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因縁の場所
「世界を救ってくれって・・・どういうことだよ」
グスッ、エルフは袖で涙を拭いている。
「そうですよね・・・すみません、取り乱してしまって」
ガバッ
「ひゃぁっ!!」
彼女の涙のせいなのか、気づいたら彼女を抱きしめていた。
「ごめん、わけは分からないけど、、、さぞかし辛かったんだろう」
エルフは俺の袖を強く握り締め、泣いていた。
少し時間が経つと、彼女は落ち着いたようで、眠り始めた。
「おっと、困ったな・・・」
彼女の身体の力が抜け、俺にもたれかかってきたので、とりあえずおぶることにした。
「こりゃあ・・・やっぱ・・・ひでぇな・・・」
彼女をおぶりながら、廃墟の外を出ると、そこには荒廃した世界の姿があった。
しばらく歩いていると、見覚えのある建物らしき廃墟があった。
「こ、、、これは・・・」
そう、この忌まわしき建物はテロ組織ARJECの本拠地である。