爬虫魔人の猛威
しかしここで焦ると負ける。
何せアンドレイ直属の階を守る戦士なのだ。
切り合いは二、三続いた。
ギープレスはあまり激しく攻めて来ない。
息も切らしていない。
マリーディアも息は切らさない。
また二分切りあいが続いた。
「そろそろ、俺に代わってワニに相手をしてもらおうか。お前などワニで十分だ」
「馬鹿にしないで。ワニは狂暴だけど、動きはあまり速くない。普通のワニなんかに捕まらないわ」
「ふん」
そして攻めたマリーディアだが、急にギープロスの剣が折れた。
「えっ?」
階を守る戦士の剣がこんなにあっさりと?
しかしギープロスは全くひるまない。
「ふははは、貴様など剣はいらん。だから簡単に折れる剣を用意してやったのよ」
と言い爪を繰り出した。
「うぐ」
「どうだ? 剣より硬度は上だぞ?」
「ぐっ?」
「噛みつかれない様に気を付けろよ」
「ぐっ」
噛みつきも隙をついて繰り出して来た。
そしてマリーディアは防戦一方になってしまった。
「こういう攻撃には慣れてないんだろ? 気を付けないと。鋼より硬い爪に切られるぞ」
「ぐ」
そしてギープロスは素早く後ろを向いて尻尾を繰り出した。
「あっ!」
これはマリーディアは受けきれず倒れた。
「ダウンしたな」
ギープロスはマリーディアを掴んでワニのいる所へ投げた。
「食っててしまえ!」
「ぐっ!」
迫るワニに対して逃げようとするマリーディアだが体が動かない。
何とそこには粘着剤が塗ってあったのだ。
「!」
マリーディアは迫るワニ三匹に手足を噛まれてしまった。
「がうっ!」
「これでもう戦闘不能だな」
しかもワニは手足に噛みつき切るまで放そうとしない
その頃二階ではボジャックが「神父」を名乗る黒い格好の僧侶と戦おうとし、他のメンバーは更に上に行った。
何とかマリーディアは力を振り絞るが噛まれたあまりの痛みに力が完全に入らない。
「こ、ここで負けたら今までの修行が無駄に!」




