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ユキテンゲ登場

「――っ!!」


 扉が開かれると同時に噴き出してきたのは、凄まじい冷気を纏った突風だった。ねこまはフードが飛ばされないように手で抑え、俺は槍を構えて何が起きるかを注視した。


 ちくわが扉を開き切ったところで、内部が明らかになる。


 ボス部屋は広く、天井も高かった。マンダを出せるという安心感はあったものの、この凄まじい冷気と、道中よりも幾分か明るい部屋の中に、ユキテンゲの影も形も見えないことが非常に気になる。


「みんな! 油断しないようにね」

「……」


 ちくわの声掛けに、俺たち全員が頷いて部屋に入る。


 部屋の中は絶えず風が渦巻き、凍り付いた空気中の水分がキラキラと光を反射していた。どうやら壁材に使われている微妙に発光する水晶と、このダイヤモンドダストの反射で道中よりも少しだけ明るくなっているらしい。たしかにこれだけ凄まじい冷気を操れるなら、ファフニールの熱気攻撃も気にせず倒せるかもしれない。


 ……っと、そうだ。いちおうマンダも先に出しておこう。警戒態勢を取りつつ真ん中へ進む途中で、俺は識別票を操作してマンダを呼び出す。


「グゥオオッ」

「キュイッ」


 久々に出られたのがうれしかったのか、マンダは上機嫌に鳴いて、モビは「久しぶり!」とでもいうように呼応する。


 うーん、この冷気何とかならないかなと期待してみたが、マンダには冷気を中和する能力はなかった。つまり、この冷気の中戦わなくてはならないという事だ。


「……」

「グゥオ?」


 なんとかしてくれないかなあと思ってマンダを見上げるが、彼は不思議そうに首をかしげるだけだった。しかし、その大きさで首をかしげると結構な迫力がある。


 さて、準備は万端って感じだが、当のユキテンゲはどこにいるのだろう? ざっと見渡しても、この部屋にいるのは俺たち以外に居ないような気がする。冷気のせいでみんなが口数を少なくしているのもあって、不気味な渦巻く風の音だけが耳元で響いている。


「クルルルルゥ」


 風の音に交じって、鳥の鳴き声のような、奇妙な音が聞こえて、俺はそちらを向く。その先では、なにかがゆらゆらと空中を舞っていた。大体大きさは三〇センチちょいくらいだろうか。


「クルルルルゥ」


 もう一度音がすると、今度は周りのみんなも気づいたようで、顔をそちらに向ける。そして、全員が同時に武器を構えた。


「ユキテンゲ! 居た!」


 ねこまがそう叫ぶと同時に、周囲の冷気が強くなり、小さな影――ユキテンゲの周囲で氷の刃が展開された。

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