ミッシェル最後の友情に応える
ミッシェルは昔を思い出した。
師匠の言葉。
「孤児院になったらリーダーになるんだ。嫌でもなるんだ。お前にはゆくゆくアンドレイと戦う者たちを引っ張ってもらわんと困る」
「リーダーか」
そして何となく止めたくなった事もあったがリーダーを意識して続けた。
皆が空腹の時パンを買いに行き配ったりした。
しかしミッシェルだけが忍者で突出して強いため恐れられ距離があった。
それを払拭するためへらへら接した。
童顔の為最初「女みたいだ」と陰口を聞かれ切れそうになり机を叩いた。
あまりの重い音に皆シーンとした。
しかしこのまままでは凄く恐れられてしまう懸念がある為やたら優しく皆にしようとしたりした。そして老けた顔のマスクを付けて来た。
そして何だか疲れた。
回想を終わる。
血まみれになりながらミッシェルは叫んだ。
「俺はクラビの仲間として皆と戦ってきたから今の俺がいる。だからそれに賭けて負けられねえんだ!」
ジェネラル・スライサーは目を細めた。
「『それ』に賭けて?」
「ああ、『それ』とは友情だよ」
ジェネラル・スライサーは馬鹿にし目を細めた。
「……ただのガキか」
「……」
ジェネラル・スライサーは手から光を発した。
吹っ飛ばされそうになりながらこらえるミッシェル。
ミッシェルは言う。
「お前にはわからないかもしれんが、物がないからこそ分かった人と人との繋がり、それは弱さでもやがて人を強くするんだ」
そしてミッシェルは殴りかかったが硬い鎧に防がれた。
ジェネラル・スライサーはあえて避けなかった。
すさまじい気迫のミッシエルだった。
「俺は拳で鎧をぶち抜いて倒す」
ジェネラル・スライサーは呆れた。
「馬鹿か? 普通は鎧をどう外すか考えるんじゃないのか。気迫だけは認めるがどうやってこの鎧を破るつもりだ?」
しかしミッシェルは答えた。
「馬鹿でいい。俺は勉強もろくにしてない馬鹿だ。だが人の気持ちだけは馬鹿みたいに信じたい」
「気持ちでどうにかなるのか!」
「友の気持ちだけは!」
ミッシェルは殴られた。
だが起き上がった。
「俺の体内のエネルギーを全て使い尽くす!」
そう言って隙を突きジェネラル・スライサーに組み付いた。
「何をする気だ!」
「終わりだ!」
二人は爆発に包まれた。




