此の為に理不尽を・・・・
「もうあきらめねええええ」
「時間をかせげええええ」
誰かに叫びに・・・・・
「「「おおおおおおお」」」
呼応するヒューマン達・・・・
共に磨き抜いてきた思いが・・・・・
ヴァイスの喜びを高める・・・・
矢継ぎ早に色とりどりの矢が放たれる・・・・
ヴァイスは黒布で受け止める・・・・
既に歩みを始めた・・・・
黒い貴族服の輝きを肩に得た・・・・
理不尽・・・・・・
「やめなあああああ」
叫び大柄傷だらけ女は走る・・・・・
ヴァイスに向かい・・・・
全力でがむしゃらに・・・・
「「「お頭あああ」」」
走ろうとするヒューマンの前に・・・・
黒い棒が刺さる・・・・
其れは黒布が槍の様に変化した物・・・・・
ヴァイスはそして待つ・・・・
大柄傷だらけ女は・・・・
ヴァイスの前にたどり着き・・・・
「私の命で配下を助けてくれ」
ヴァイスは冷たく言い放つ・・・
「嫌だね」
「ならああああ」
傷だらけ女は腰の大型ナイフを抜こうと・・・
腕を砕かれる・・・・
「ぎゃあああ」
ヴァイスは撫でるように砕いた・・・・
そして尋ねる・・・・
「なあ」
「どうして死にたい」
大柄傷だらけ女は・・・・
痛みをこらえ・・・・
「こたえてやる」
「だから皆を見逃せ!」
ヴァイスは哂い・・・・
「良いだろう」
「みたくないからさ」
「ただそれだけさ」
ヴァイスは哂い・・・・・
「美しいな」
「本当に」
「黒布」
大柄傷だらけ女の後ろの黒布が・・・・
魅せ操り・・・・・
望む光景を作るヴァイス・・・・
全ては此の為・・・・
此の為に理不尽を貫いてきた・・・・・
「螺旋」
ねじれ槍の様に・・・・・
「貴方は美しい」
「誰にも親にさえ見放され」
ヴァイスには見え理解出来る・・・・
国の娘と生まれ・・・・
努力し学び・・・・
ただ大柄で美しくないと見放され・・・・
「其れでも愛を捨てず」
「悪に落ちようと」
それでもいつかはと信じ・・・・
国の為にと盗賊になり・・・
「持ち続け」
「愛を伝え」
そして盗賊率い・・・・
それはやがて家族となる・・・・・
「育み」
其の手で幾人もの子を育て・・・・
「殺してきた」
同時に殺し糧を得る・・・・
「悲しき矛盾」
「愛する者ために」
「愛を壊す」
大柄傷だらけ女は痛みに耐えつつも・・・・・
「悲しい?」
「当然だろ」
「奪い奪い合うは」
「下も上も同じさ」
「ああヒューマン以外は別かね」
ヴァイスはこんなものかと・・・・・
此の世界ではこんなものかと・・・・
「穿散華」
後ろから貫き・・・・
黒布は広がりばらばらにする・・・
ヴァイスは歩き出す・・・・
そして死にたい者を操り・・・・
戦いを継続する・・・・
お読み頂き有難う御座います。




