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序
護り手たる人間よ
これは我らが誓約と盟約の証
そして我らと汝らとの友情の証
我ら輝けるこの光にかけて
この地に生きるものの守護者とならん
そして我らの誓いをここに記さん
ふと気づくと、わたしはまた外を見つめていた。
……どうしてわたしが選ばれたの?
もうずっと頭を離れない疑問に、溜息をひとつ吐く。
なぜわたしなのか。ほんとうにわたしでよいのか。
頭上はるか高くで輝く月は、何も答えてくれない。
夜空に輝く月に、約束のときはもうすぐだと感じる。
日に日に姿を変え、時が着実に過ぎていくことを示す月。
湧き上がる期待と力に、わたしの心臓が早鐘を打つ。
わたしはうっとりと月を見つめる。