「女帝の化けの皮が剥がれた」
「サナエちゃん、生きてる?何か落ちそうだったから先に下にいたのに落ちて来なかったから助けてもらったみたいだね」
数分間サナエちゃんとお話をしていたら二人が戻って来た、どうやらカイト君は何かを察して先に下で待っていたみたいだ。流石ボーイフレンド、サナエちゃんの事を守る騎士さんだ。
「ユーゴ君のそれは……パン?に唐揚げ??それに……」
購買では色んな物が売ってるのか美味しそうな匂いが漂う。
「焼きそばパンに期間限定唐揚げフレッシュレモンにチキン風味のラーメンに飲み物!ユカリは初めてか?」
「焼きそばパンに限定唐揚げのレモンスカッシュに??水銀ラーメンにえっと??
「サクラユカリ……それだとこいつは死ぬことになんわよ?」
えっ?そんなこと言ってなかったっけ?オウム返ししたつもりがヤバい物に変わってしまったようだ。
「馬鹿言ってないでさっさと食べるわよ」
サナエちゃんは持って来たバッグにもう一人人分のお弁当を取り出す。恐らくはその一つは。
「うふふ♪」
「な、何よ?」
「やっぱり彼氏3だね♪」
私本で読んだことがある!愛妻弁当ってことだよね!?
「ち、違うって言ってるでしょ!?バッカじゃないの!?これは仕方なく美少女の私が可哀想なカイトの為に作ってやってんの!」
「でもそれには愛があるよね?毎日作ってくれてるの?」
「うん、サナエちゃんは栄養第一だから全部自分で決めてるんだ。お金無いのにそんなに頑張らなくても……」
「アンタは黙りなさい!」
やっぱり顔が赤くなってる、可愛いな~私も好きな人がいれば可愛くなれるのかな?、
「サクラユカリ……いいえ、ユカリちゃん……アンタのそのお弁当は誰の?」
恨みを晴らさんとばかりに敵意剥き出しのサナエちゃんが私のお弁当を指を指す。
「ゆいゆいのだよ?これから毎日作ってくるんだ~♪」
「ふ~ん、んじゃあお似合いのカップルってことかしら?」
「止めてよ~♪ゆいゆいは私の大切な家族なんだよ?私が取っちゃったら可哀想だよ♪」
サナエ悪意に満ちた言動だったが惚気が走るユカリにサナエは絶句する。
「ユカリちゃんの保護者さん、美人だよね」
「うん!優しくて美人でスタイル抜群で~えへへ♪」
ゆいゆいの話になると途端に饒舌になってしまう、これも愛なのかな?
「マジかよ!今度会わせてくれ!巨乳か!?」
「うん、巨乳というよりは……」
「まさかの爆!?是非とも拝みたいぜ!!」
「ダメだよ?ゆいゆいをそんな目で見ないの。ゆいゆいはね~人をダメにしてしまうの♪私も一時期ダメになりそうで怖かったよ♪」
「包容力もあってルックスも最高か……」
何故かユーゴ君はゆいゆいをスケベな目で妄想を膨らましているから現実に引き戻した。
「兎に角今日は皆でユカリの家に行くぞ!」
「あっ、ごめん・・・今日からバイトで・・ゆいゆいもそこで働いているから駄目かな?」
「さらに制服姿までも!?どんな女性だ!?」
「私も楽しみなの♪」
「よ~し!放課後は皆でユカリの仕事場に行こうぜ!」
私とユーゴ君は二人で腕をあげるとカイト君は釣られて、サナエちゃんは呆れた顔で頷いてくれた!友達になった気分で私も嬉しい。早くゆいゆいにも会いたいし今日は最高の一日なってしまうかも?
ユカリはユイの手作りお弁当に幸せを感じながらも初めて四人でご飯を食べて時間が会えばまたこの四人で食べようと約束してくれた。初めての友達にユカリは幸せそうに笑っていた。
その話には“異世界”については特に何も触れられなかった。