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勇者の記憶と力を封印された少年、「神に造られし者」の孤児に転生し悪人と再対決する  作者: 元々島の人


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再度の果たし状と神の造形物の秘密

 また矢に付けられた果たし状が来た。

 皆は兵を深追いするのはやめた。


「親愛なる皆様へ、相変わらず無駄な特訓に精が出ているようだね。残り七日せいぜい頑張り給え。残り七日でモンスターキャッスルにいる我々を倒せない場合デュプス王国に正式に攻め込む。無駄な犠牲者を出さず国を守りたければ頑張り給え。人数は何人連れて来ても良いがデュプス城の兵、騎士団は連れて来るな。来た場合デュプスに攻め込む。それと平等な勝負になる様我々も兵は使わない。前に言った六人の戦士と私アンドレイとコプロサス様だけで相手をしよう。それとメッサーディルゴ達だな。大軍勢を相手にする必要はないから安心したまえ。それと勇者クラビと裏切り者スタグラーは必ずメンバーに入れろ。クラビはコプロサス様と私で直々に相手をしてやる。君達は六人の手下とそれぞれ一体一で戦うのだやりやすくて良いだろう。では7日後を待つ。そうそう移動に二日はかかるからその点を忘れない様に アンドレイ」


 皆かなり面食らった。

「兵隊とは戦わなくていい? 幹部クラスを倒せばいいのか?」

「移動に二日かかるから実質後五日か」


 皆意見を出した。

「一対一で戦えって事か。俺達が幹部、司令官クラスを1人ずつ倒さなければ間に合わなくなる」


「し、しかし俺達はクラビ以外は一対一で幹部に勝った者なんて今までいないぞ。出来るのか?」

「でもやるしかない。俺達はクラビ頼みだったんだ」


 ポートサスとシンバスが言う。

「しかし逆にコプロサスはクラビ以外では絶対に倒せん。少なくとも後五日では」

「その為には限界まで勇者としての力を引き出す必要がある」


 スタグラーが空気を割る様に言った。

「そして神の作った人間の力を覚醒させ神になる必要がある。神を以て神を倒すのだ」

「それはどうすれば出来るのですか」


 スタグラーは名乗り出た。

「私が今から相手をして鍛えよう。ただ私も全てを知っているわけではない」

 

 アイムは言った。

「私も知らないわ。ただクラビは『神によって作られた人間』である為に勇者の魂を他の人の数十倍持っていたり成長が数段早かったり、特殊スキルを学んだりできるの。前に目の見えない子供の目を治したりアンドレイの呪いを解いたりしたでしょ。空を飛んだりした事も。一説には『神の作った人間」として極限まで力を引き出し覚醒すると人間ではなくなってしまうと言う事よ」

「人間ではなくなる?」


「ええ、例えば巨大な自制心のない暴れるだけの怪物になっちゃうとか」

「ええ?」

「クラビの体の秘密はもっと上の神様しか知らないのよ」


 スタグラーは説明した。

「私は十五年前の宗教戦争で実際にクラビと同じ『ガト神の作った』人間を象徴としていたのだ」

「そんな人が地上に既にいたんだ!」


「デュプス、サブラアイムとの三大宗教戦争で我々ガト族はその人に激しい祈りをささげる事によりガト神の化身として進化覚醒、巨大化し暴れた。しかし破壊の後その人は死んだ。そして『破壊宗教』と言われた我々ガト族は迫害された。母は殺された」


 ゾゾは聞いた。

「じゃあ、あんたは復讐をしたいと思ってるんですか」

「それはない。今は皆に協力し平和に尽くしたい」


 本当かな。

 とゾゾだけでなく他のメンバーも少し不安になった。


 そしてクラビとスタグラーの剣の手合いが始まった。

 スタグラーは言った。

「ガト族の象徴だったイーバ様と違い、君はデュプス国民にあまり認知されていない。つまり祈りでの覚醒が出来ないのだ。しかもイーバ様と同様に人でない何かになってしまう可能性がある。だから祈りの力でなくこれまでの様に戦いや精神集中、体を鍛えたり感情をコントロールする事で自力で少しずつ覚醒して行くしかないと思う」

「自力で」


「私と戦いながら今まであった事を思い出しイメージするんだ。それが覚醒に繋がるかもしれん」


 そうだな、例えばキーマやゾゾを助けようとした時とか、神の武具で操られた人や子供が殺された時なんか感情と力が大きく変化したな。アンドレイの呪いを解いた時なんかそうだな。

「自分の体の秘密を自分で考え、コントロールする力を磨くんだ」


 アイムは不安そうに見ていた。

「クラビ、ちゃんと力を引き出せるかしら」

 そしてクラビはスタグラーと、皆はアズロやポートサス達と修行を始めた。

明日4月9日次話投稿します。

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