従え突き進むヴァイス
騎士は霧を抜け・・・・・・
穏やかな日差し・・・・
白いレンガの壁・・・・
木の扉・・・・・
「やあカイン」
騎士はギョと・・・・
愛馬は歩みを止め・・・・・
黒髪黒い瞳短髪黒い貴族服の・・・・
美男子がにこやかに横から声をかける・・・・
カインは気を取り直し・・・・
「ヴァイス様」
「お久しぶりです」
ヴァイスはにこやかに・・・・・
「久しぶり」
「何?」
カインは降りることなく・・・・・
収納から赤い水晶をヴァイスの収納に・・・・
「伝令ね」
己が収納から赤い水晶をヴァイスは受け取り・・・・
「はっ!」
「ふっざけんなああああ」
赤い水晶を投げ捨て踏みつぶし粉々に・・・・
カインは初めて見たと・・・・・
「・・・・・」
此の地ウツリギ家に生まれ・・・・
幼くして此の町の領主に・・・・
荒地だったこの地に・・・・・
立派な街を文句も言わず・・・・
民と共に・・・・・
カインは考えてみれば当然と・・・・
「はあ」
「すっきり」
ヴァイスは瞬時ににこやかに・・・・
「ほら」
ヴァイスは赤い水晶を右で投げ・・・・
赤い水晶はカインに収納される・・・・
カインは取り出し了承のサインを確かめ・・・・
「宜しいのですか?」
「あと壊されたのでは?」
ヴァイスはきめ・・・・
「ふっ」
「トッリクさ」
やれやれと・・・・・
「良いも悪いも命令」
「従うさ支流」
「本流様には逆らえない」
カインは・・・・・
「ではどうなされます」
ヴァイスは淡々と・・・・
「霧は消す」
「ヴァスライムも回収」
「で旅立つ」
カインはギョと・・・・
「お待ちください」
「兵は金は」
ヴァイスは穏やかに・・・・・
「新たなる領主カイン」
「君が使え」
バーンと扉が開き・・・・
白いスライムの群れが・・・・・
さああああと白い霧が晴れ・・・・・
民が行かないでと・・・・・
「「「ヴァスラアアアアアア」」」
と叫び・・・・・・
ヴァイスはどうでもいいらしい・・・・・
気にせずヴァイスはズンズンと歩く・・・・
木々の間からもヴァスライムが合流・・・・
白いスライムを従え・・・・・
ヴァイスは突き進む・・・・
お読み頂き有難う御座います。