(3話までの登場人物)
【天王寺 翔真】
現実世界に住んでいる何の変哲もない17歳の少年。
誤って異世界へと召喚された上、その最中に覇王アシャによって【器】として身体を乗っ取られてしまう。
現実世界では友達もおらず学業も振るわない落ちこぼれであり、異世界においても特に秀でた能力があるわけでもなく、アシャからは【貴様には役割が無い】とまで言われているが――。
普段は彼の人格が表に出ているとされるが、危機に陥ったり、夢幻拘束が断ち切られた際には、覇王アシャの人格が表に出るようになり、その瞳は金色に輝く。
【覇王アシャ】
異世界最強覇王を名乗り、金色の瞳を持つ魔神。
封印された状態で世界の狭間を漂っていたが、召喚魔術によって世界の狭間を通過していく天王寺翔真の身体を【器】と称して乗っ取ることによって復活した。
【覇王の力】という無尽蔵かつ強力な4種の能力を持つが、現在は夢幻拘束と呼ばれる魔枷によって四肢を縛られ、それぞれを封印されてしまっている。
夢幻拘束による封印は、神秘斬滅の能力で断ち切ることによって一時的に解放することができるが、その反動としてより強固な再拘束として跳ね返って来るため、覇王の力を解放した後は、翔真ともども意識を拘束されて半日ほどの眠りを強制される。よって、使い所を見極める必要がある。
覇王たる自分に絶対的な自信を持ち、他者を見下しているのが言葉の端々から伺えるが、決して粗暴な性格ではなく、不必要な場面で自身の力を解放した瑞穂を諫めるなど、王らしい冷静沈着な一面も覗かせる。
竜族の言い伝えでは、数千年前に魔族を生み出し、人類を脅かした存在として語られているようだが――。
【塚本 瑞穂】
万物を【断ち切る】概念の具現――神秘斬滅の能力を持つ13歳の少女。
なぜか刀剣を用いた戦闘の心得があり、魔族にすら「人間の枠組みから切り離されたようだ」と言わしめるほどの瞬発力と技量を誇る。
ツインテールにした青い髪が特徴で、神秘斬滅発動の際は、刀剣とともにその髪からも仄白い光が放たれる。
真面目かつ冷静で、年齢の割にはしっかりした性格だが、予想外の状況に弱くすぐに泣きそうになるなど若干泣き虫なところがある。細かいことを簡単に解決しようとする効率厨で、自身の特殊能力と身体能力に依存した解決策をとることが多く、周囲から脳筋と呼ばれることも。
背が低いのを気にしており、小学生に間違えられると怒り、幼児体型と言われるとキレる。
当初は異世界への召喚を「私には現実世界でやるべきことがある」として渋っていたが、友人を連れ去られた上、滅びに向かいつつある異世界の人々の現状を目の当たりにし、覇王アシャとともに戦うことを決意する。
「もう誰も死なせたくない」など、過去に何かがあったと思われる言動が散見されるが――。
【ナル・オム・コガワ】
異世界出身の魔術師の少女。現実世界では「武庫川 奈留」と名乗っている。
瑞穂を異世界へ召喚し、その際に誤って翔真をも巻き込んで一緒に召喚してしまった張本人。明るくあっけらかんとした性格をしているため、何事もあまり気にしていないように見えるが、実は意外に繊細で打たれ弱い部分も。
幼い頃に故郷や両親を魔族によって滅ぼされており、唯一生き残っていたところを竜族の高位魔術師であるシエンに拾われ、魔術師として育てられた。
異世界のすべてを滅ぼされた故郷のようにしたくないという想いから、魔族の勢力を削ぐため、現実世界へと渡って神秘斬滅の能力者を探していた。
金色の長い髪に、魔術師らしい法衣を着ているのが特徴。発育がよく長身で、翔真よりも少し年下らしいが、彼とほぼ同じくらいの背丈をしている。
竜式魔術の使い手で、特に属性魔術(火・水・雷・氷)を得意とする。
【ドミジウス】
ダイスロウプ炎魔軍を統括する四天王であり、鋼炎機巧の二つ名を持つ魔族。
超硬質な鋼と形なき炎という両属性の身体を持ち、力と再生力に優れるが、その反面知能が低く、戦略的な行動をとることを不得手とする。
召喚反応をいち早く察知し、異世界へ召喚されたばかりの翔真たちの前へと立ちはだかる。
【ヨツバ】
ダイスロウプ水魔軍を統括する四天王であり、白霧幻面の二つ名を持つ魔族。
肩まで伸びた銀色の髪に仮面を被った人間の子供のような姿をしており、魔族の身でありながら、【姉さん】の存在によって異世界と現実世界を自在に行き来することができる。
【成田 エリス】
現実世界での瑞穂の友達であり、翔真の家の隣に住んでいたという良家のお嬢様。
現実世界にまで侵食してきた魔族によって、連れ去られてしまう。
【シエン・コウ・コガワ】
レシノミヤの街の魔術顧問であり、ナルの育ての親かつ師匠でもある高位魔術師。ナルからは師匠と呼ばれている。
人間の亜種である竜族と呼ばれる種族の末裔であり、見た目は若い女性の姿をしているが、実は相当の永い年月を生きている。
13年前、魔王イスタがスミノ姫を拐うその場におり、イスタが自身を覇王であると語るところを目撃する。
高位魔術師ではあるものの攻撃魔術はあまり得意ではなく、特に近年は年齢的にも魔術に衰えが見られるらしく、属性を用いた攻撃魔術の威力はナルに譲るらしい。
【スミノ・エコ・ウエン】
聖都サンノミザの姫であった高位魔術師。
その身体に膨大な魔力を保有する特殊体質であり、そのため魔王イスタに目をつけられてしまい、13年前、冥凍の呪術をかけられ連れ去られてしまう。
現在も冥凍によって凍結したままダイスロウプ魔軍の本拠地に幽閉されており、その魔力を新たな魔族を生み出すのに利用され続けている。
なお、冥凍は術者自身にも解除不能なほどに強力な呪術であり、その解除には希少能力である神秘斬滅が必須と考えられていたため、ナルは神秘斬滅の能力者を探していた。
【魔王イスタ】
邪星皇帝という別名で、人間だけでなく魔族からすらも恐れられる、降魔帝国ダイスロウプの魔王。
銀色の瞳を持ち、自身のことを、かつて魔族を生み出して人類を滅ぼそうとした覇王である、と称する。
13年前に突如として出没。スミノ姫を拐い、彼女の膨大な魔力を利用して次々と強力な魔族を生み出し、人類を滅びへと向かわせる。
【サイカス】
ダイスロウプ地魔軍を統括する四天王であり、砂塵弩砲の二つ名を持つ魔族。
蠍の貌を持ち黒い甲胄に身を包んだ男で、巨虚砂兵と呼ばれる砂の巨人を操り、それより放たれる砂化の呪いを帯びた滅閃によって、これまでに無数の都市や街を砂と化して滅ぼしてきた。
ナルの故郷を滅ぼし、彼女の両親を殺した張本人でもある。
レシノミヤの街を滅ぼすために巨虚砂兵とともに、翔真や瑞穂たちの前へとあらわれ――。




