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 二人が話していることをなんとなく探っていくと、どうやら東野くんはダンジョンハッカーとしてガンガン配信して「ビジュアルだけじゃない東条匠馬」として活動をしたいようだ。


 その一方で及川さん……というかこれは彼女たちが所属している会社のウェブスタープロジェクトの方針っぽいけど、ダンジョン配信はたくさんある活動の一つとして、メインとしては企業やファッションブランドとのコラボをする「マルチタレントな東条匠馬」として売り出していきたいらしい。


「もー、たっくんならどんなアイドル相手でも負けないくらい華があるのに!」

「だから何なんだよ。俺はただの広告塔じゃなくて実力でのし上がっていきたいってずっと言ってるだろ」


 話の感じから、なんとなく彼の休止の直接的な原因はこの方向性の違いなのではないかと思った。たしかにSNS疲れなどはあるとおもうが、彼はそこまで疲れていないように見えたし、むしろ自分の正体を隠しているのは「カリスマストリーマーの東条匠馬」ではなく彼自身を見て欲しいという気持ちの表れなのかもしれない。


「そんなのモブくらいにならないと無理だよ、たっくんいい加減目を覚まして」

「ぶほぉっ!?」


 唐突に俺の名前が出てきて、思わず口に含んだコーヒーを吹き出してしまった。咳き込んでいるふりをしてごまかすが、二人からは明らかな疑惑の視線を向けられてしまう。


「――で、ダンジョンハッカーとして活動するとして、このどこにでもいそうなさえない子がバディ?」

「ああ、さっきも話しただろ。二人でクリスタルゴーレムも倒せたんだ。何とかなる」


 俺が構わず話を続けるようにジェスチャーすると、二人は又進展の見えない会話を始める。


「クリスタルゴーレムが倒せるから何? ダンジョンハッカーのトップは上級者向けでストリーム配信をほとんどしないような人たちなのよ、たっくんのビジュアルでそれは勿体なさ過ぎるの……そっちの彼は置いといて」

「……」


 なんだろう、物凄く失礼な事を言われている気がする。俺がまあ、目立たないタイプなのはいいのだが、あんまりそれを前提に話をされると困ってしまう。


「でも、俺はやりたいんだ。このまま事務所の方針が変わらないなら、俺はウェブプロを抜けたって良い」

「むぅ……」


 そこまで言われて、及川さんは何かを考えこむように唸った。


 うーん、事務所の方針とかでもめるっていうのは時々聞くけど、実際目の当たりにするとお互い譲れないところがあるんだろうな。


 東野くん自身は目標に向かって努力したいし、事務所はお金儲けもあるだろうけど「東条匠馬」が最も輝けるプロデュースをしているのだろう。


「……じゃあ、ワタシから一個だけ条件を出させて」


 しばらくの沈黙が開けると、及川さんはようやく口を開いた。


「もっと人を増やしてもいいから、中級ダンジョンでちゃんと魅せられるボス討伐配信をしてちょうだい」

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