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幻影道 第二巻    作者: SAKI
18/28

「激闘と呪いの血」

私はいつの間にか施設が出されていたみたいで状況が飲み込めない、何でこうなってるのかすら分からない……分からないけど……


「ゆいゆいは私が守る!」


大切な人が殺されそうになってるんだ、説明云々は後で聞く、だからその前に助けるのが先!


「ユカリちゃん気を付けなさい!奴は!」


ゆいゆいを殺そうとするなら皆敵なんだ……きっとあの人が研究員さんなんだ!


ユカリの動きに合わせ魔法を放つも自分の盾を使い魔法を弾いた。


「なっ!?」


ゆいゆいから教わった、この盾は私には全く適していない。物理は全部防げないのに魔法耐性が飛び抜けていること、だから私は魔法だと思って弾いた。驚いた拍子の隙は怒涛に攻める!


「ふんぬ!!」


私は剣を振り上げ殴る。私の剣はレプリカらしく斬擊性能は無い、だったらバットのように殴るか突き刺すしかない!


「打撃!?おもちゃだと言うの!?」


その代わり私の筋肉なので殺傷能力は皆無、だからその隙を突いて未だに使い方がよく分からない腕のワイヤーを放つ!


腕に絡み付いたワイヤー目掛けて高速に移動する。オルカは攻撃しようとした時、ユカリはワイヤーを寸止めして凪ぎ払い蹴り上げる。


「ゆいゆいから離れて!!」


私は平手打ちで女の人を怯ませゆいゆいをワイヤーで抱き寄せる。


「げぼ!げほ!ユカリちゃん……」


目が開けられないのか痛そうに目をぱちぱちする。


「ゆいゆい、ごめんなさい……私……殺せない……」


「分かってる……ユカリちゃんの武器は全部拘束用だからね……」


「でもね!何かこう……凄い力は漲るの!」


「呪血ね……大丈夫なの?」


「う、うん…??…ちょっと痛いけど大丈夫……ゆいゆい合図をお願い」


 ゆいゆいが何を言ってるのか分からないけど変な能力に目覚めたってことかな!?


「うん」


私はゆいゆいに全てを託して剣を構える。怯んだだけで傷は浅い、私にはこれが精一杯だった。


「ユカリちゃん!付近に私のトラップがあるわ!」


えっ?と踏み込むとそこから毒ガスが発生する。


「きゃあぁぁ!!」


思わず驚いて尻餅を付いてしまう。


「ユカリちゃんそこも危ないわよ!」


サナエちゃんの声にまた私はトラップを踏んでしまった。


「うわぁ!!きゃあぁぁ!!」


踏むとこ踏むとこ全部トラップだらけ!?辺り一面が毒まみれに!!


「何やってんのよ!この馬鹿!私のトラップ全部発動させるなんて!」


「ごめんなさい!」


これにはごめんなさいしか言えなかったそうしてる間に女の人は魔法を放つ。


「ユカリちゃん!面白いこと考えたの!お姉さんの所においで!」


後方からゆいゆいの声を聞くと私は腰のワイヤーを放ちゆいゆいを信じてパチンコのように後ろに弾き飛ぶ。


「キャッチ♪えへへ♪Xウインド!」


ゆいゆいが抱き止めてくれたお陰で私はゆいゆいに抱きつくことに成功した。するとゆいゆいは私がやらかして散布させてしまった毒を利用しようと風魔法を放ち毒霧を女の人に浴びせる。


「ぐっあぁぁぁぁ!!」


毒性がなんなのか分からないけど肌が溶けて肉が焼ける匂いがする。


「殺すなら今……ユカリちゃん、サナエちゃん!」


相手が弱っているその時ゆいゆいは勇猛果敢に突き進む、私もゆいゆいに連れて走る。速い、私が進む倍以上に進み追い付けない!


「ユカリちゃん、ヘマしないでね!ヴェノムショットTS(タクティカルスナイプ)!!」


サナエちゃんは毒針のような物を吹きゆいゆいよりも先に喉元に命中する。


「私……ごめん!」


目覚めた能力の発動仕方は分からない、だけど誰かがこうしろと頭の中で呟いている、何処か懐かしいような優しい声で…自分の頬をレプリカの切っ先を掠めるとそこから切り傷を付けて血を流す。その血を剣に塗る。


「うぅ…………これなら!」


また発動出来るか分からないけど出来る気がする!!


「えっと……ブラッドなんとか!?」


取り敢えず剣を叩き付けようとしたその時、冷や汗で手が滑ってしまい女の人の腹部に突き刺さってしまった。


「あっ――― 」


「「ユカリちゃん!?」」


「ご、ごめんなさい!!」


二人は驚きを隠せず私はただ謝った、最悪だ。苦悶の表情で研究員さんは私達を鬼の形相で睨むが最早打つ手は無い、何故なら眼の前には殺意に満ちたゆいゆいの姿があったからだ。


「どちらしにしてもいいや、どうせ死ぬし」


ゆいゆいは再び瞳を鋭く光らせ一撃で葬り去ろうと口を開く。


「私が負けるわけにはいかない!!特性能力かい――― 」


「させない!特性能力解放!【ラヴ・パワー】!」

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