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エピローグ
仕方ない。
これは主の命令だもん…。
ごめんなさい……。
薄暗い小さな村で、忍びの少年は刀を抜き、一瞬でたくさんの村人達の首をはねる。……何もしてない……罪もない人達を。
逃げ場を失った、5歳くらいの少女と、その少女を守る女性。母親だろうか。少女を抱きしめ、震えながら忍びの少年に言った。
「お願いします…!せめてこの子だけでも…斬らないでくださいっ!!お願いしますっ!!」
忍びの少年は、血の付いた刀を強く握りしめ、真剣な眼差しで言った。
「命令なんです……これは…主の命令なんですっ!」
そう言って、震える二人の首をはねた。
「…ごめんなさい……。」
気がつくとこの村には、生きている人がいなかった。周りが赤色に染まっていた。血の海のようだ。
罪もない人間達を……今までどれくらい命を奪ったのだろう……。
主の命令だからと言って、こんなことをしてもいいのだろうか…。
ボクの名前は“ホマレ”。気弱で最低な忍びです……。