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【第1話】目覚め

 (明日の朝になったら別世界の美女になって一日中美女になった俺の裸を眺め続けられないかな。)


 空き缶に食べ終わったコンビニ弁当の容器が散乱する中に引かれてある最後二、三年前に洗った布団の中で俺は強く願った。

 生まれてこの方21年、輝いている奴の陰になるような役割をずっと演じ続けてきた俺はもう一生陰のまま死ぬのだろうとまで思っている。

 一度でいいから、俺の人生にご褒美をあげたい。

 ここまで陰で居続け這いつくばって来た俺の人生に。

 と、毎日考えているが明日になれば今日と同じ俺の命を次の日に繋ぐために陰で居続け這いつくばって前に進んでいるのだろう。

 もうこの日々の積み重ねを21年間もやっているとため息も出てこない。

 今日と同じような明日の幕を開けるために意識を深くに落としていく。 


 (どこだここ。)

 目を開けると薄汚い俺の部屋ではなく見知らぬ上品な天井が目に飛び込んできた。

 どうなっているのか把握する前に飛び起き部屋を一周見た。

 見回すと中世ヨーロッパ風の部屋で昨日まで散乱してあったはずの空き缶やコンビニ弁当の容器が一つも転がってなかった。

 そしてよくよく見ると昨日まで古汚かった布団がふかふかで上等なダブルベットに変わっている。

 いや、変わってるのではない。


 異世界転移している。

 

 少しずつ脳が情報を処理していって冷静になりつつある俺は何か胸の辺りに違和感を感じ出した。

 (何か重い)

 そっと見てみるとそこには大きな膨らみがあった。

 (え。。)

 その膨らみに沿って艶のある長い赤い髪の毛が垂れていた。

 (ええぇ。。。)

 恐る恐る触ってみるとふわふわのマシュマロを揉んでいるような感覚が手にはあり、胸には触られてる感覚がしっかりあった。

 (ええええぇぇぇ。。。)

 目の前を見るとちょうど鏡張りの壁になっていてそこに写っているのは巨乳美女だった。

 昨日の夜巨乳美女になってとか思っていたから本当になってしまったのか。

 もしそうだとすると、裸見てもいいのか。

 鼓動が速くなっていく。

 寝巻きに手を掛ける、よく見ると寝巻きも昨日まで着ていた穴の空いた灰色の物ではなくフリフリが付いた可愛い物に変わっていた。

 ゆっくりと服をめくっていく。

 頭の中で2人の俺がダメだろ。いいだろ。の言い合いをしている。その間も服はどんどんめくられていく。

 

 あともう少し。

 

 その時目の前が真っ白になり気づいたら服が変わっていた。

 中世ヨーロッパ風のゲームの女戦士のキャラクターのような服装だ。

 (今服をめくっていたよな。)

 あと少しの時に目の前が真っ白になって服装が変わった。

 (何が起こってるんだ。)

 今目の前で起こっていることが分からなくて脳で処理をしている時にドアが開く音がした。


 「ソニア様、あなたがいないと集会が始まらないのですよ。速く来てください。」

お読みいただきありがとうございました!

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