七順目 触れ合う心
ここでいいか?」と指をさす亮。
「いいんじゃない、ここで。もう時間も時間だしね」
「それじゃ、入りましょうか村山さん」
「はい!」
「さぁ、何でも頼んでもいいわよ。お代は私たちが持つから」
「えっ、いいんですか・・・・」
「当然よ。だってあなたの歓迎会よ」
「それじゃ私これにします」
千佳がメニューの品に指をさした。
「えっ、『船盛り』・・・・・あははは、千佳ちゃん豪快なもの頼むのね・・・・」
「うんじゃ、俺『ビール』と『たこの唐揚げ』」
「僕も「ビール』1つもらおうかな、それと『生ハムのサラダ』」
「新井は何頼むんだ?」
「私『ウーロンハイ』と『焼き鳥』にしようかしら」
「これで決まりだね。すみません〜」
部長が店員を呼んだ。
「以上でよろしいでしょうか?」
「はい、結構です」
「料理がくるまでに時間があるから、話そうと思っているんだけどいいかな」
「あのことですか?」
「ああ。来たんだよ『招待状』が」
「もうそんな時期になりましたか・・・・」
「新井先輩、なんのことですか?『招待状』とか」
「ぁぁ、それね。きっと交流戦のことよ」
「『交流戦』?」
「そう。大学どうしでやる麻雀の交流戦よ。毎年夏にやってるんだけどね」
「へえーそんなのがあるんだ」
その後各々の料理が来ても話は続いた。
「今回は村山さんが入ったから『新人賞』が狙えるチャンスだね」
「確かにな。だが、今のままでは獲ることは難しいだろうがな」
「藤村!なんてことい・う・の。せっかく入ってきてく・れ・た・んだからもうすこしさや、さやしし、やさしくしなさいよ〜」
「お前、もうすっかり『出来上がってる』じゃねーか」
「そ、そそそんなことないもんねー。エヘヘ」
「こいつ・・・・」
亮は撃沈した。
「部長、どうします。この酔っ払いは」
「僕が連れて行くよ。さっ、もう時間だし出ようか」
「そうだな・・・・」
一同はお会計を済ませて店を出た。
「きょうはごちそうさまでした」
「いえいえ、いいんですよ。久々に楽しかったですよ僕も。それではまた明日」
「また明日」
亮と千佳は部長たちと別れた。
「どうせ駅一緒だろ、ほらいくぞ」
「は、はい」慌ててついていく千佳。
2人は夜の小道を並びながらあるいている。
(ど、どうしよう。2人っきりになるなんて聞いてないよ・・・・)
「どうした、おまえ」
千佳の顔に近づく亮。
「あっ、なんでもありません」
千佳は緊張で身体がガチガチになった。
「それにしても、4月ももう終わりか。早かったな、案外」
「そうですね。きっと楽しいことがたくさんあったからですよ」
「ああ、そうかもな」
「それに夏には交流戦があるみたいですし」
「がんばらないとな」
「もうすぐ駅ですよ」
「あっ、そうだな。いつもだったらもう1軒ハシゴしてるんだけどな・・・」
「私、付き合いますよ」
「いや今日はイイや。また今度にしてくれ」
「はい、いつでも待ってますよ」
千佳は優しく微笑んだ。
「・・・・・・」
「どうしましたか、顔赤いですよ」
「すまない。電車違うだろ、またな」
「ハイまた明日」
2人は駅の中を別々に消えていった・・・・・
これで一応、一部目の完結です。
つづきもありますのでよろしく御願い致します。




