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新型デバイス

「それで、新しいデバイスが欲しいんだが」


 東条匠馬と別れてから、俺はすぐに愛理と紬ちゃんに連絡を取った。


 二人はすぐに返信を返してくれて、俺たちは早速仮面型デバイスを買った大手百貨店のテナントを訪れていた。


「良いけど、たぶん経費で落ちないよ」

「う、うん、まあそれは覚悟してる」


 紬ちゃんからそう言われて、俺は頷く。


 休止しているとはいえ、他のプロダクションに所属しているストリーマーとプライベートでダンジョンに潜るのだ。正直なところ、経費の申請自体をする気もなかった。


「うーん、ちょっと心配だからボク達も付いていきたいけど、流石に目立っちゃうよね」

「犬飼ちくわがプライベートで付いて来る。なんて普通に相手も警戒するだろうしな」


 愛理の提案を丁重に断りつつ、俺はホログラムをスワイプしていく。やっぱり付け心地が違い過ぎない物がいいよな、とはいえ似た形のものを使う訳にも……


 ホログラムがくるくると切り替わるのを眺めていると、あるデバイスで手が止まった。


 それは俺が使っている仮面型デバイスと非常によく似た形をしており、ちょっとだけ流線形というか、スマートな形になっている。型番を見ると「Persona 2.0 Expert」と書かれていた。


「俺が使ってる奴の新型出たんだ」


 なんだ、ダサいとか誰も使わないとか言われてるわりに、みんなもこういうのがいいんじゃないか。俺はそう思ってちょっとだけ優越感に浸る。なんせ俺は不人気な頃から使っているのだ。


「あ、出たんだ」

「最近つけてる人多いですよね。愛理さん」


 二人はそんな事を言い合って、新型の仮面についてスペックを確認している。なるほどな、みんなこれが良い物だと気づいたんだろうな……まあ俺はこれを買うつもりは無いが、ちょっとうらやましくはあるな。


「いやー、やっぱりモブ人気はすごいよね」

「そうですね。不人気で廃盤決まってたような物なのに新型が出るなんて」

「ん? ちょっと待って、どういう事?」


 二人の会話でモブの名前が出てきたので、思わず聞き返してしまう。


「え、そりゃこんな使いにくい失敗デバイスでも、モブ君に影響されて使い始める人がいっぱいいるんだよ」

「え」


「私のネット友達も、モブさんに影響されて使いにくいけど慣れるまで頑張るって言ってましたよ」

「……」


 なんだろう。すごく不本意というか……


「それで、優斗さん。またこれにするんですか?」

「い、いや、似たようなのつけるとバレちゃうかもしれないんで」


 紬ちゃん相手になぜか敬語になりつつ、俺は新型の仮面デバイスをスワイプで隅に追いやったのだった。

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