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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

ネオ・ブリザードのホラー作品集

0101010101

掲載日:2019/12/15

 

 俺は今、とても大切な日を迎えていた。


 それは結婚式。人生に一度か二度迎えられるかという一大イベントだ。



 いやいや、二度迎えちゃ駄目だよな。何言ってんだ、俺は。



 ……落ち着け、落ち着くんだ。俺……。



 俺は新郎の控え室で緊張MAXになりながら、部屋の中を行ったり来たりしていた。



 そこへ扉をノックし、断りも無く入ってくる奴がいる。

 ……俺の悪友だ。



「よう! 我が親友!」


「誰が親友だ。俺はお前を一度も親友だなんて思ったことは、一度も無い」



 連れない態度を取る俺に、悪友は全く堪える事なく肩を組んでくる。



「おいおい……邪険にすんなよ……。大体、今の彼女と一緒になれたのは一体誰のお陰だ? いってみ? いってみ?」



 俺ははっきりと答える。



「少なくともお前のせいではないな。誰のお陰と言うのなら、俺の旧友……本当の親友のお陰だな」



 その言葉を聞いた瞬間、悪友は頭を下げ、がっくりと項垂れる。

 ……正直、うざいから肩を離して欲しいんだがな……。



「お前、もう帰れよ」


「いやいや、今日はお前の独身最後の日じゃねぇか! もう少し語ろうぜ!」



 何言ってんだ……こいつは……



 俺が悪友に絡まれること数分、また誰かが扉をノックしてきた。

 それは、結婚式場のスタッフだった。スタッフは、扉に入らずに声をかけてくる。



「すみませーん。新婦の準備が出来ましたので、式場の方までお願い致しまーす」


「わかりましたー!」



 俺はスタッフに返事をすると、悪友から逃れる為に半ば強引に肩を組んでた腕を振り払う。



「ほら! 今の聞いてただろ!? さっさと出て行けよ!!」


「へへっ! 式場で待ってるからな!」



 ようやく部屋を出ていく悪友。俺は鏡の前で改めて身だしなみを整えると、新婦を迎えに新婦の控え室に行く。



 うぅ……緊張が止まらないぜ……



 新婦の控え室の前に着いた俺は、腕をぶるぶると震えさせながら、扉をノックする。



「……どうぞ」



 中から声がしたので、俺はゆっくりと扉を開け中に入る。



「おおう……」



 俺はウェディングドレスを着たマイハニーを目にし、言葉を失ってしまう……



「……綺麗だぜ! マイハニー」


「……何を言ってんのよ……馬鹿」



 やばい……つい本音が出てしまった。まあ良いか。本当に綺麗何だから、しょうがないよな。



「じゃ、行こうか……」



 俺は、マイハニーにそっと手を差し出す。



「ええ……ダーリン」



 マイハニーも俺の手をそっと、優しく握り返す。



「……そのダーリンっての、やめろよ……」



 俺とマイハニーは新婦の控え室を後にして、皆の待っている式場に向かった。






 式場の扉の前にはひとりのスタッフが俺達を待っていた。



「それでは……準備はよろしいですか?」



「は……はい!」

「……はいぃ!」



 俺とマイハニーは思った以上に上ずった声で、答えてしまう。


 だけど、スタッフは特に気にする様子も無く、躊躇無く扉を開けると……あの有名な台詞が部屋の中から聞こえてくる。



「それでは新郎、新婦のご入場です!!」


「うおぉう!」

「うおぉう!」



 緊張の為、一瞬立ち止まってしまう俺とマイハニー。

 だけど、繋いだ手を今一度お互いに力強く握り返すと、思いきって式場の中に足を踏み入れる。



 ゆっくり、一歩一歩、前に進む俺達を皆が拍手で包んでくれる。

 途中、悪友が「大統領!」とか茶化して来たが、直ぐ様隣にいた俺の親友に取り押さえられた。



 ……すまない……親友よ……恩に着る……



 そして、俺達は神父の前にたどり着くと、拍手が静かに鳴り止む……。



 俺達はお互いに愛を誓うと、神父は俺の前に結婚指輪を差し出す。



「では、これを……」


「は、はい!」



 俺は結婚指輪を手にするとマイハニーの左手を握り、薬指に結婚指輪をはめる……。



 ……駄目だ! 手が震えるぜ!!



「……おお落ち着いて、ダーリン……」


「だだだから、ダーリンは止めろってば……てか、お前も震えてんじゃん……」



 01010101010101010101………………



「……ん?」



 突然、マイハニーの薬指にはめようとしている結婚指輪が、ぶれて見える。



「どうしたの? ダーリン」


「いや、何でもない……」



 俺は、右手で軽く瞼を擦る。多分、緊張のせいで眼が疲れてたんだろ……。


 やっとの事で結婚指輪をはめると、大きくため息をつく。



 神父は、俺とマイハニーの顔を軽く確認すると、両手を広げついにあの台詞を言い放つ。



「では……誓いのキスを」



 きたーー!! これまで何度かやって来たが、公衆の面前でするのは初めてだ!! でも大丈夫! 百人に見られても大丈夫!! 何を言ってるんだ!! 俺は!! そんなわけあるかい!!



