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幻影道 第二巻    作者: SAKI
7/28

「真っ直ぐ進む光と立ち込める闇」

ゆいゆいとの熱愛は捨て置き私はゆいゆいに案内されて更衣室に連れて行かれる。


「ユカリちゃんの更衣室は此処だよ♪」


背中押されて私のロッカーの前に立つとロッカーには謎の装飾が程かされていた。


「綺麗な花~!」


何の花かは分からないけど歓迎してくれてるんだよね?私はそのロッカーを開けると制服と一緒に色んな物が入っていた。


「ブローチ?それに縫いぐるみ??」


リボンにシュシュにヘアピンと言った小物があったり女性雑誌に漫画や参考書が上の段にあって下には……何これ?拾い上げると鉄の塊??メモを見つけるとそこには私の為に武装一式が揃えてあった。【腕部複合併装グラップリングアンカー】【腰部武装安全装置併合型強襲器ワイヤーアンカー】【魔力反射板クリスタル・シールド】【サイドバッグ】【私の携帯デバイス】【銃】と物騒な事に全ては携帯に備わっている【アイテムBOX】に収納してある。名前の主には【エインデ】と記されている、確かゆいゆいの弟君だったかな?まだ見たことないけど早く会ってみたいな。


 取り敢えず銃には手を出さず、下には懐かしい物と写真、思いでの品があった。


「皆……私の為に?」


嬉しい、皆は私なんかの為にプレゼントを用意してくれたんだ。それだけ私に期待してくれてるんだ。頑張らないと!


「お姉さんのはハルカと一緒に作った物だからあんまり上手くないけどね♪」


思い出の品は一つだけだった。でもそれは私にとって思い出と言うよりトラウマの記憶が蘇った。


お姉ちゃんなんて大嫌い!!死んじゃえ!!


喧嘩した時、私はそれを投げ付けてお姉ちゃんを泣かせてしまった。私がお姉ちゃんに劣等感を抱いてる私が届かぬ世界に行ってしまったお姉ちゃんを嫌悪して私は最低な発言をしてしまった。その後嫌いな親にバレて離ればなれになったんだっけ。その縫いぐるみは【変なペンギン】だ。私が好きなコガタペンギンを模して作ったのだが嘴が大きくてまるでハシビロコウみたいで似てなかった。でもそれは私の初めての誕生日だった筈なのに……私は。


「ありがとうお姉ちゃん、ゆいゆい、大切にするね」


ぎゅっと抱き締めると何故かお姉ちゃんの匂いがした……気がした。謝りたくてももう会えない、でも前に進まないと、私はもう泣かない、これからは家族と一緒に生きるんだ。


「プレアちゃんもノアもお礼言わないと……」


悲しみを堪え、明るく行こうと再び前を見つめた。


「その前に!お仕事ね♪」


こくりと頷くと早速制服に袖を通す。うん、少し大きいサイズな気がするけどこれくらいが丁度良い。ネクタイは相変わらず下手だけどネクタイの真ん中には装飾されたお花が刺繍されていた。


「ユカリちゃんの制服カラーは赤!そしてお姉さんの決めた花はガーベラ!これからは真っ直ぐで優しい女性になるようにって作ったのよ♪」


「他の皆もそうなの?」


「勿論!ノアちゃんが月下美人にプレアちゃんが百合の花、私の弟ローグちゃんがサザンクロスにお姉さんが黒薔薇!他にも制作中だからもっと増える予定よ♪」


凄い凝ってる、それほど大事にしていくのかな?私もゆいゆいの言う通りに真っ直ぐな女性になろう!


私はそう考えつつもゆいゆいから仕事を学ばせて貰った。想像以上に沢山覚えさせられたけど一つだけ気になる文字を見つけた。


「あっ、先に言っておくけどユカリちゃんがこのお店の看板娘だから頑張ろうね♪」


 ゆいゆいから宣言された言葉は役として物凄い重要なような?

看板娘って……今までいなかったのとか突っ込みを入れたかったけど疲労して私はロボットのように頷いた。

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