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思い出したこと
おわり
退院の日が来た。
とりあえず、家に帰りたい。愛しのわが子も、母の家を十分に楽しんだようだ。茶色のドアを開ける。靴を脱ぐ。あいつが掃除してくれたのかは知らないが、だいぶ綺麗だ。とりあえず、最初に健三にあっておくことにした。今更だが、やはりあいつの呼び方が定まらない。なんでかは知らない。
あいつの好きだった苺の菓子を置いて、鈴を鳴らす。
忘れた目線の先に見ていたあいつは、なんだったんだろうか。幻覚でも見ていたのか、それとも、健三が私たちのことをを見に来たのか。何にせよ、あいつのおかげで生きているのだから、生きなければ。
この家には、泣き虫しかいない。
おわりでした。
たのしかった。いい自己満足。