再会
「ん・・・」
「マオウサマ・・・フッカツ・・・」
武装ロボットが呟く。
「魔王様!」
エルフたちが歓喜の声を上げる。
黒装束の男たちの姿はもちろん見当たらない。
「魔王様、記憶は戻られましたか?」
顔に傷のあるエルフが、私にそう言った。
「あぁ、戻った。だが、一体なぜ・・・」
「なにがでしょうか?」
「私は、二度と元の身体に戻れぬようにしてくれ、と頼んだはずだが・・・」
「すみません。それは私の独断でした、というよりかは占いを信用した結果でした」
「占い?」
エルフには、不可逆的な事象を決断するときに、占いをしてその結果を反映する、という掟が存在するらしい。
「占いの結果は”いずれ扉は開かれる、そのとき魔王が現れる”でした」
「なるほどな、案外占いも信じてみるもんか・・・アッ!」
後ろから女のエルフが抱き着いてきた。
「魔王様、どうか早く戦争を止めてください」
その頬には、歓喜と悲しみが織り交ざった複雑な涙が流れていた。
馬に乗ったエルフたち、巨大な馬に乗った魔王、武装ロボットたちが横一列に並ぶ。
「では魔王様、これを使ってください。我々の術が練り込まれた特性の装備です」
俺はエルフから武器と防具を受け取ると、天高く拳を突き上げた。
「よぉし!!!!行くぞ!!!」
「で、ロボット、お前らは誰だ?」
「エ、ソレイマキク?」