サブラアイムへの道
ミッシェルは言った。
「じゃあ、別ルートで旅をするって訳か」
ジェイニーが言った。
「さっきは人数が多すぎて少し連携が取りにくかったかも」
ゾゾが言った。
「でも町の戦い以降で俺達が勝てたのはミッシェルさん、マークレイさん、シヴァさんの力が大きいです。俺達だけじゃ勝ちきれなかった」
フリオンは言う。
「じゃあサブラアイムに渡る国境付近まで一時パーティを分けるわ。いい?」
「うん、また合流すれば良いしな」
マークレイは思った。
女神は俺の理解者であるミッシェルとベルスを同じチームにしたのか。
フリオンはにっこりマークレイを見た。
「このままだとちょっとメンバー多すぎてコンビネーションが悪くなるし」
ミッシェルが言った。
「すまん、俺が来てからリーダーぶったからだ」
ボジャックとジェイニーは耳打ちした。
「もしかして、クラビ、マリーディア、マークレイを分けたのか」
「それとシヴァさんとマークレイさんを分けたのかも」
フリオンは言った。
「またすぐに合流出来る、二、三日あれば」
しかしベルスとゾゾは異を唱えた。
「俺は非合理的だと思う。もっと強い奴出て来るかも知れないし」
「俺も戦力ダウン避けられないと思います」
ミッシェルは笑顔でからかうように言った。
「俺達は三人でも大丈夫だ。まあゾゾは年下だから頼ってる部分あるが」
「た、頼ってません。自分だって童顔の癖に」
「ど、童顔!」
アイムとフリオンは聞こえない様話した。
「マークレイの事で、冷却期間にはちょうど良いでしょ」
そして二組は別れてサブラアイム国境まで行く事になり新編成メンバーで話し合いをした。
アイムはボジャックに言った。
「メンバー少なくなったしボジャックにはもっとアグレッシブに、そして強くあって」
「分かった」
ボジャックはゾゾに言った。
「ただ、クラビに付いて行くんじゃなく自分自身の生きる、戦う理由をもっと見つけるんだ」
「わかりました。ミッシェルさん達強い人が来て後ろに引いてたかも」
ジェイニーも気にした。
「最近私も後ろに引いてたかも」
「まあマークレイ達は積極的でリーダーシップ強いからね」
ここからはボジャックは小声で言った。
「でも何でクラビとマリーディア一緒にしたんだろう」
知ってか知らずかクラビは号令をかけた。
「よし! 力を合わせてサブラアイムでアンドレイを倒し、戦争にならない様にしよう! だけど、俺パーティ一人になりたい」
「えっ⁉」
アイムは言った。
「駄目よ、貴方は無理をして自己管理が上手く出来ないから」
「……」
「じゃあクラビの新しいスキルを説明するわ
・攻撃を食らいながら最中に反撃
・勇者の光が出て一時的にパワーアップ
・アンカーが三本射出出来る
・射出型光剣パワーアップ
これらは先程の戦いで披露出来たわ。そしてもっとパワーアップできる。大事なのは自ら剣を振って努力する事。前はダメージ増分経験値アップ、を使って短期間でレベルを上げたけどあれは少し荒療治だからこれからは地道に剣を振って経験を積むのよ」
「地道に」
「うん、剣を振って力と勇者の記憶を取り戻していき今度は負けない力を作る」
「分かった。この前までは孤児院買収が迫ってたから荒稼ぎしたけど、今度は地道に且つ早くレベルを上げ記憶も取り戻す。そして最強の勇者になる!」
「記憶の断片を集めて能力も人格も取り戻すのよ。そして今度は転生前と同じじゃなく前より強くならないとアンドレイには勝てない」
一方、メッサ―・ディルゴは転移魔法でサブラアイム城に戻り報告した。
「今は小手調べに過ぎず胸もかすり傷です。しかしこれまでの戦いと神殿の儀式で奴らはかなりパワーを得た様です」
「クラビ達の力はつかめたか」
「はい、今のままではアンドレイ様に及びもしません。これから奴らはサブラアイムに渡って神の闘技場へ行くと言う事です。まだ策はいくつもあります。お任せ下さい」
「後、裏切り者のスタグラーの行方だな」
そして別れたクラビの班はモンスター、オーガやキマイラと遭遇した。




