襲い来るバリア
一方、別の道でマークレイ達はサブラアイム軍と戦っていた。
ミッシェルは叫んだ。
「くそっ、手強い!」
メッサー・ディルゴは三十人近くの兵を連れて来ていた。
ミッシェルは不利を自覚しながら何とかリーダーとして冷静に振舞った。
「あいつはこっちのルートに来たか。三人しかいないし厄介だな」
ベルスは言った。
「自信を持て一回勝った相手だ」
しかしミッシェルは
いや、あいつが前回が全ての力には見えない。
と少し警戒した。
マークレイはかなり燃えていた。
「クラビがいなくても俺は戦って勇者の力を身に付けて見せる! 俺がやってやる!」
ミッシェルは諭した。
「だが、前に出すぎるな。弓兵が十六人いる」
「わかってます」
ミッシェルは作戦を伝えた。
「こっちは飛び道具や魔法を持ってる人間が少ない、だからこそまず遠距離攻撃してくる弓兵を各個撃破するんだ」
十四人いる剣兵は後ろに控えまず四人四人で縦横の陣営になった弓兵が撃って来る。
さらにメッサー・ディルゴは余裕の表情で機を見て魔法を撃って来る。
ミッシェルはバリアの様な結界を作った。
マークレイとベルスはそこに隠れた。
「ここに隠れれば矢位は防げる。とにかく弓兵からだ。あいつらを倒さないと接近戦をしてる時後ろから撃たれる」
ベルスは名乗りを挙げた。
「よし、俺がやる」
「お前がか?」
「忘れたか? 俺は神殿で身に付けたこのスキルがある」
と手から二メートルはある青白い光の槍を出した。
「行けっ!」
と投げつけると避けられない弓兵は前と二列目の二人が槍で貫かれた。
「す、すげえ威力だな!」
「ぬう? よし、そろそろ剣兵も前に出ろ」
メッサー・ディルゴは指示した。
「よし、出て来たな。剣兵を叩くんだ。機を見て弓兵も叩くんだ。
「やってやる。」
マークレイは燃え兵はいきり立つ。
「舐めるな小僧共が!」
剣兵はマークレイに二人同時に切りかかった。
しかし片方を剣で受けるともう一方を素手で受けた。
光閃掌を出すための光を出したのを防御にも応用したのだ。
そしてマークレイはべきりと手で剣を折った。
「なっ!」
折られた兵は呆気に取られたが次の瞬間顔面に光っている拳を叩き込んだ。
返す刀、左側の兵も切った。
後ろの兵はたじろいだ。
「もっと来い!」
ミッシェルは思った。
力だけでなく戦い方も大分上がったな。おっと」
ミッシェルは一瞬よそ見をしたが、右手から襲い掛かる兵の攻撃をかわした。
刀で応戦する。
マークレイはアンカーにカードを刺した。
アンカーの先端が変化する。
「アンカー砲」
光の大砲が発射され、前衛の弓兵3人と近くにいた剣兵も吹き飛ばされた。
「俺はもう槍が出ない」
「後は任せろ」
ミッシェルは光の手裏剣で二人兵を倒した。
他の兵をスパイダーネットで縛り、後の兵は十二人程となった。
「さあ、メッサー・ディルゴ前に出て来い!」
「ふふん」
不気味に笑うメッサー・ディルゴは鏡の様な巨大なバリアを作った」
「バリア?」
「アンカー砲」
マークレイは砲撃を出したがバリアであっさり防がれた。
「くそ、もう一発!」
「焦るな! 罠かもしれん」
にやりとした目でメッサー・ディルゴはミッシェルを流石他の奴とは違うなと言う様な目で見た。
そして手でバリアを砕くようなサインを作った。
すると砕かれたバリアがガラスの破片の様に猛スピードで大量に皆に向かって来た。
マークレイとベルスは防ぎきれず刺さってしまった。
「ぐああ!!」
ミッシェルは超スピードを見せたが「それでもかわし切れなかった。
「何だあの魔法は!」
「くっくく!」
さらに外れた破片が戻りマークレイとベルスを襲い切り裂いた。
「ぐあああ!」
ベルスは叫んだ。
「小さすぎて剣でも落とせないぞ!」
また二人を破片が襲った。
体をあちこち切られ血が流れる。
「くそ!」
それを防ぐ為ミッシェルは猛然とメッサ―・ディルゴに襲い掛かったがこれは逆襲の様に破片を正面から大量に受けてしまった。
「ミッシェルさん!」
多くの破片が刺さりミッシェルはダウンした。
「くそ、俺はクラビに負けない勇者になるんだ。こんな所で止まれるか! この前クラビが特訓してた技、あれも俺にだって出来るはずだ」
しかしさらに破片が遅い切り裂かれる。
だがミッシェルは倒れない。
「クラビの技を借りる」
マークレイの右手からナイフ形の光が出た。
「何⁉」
メッサー・ディルゴは目を見張った。
マークレイは小刀型の光を何本も手に作った。
「射出型光剣・小刀型!」
ナイフ型光剣を多く作り破片を迎え撃つように拡散し投げた。
これが見事な迎撃になった。




