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勇者の記憶と力を封印された少年、「神に造られし者」の孤児に転生し悪人と再対決する  作者: 元々島の人


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ジョルジュの卑劣な罠 泣き叫ぶ農民 

 アンドレイは見てるだけ、参謀役のジョルジュは傍観、農民とグラウトマンを皆で相手した。

 クラビはあえて一人でグラウトマンを相手した。

「食らえ」


 グラウトマンは剣の奥義を見せて来た。

 しかしクラビは全く動じず、剣と体でだけ受けた。

「なっ!」


 これはグラウトマンだけでなくアンドレイも驚いた。

 あいつ、あそこまで力を付けたのか? まさか今戦ったら負ける?


 この時コプロサスはアンドレイの心に話しかけた。

「まさか、あの小僧に恐れを抱いたんじゃないだろうな」

「ま、まさか滅相もございません!」


 そしてクラビは剣で軽く一閃してグラウトマンを倒した。

 アンドレイは悔しがった。

「くっ! あの役立たずめ!」


 しかし、内心ではこう思った。

 グラウトマンは決して弱くない。あの小僧そこまで力を付けたのか。

 いかん……コプロサス様に……


 そして皆は巨大化した農民ガッツオと向き合った。

クラビは言った。

「勿論、やっつけるんじゃなく助けるんだろ」


 マークレイは答えた。

「そのつもりさ」


 ガッツオは悲しみながら鍬を振り下ろした。

 不器用で大味で迷いがある。


 ジョルジュは卑劣に笑った。

「あんな攻撃がお前らに当たるとは思ってないが、お前らは人がいいから同情で食らうんじゃないかと思ってな」


 スタグラーは言った。

「相変わらずの卑小さだな」

「裏切り者に言われたくない」


 ジョルジュは言った。

「見ましたかアンドレイ閣下、こ奴らは同情に弱い、こういう相手だと手も足も出んのです。ゆっくり1人ずつ無抵抗な内に殺しましょう」


「どうやったらこの人を助けられるんだ」

「それはお前を倒せたらだ。勇者を倒せればその男を解放してやるさ」

「だったら俺が犠牲になる」


 マークレイは止めた。

「待て、もう少しだけ待つんだ、まだ手はある」


 ジョルジュは言った。

「おっと、あまりのんびりしない方がいいぞ。そいつの体には爆弾が仕掛けてある」

「何⁉」


「このゴミ以下の農奴は我々が攻め込んでいた時に『何でもするから私だけは助けて下さい!』とすがったんだ。だから望み通り奴隷戦士にしてやった。こんなやつ例え助かっても村で村八分にされるだけだ自分だけ助かろうとしたんだからな」


 マークレイは言った。

「卑劣な奴め……!」


 しかしジョルジュは言 った。

「うるさい、貴様の親父だって貴族だから同様の事をやっているんだろう。没落した貴様の父親を何度アンドレイ様が救ってくださったと思ってるんだ。その引き換えに貴様を我々の仲間にしようとしたのにことごとく断わりおって」

「そ、そんな事が」


「もうすぐ爆弾が爆発するころだ」

 ガッツオは泣いた。

「嫌だ、死にたくない!」

「今更わめくな。だったらさっさと勇者を殺して出世しろ。ごみ以下の農奴の貴様にも出世のチャンスかも知れんぞ」

「うう!」


 クラビは言った。

「分かった! 俺が犠牲になればいいんだろ」


 ポートサスとアズロ、シンバスは止めた。

「よせ、それなら我々が犠牲になる」


 ジョルジュは言った。

「ふざけるな。貴様らが死んだところで何の利益があるんだ? 我々の目的は勇者だ」


「くっ!」

 ポートサスとシンバス、アズロは渾身の金縛りでガッツオの動きを止めた。

「金縛りか、そんなせこい手を使うなら今すぐ爆弾を作動させるぞ」

「くそが!」


 ついにクラビは爆発し矢のようなスピードでジョルジュの元へ飛び掛かり渾身の鉄拳を浴びせた。

 これまでに恐らく見せたことがないほど凄まじい怒りの表情だった。


「いいのか? それ以上殴れば爆弾を作動させるぞ」

「くっ!」


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