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地球男と半熟探偵とアホ女  作者: ユーマ•マサキ
1/1

人との出会いは時として人との別れを思い出す云々その1

西暦20XX

日本、急速発展都市「学京」


この都市には、ある問題がある。

それは「超常犯罪」この世の科学などの理論や常識を超えた犯罪が後を絶えない。

先日もビルの鉄骨を溶かしビルにいる人間、及びビルを溶かして蒸発させた。

死体も証拠も残らない。完全犯罪。


「なぁ相棒、また例の事件だ…」

俺の名は、光 悠一(ひかり ゆういち)

光探偵事務所の所長だ。

「また…か、全くもって物騒だよ」

こいつの名はフリデリック、俺の相棒だ。

「なぁ相棒?」

「君の言おうとしてることは分かるよ」

フリデリックは立ち上がり、のびをしながら

「まだ、情報が足りない。僕の能力は使えない。情報を、情報があれば、犯人を絞ることは出来る。」

「のんびりしてる場合じゃねぇだろ。人が死んでるんだ。ノンケちゃんの所に行ってくる。」

「あぁ、あの情報屋ね、外へ出るのかい?」

そう言うとフリデリックは俺にベストを手渡した。

「気をつけなよ。僕達は、下手をすれば狙われる存在なのだから。」

フリデリックは真っ直ぐ俺の目を見つめて言った。

「んじゃ、行ってくるわ。」

その瞬間、事務所の玄関のベルが鳴った。

「は、はい今行きます。」

玄関のドアを開けると、そこには茶髪のロングヘアー身長は145㎝程でかなり小さい。顔も童顔で若々しい感じのする女性だった。

その女性は光を見上げ言った。

「あのーここ、退去してもらって構わないすか」

「は?」

「いやーあなた管理人誰だと思ってるの?私よ私!はい、ともかく退去よ、退去。」

「はー、中学生のイタズラにしても頭の悪い冗談だな。お前は何だ。アホか。」

「アホとは何よ!アホとは!よくもまぁ初対面の人に言えるわね!しかも22だから。」

ぷいとして腰に手を当てる女性。

「22だ…と。いやいや嘘言え。つか、管理人って証拠は。証拠を見せろよ、証拠を。」

「ほら。これ。」

女性の差し出した紙を見てみると、管理人八神 葉子(やがみ ようこ)と書いてあった。

八神…まさか

「八神ってお前まさか…八神 庵(やがみ あん)の…。」

「娘だけど…そういえばお母さんいないね。どこ行ったの?」

なるほど…そういうことか。

光は一度深呼吸をして

「あぁ、お前のお母さん、な…しばらく帰っては来ないんだ。」

「えーなにそれ聞いてない。」

葉子はちえっと浮かない表情をしていたが、次に言った言葉は

「ねぇ、ここって探偵事務所だよね?」

「あ、あぁそうだけど」

「退去の件のことなんだけどさぁ…私に一ついいアイディアがあるのだけど」

嫌な笑いだ。少し懐かしい、この感じ。

「何だよ。」

「ふふん、私を所長にしなさい。そうすれば、別にいいわよ。」

「お前はいい加減にしろよ。散々退去退去言っといて、残してやるから所長にしろだと!俺は一応この仕事に誇りを持ってる。そして誰よりも学京を愛してる。そう簡単にはうなづけないね。つーかまたなんで残すんだよ。」

「まぁお母さんの帰りを待ちたいし、まぁ私就活失敗したし仕事欲しいし…はははー」

「はぁ…そっちか」

「あーあと私愛知からきてるからよくこの街のこと分かんないだよねー。さっきから警察官がうろついてるし、何かあったの?」

「実は…」

葉子に例の事件のことを話した。

「え⁉︎信じられない!そんなことがあるの」

まぁあるんだよ。

「でも、面白そうね。」

え?

「解決しようよ、この事件。そしたら客も増えるでしょ。」

葉子は分かっていない。俺の使命を…庵ちゃんの言葉を思い出す。

「フリデリック…そして葉子を宜しく頼むわ、そしてあなたは…」

「ねぇ聞いてるの?」

「え?何か言ったか?」

「さぁいざ、じけーんかいけーつ」

葉子は俺の手を引っ張ってドアを開けた。

庵ちゃん…なかなかすげえの残してるじゃないの。






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