「……ダーリン」



 覚悟が決まらずただ震える俺に、マイハニーはふわりと顔を上げてくる……。その身体は俺と同じ様に震えているというのに……



 何やってんの! 俺! 腹を括れ!! うおぉう!!



 俺は覚悟を決め、できる限りマイハニーの肩を優しく抱く。少しだけびくりと動くマイハニーの身体。さあ、行け! 俺!! 男を見せるんだ!!



 徐々に近づく、俺とマイハニーの唇……。




 ………………その時………………




「きゃあああーーー!!!」




 突然、招待客のひとりが大声を上げる。



「なんなのよ、これー0101!」



 驚いた俺達がその招待客の方を振り向くと、いつの間に出来たのか、そこには、大きく黒い穴が渦を巻き、声を上げる招待客の身体は、多量の0と1の数字に化けてその大きく穴に次々と吸い込まれていく……。



 ……いや、人だけじゃなかった。周りの壁やテーブル、椅子といったありとあらゆる物が次々と数字に化0101の大きな穴に吸い込まれていった。



「な、な01んだーー!? あれ01ー!?」


「助けてーー!! 01こまれるー!!」




 目の前のあり得ない光景に、俺はマイハニーの肩を抱きながら、少しの間呆然としてしまう。



「お……おい……何なんだ……? あれ……?」


「……わ……解らない……」




 そして黒い渦は数字を巻き込みながら、どんどん俺達の方に近づいてくる……!!




 0101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101………………




「に、逃げるんだ!!」


「うん!!」



 俺はマイハニーの手を掴み、強張っていた身体を何とか動かすと、急いでその場を離れた。



(やっぱり、これは無いよな……)



 ……!? 何だ!? 今の声は!? 何処から聞こえて来たんだ!?



「きゃあ0101ーー!!!」



「一0101おこってるんだーー!?」




 俺達が逃げる間も、黒い渦は容赦なく招待客や壁等を0と1の数字に化けさせ、飲み込んで行く。



(もうちょっと、泥々な話の方が受けるんだよなぁ……)



 ……くそっ!! また聞こえた!! 一体何なんだ!? この声は!?




 俺達は何処に行ったら良いかも判らず、必死になってあの黒い渦から逃げまくる。



 ……と、その時、マイハニーを掴んでいた俺の手がふわりと軽くなる。



「!?」



 俺は急いで後ろを振り向くと、マイハニーの手が何故かみるみる内に0と1の数字に化けて行く……!!


 いや、手だけじゃない! 両腕、両足もどんどん0と1になって宙に浮いて消えて行く!!


 何でだ!? 黒い渦には吸い込まれていないのに!?



「……ダーリン……」


「ハニー!!」



 俺はマイハニーの身体を取り戻そうと、宙に舞う0と1を死ぬ気でかき集めようとするが、どんなに頑張ってもその数字は掴めない!!



「嫌! 0101! 0101!」


「ハニーーー!!!!」



 俺はマイハニーの身体が消えないように抱きつくと同時に、マイハニーの身体は無惨にも数字化して宙に消えていった……!!



「何なんだよ……!? 訳が解らねぇ……」



(次は、もっと練らないとな!)



 また……またあの声が聞こえた!



「誰だ!? 誰なんだよ!? お前!! 出てきやがれ!!」



 しかし、俺の声は届かないのか、その声は次にこう言った。



(……削除)



「……あ?」



 その言葉が吐かれた瞬間……俺と俺の周りの世界は一斉に0と1の数字と化し、空中に浮遊し始める……。



「何なんだよ!? 何なんだよ!? これ!?」



 どんなに抗っても、俺の身体から0と1の数字が抜けて行く!!



「うわああああああああーーーーーーーーーー0101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101010101!!!!!!!!!!!



















































      ――――この小説は削除されました。




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こちらの方も連載しているので、よろしくお願いします。

ほのぼのほっこり子育てファンタジー、ここに始まる?

「瀧川おばさんとベルゼブブおばさん」


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「異世界から最強勇者が転移して来た為、パーティーからお払い箱にされた役立たずの女魔法使いと、魔王討伐直前でパーティーから追放された勇者、そのふたりが再び出会い、元の世界に戻る為の旅路に出るまでの……お話」

ありとあらゆる異世界の、ありとあらゆるニュースをお伝えします。

「皆様、異世界ニュース『壁に耳あり障子に目あり』のお時間です」
― 新着の感想 ―
[一言] 0と1が沢山並んでるのも怖い、、、集合体恐怖症かもしれませんww いつかこの世界も削除される日が来るのでしょうか? 多分この世界は長期連載作品ですね。
2020/01/15 00:27 メロンパン
[良い点]  なろうで色々と見て来た私には、とても切ないお話しでした。
[良い点] おー。その変わりゆく表現、上手いね☆彡 それと確かにある意味、怖い。 どちらがどちらかは、知らないけれど。 実は、ここでも。なんてね。
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