるから3切れずつ、取っててなあ。」星璃は、皆の顔を見た。皆頷いていた。星璃は、柿の種をお皿に出し、冷蔵庫からビールを取ってビールを飲み始めた。「お姉ちゃん。相変わらずのマイペースやな?いろいろストレス溜まってんだろうな!」小春がポツリと口にした。星璃は、柿の種を一掴み口に頬張るとビールをチビチビおっさんのような飲み方になって来た。「次の仕事なんて忘れたわ!」星璃は、独り言を言う、酒を飲むといつも悪酔いするタチだった。「kのおっさん気に喰わんなぁ!あいつ、私達の喘ぎ声聞いて一人でやってんじやねぇ全然約に立たない、そこも立たない、ちょっと可哀想な中間官僚なんだわ、きっと?ワハハハ!」星璃が大声でしゃべり笑うとスマホがなった。「依頼人k」と画面に表示された。それを皆に見せるとスピーカーにした。「私の悪口は構いませんが当たっているだけ腹が立ちます。ストレスと糖尿病で40歳過ぎてからEDなんですよ。妻とは上手くいかず仕事人間なんですよ。皆に愚痴を聞いてもらってすいませんでした。」kは電話を切った。「kのおっさんも大変なんだ!私達と4pでもやれば元気になるよ。おっさん聞いてる!ねぇ?おっちゃんのおかげで良い方法浮かんだ。有り難う。4p楽しみにしてるね。あなたのあかりより、こはるより、すみれより。みおはやだよ。」四人からメッセージを送った。「皆、肉ばっかり食べてご飯忘れた。小春、肉食べないの?私に頂戴。ご飯にお肉のタレをワンバウンドさせて食べるから。」星璃は、小春の目を見た。「いいよ。今日は、恥ずかしい秘密がバレて落ち込んでる。」小春が泣きそうになっていた。「私もだよ。」澪も今にも泣きそうになっていた。「私もそうだよ。おっちゃん。今度4p時は虐めてやるからな!覚悟しとけよ。」純麗が半分笑いながら怒鳴った。「あんた、私がタイプだって言ってくれたよね。好きなことしていいからね。」星璃が甘い声を出した。それらに返事はなかった。