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硬い敵

「準備は良いか?」

「あ、うん」


 東野くんの言葉に答えてから、俺は槍を握り直す。ゴリゴリと音を立ててボス部屋の扉が開くと、内部の構造が露わになった。


 ボス部屋の入り口は崖下にあり、さながら地殻変動で露出した古代遺跡のようなイメージだったが、内部は更に古代遺跡じみていた。


 壁にはいくつも光る結晶のような物が埋め込まれており、暗い室内を照らしている。そして、その真ん中に鎮座する石で出来た人型が、ゆっくりとこちらを向いてきた。


 その人型にはいくつも水晶が生えており、どことなく攻撃的な形をしていた。


「ギィイイィ……」


 口はないので多分鳴き声では無いのだが、石同士がこすれる音が、まるで意思を持っているかのように聞こえてくる。


 クリスタルゴーレムは俺達を認識すると同時に立ち上がった。その大きさは三メートルはゆうに超えており、頭部のような突起は盛り上がった胴体により、俺からは重畳の尖った部分しか見えなかった。


「行くぞっ!」


 掛け声と共に、東野くんは地面を蹴る。


 俺もそれに続いて駆けだす。クリスタルゴーレムを中心としてちょうど反対側になるように動いて、狙いを分散させる作戦だ。


 どちらかに狙いを定められれば片方は回避し、片方は攻撃する。という役割分担で、効率的にダメージを与えられる。通常のボスであればそれだけで対処できるのだが、相手の硬さが問題になっていた。


「っ!? かってぇ……」


 東野くんへ狙いがそれたことで槍を突きこむが、金属の弾ける音を響かせるだけで相手は全くダメージが通っているように見えない。


「っ……火球!」


 物理攻撃がダメなら――と考えて、そのまま続けて火属性の魔法を打ち込むが、やはりこちらも効果が薄い。


「ギィイッ」

「っ!!」


 クリスタルゴーレムが振り返り、こちらへ攻撃しようとしてくるので、今度は俺が回避に徹する。


 振り下ろされる拳を避けると、石畳の床にヒビが入る。こんな攻撃をまともにくらったら、即死は避けられないだろう。


「うおおおっ!!」


 東野くんが掛け声と共に切りかかるが、それも金属音が響くだけでそこまで有効打ではないように見える。いや、大剣の質量を考えるともしかすると軽く傷くらいは付けられているかも……


 回避に専念しつつ、考える。俺にでもできる有効打は何かないのか!?


「ギギィイイ」

「――!」


 凄まじい質量を叩きつけられた地面に再び亀裂が走る。俺はそれを見て、あることを思いついた。だが、それは非常に危ないし、下手すると死ぬかもしれない。それでも、現在らちが明かないなら試すべきだ。


「ギイィィイイ」


 大きく振りかぶって、再び叩きつけ攻撃が来る。俺は槍の石突を地面に突き立てて、先端を振り下ろされる石の拳に狙いを定めた。


「おい先輩! 避け――」

「ぐっ!!!」


 東野くんの呼びかけと、拳が振り下ろされるのはほぼ同時だった。


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