五順目 決意
大学内の西側に事務所がある。
普段はあまり目立たないが、実はこの学校の穴場の1つでもある。
千佳はそろそろと事務所内に入っていった。
「!!・・・・・」
千佳は仰天した。なぜなら加入の手続きやらで学生たちが列を成していたからだ。
「あちゃー、やっちゃったかな・・・・・はぁ」
仕方が無いのでとりあえず列の中にはいることにした。
待つこと数分「次の方!」と呼ばれたので千佳は受付にようやく辿り着いた。
「加入の手続きですか?」
「はい、そうです」
「それではこの『加入届』に名前、住所、サークル名を書いてください」
「はい・・・・・これでいいですか?」
「結構です。これで手続きは一応済んだので帰っても構いませんよ。
あと、正式に所属するのは3日後になりますから気をつけてくださいね」
「はい、ありがとうございました」
そうして千佳は事務所を後にした。
「さて・・・・これからどうしよう」と考えていた矢先ある人物に出会った。
「あっ、おまえはこの前の」
「ふ、藤村さん!」
「奇遇だな。で、これから講義でもあるのか?」
「いいえ、今日は何も予定がないんです」
「そうか、俺はこれから暇だからちょっと同好会の方に行こうかなと思ってな」
「あの・・・・・私、実は同好会の方に加入してきたんです。だから、一緒に行きませんか?」
「ああ、いいぜ。にしても、即決か・・・・・どうして入ろうってになったんだ?」
「それは・・・・その・・・・」
千佳は頬を紅く染めた。
「何かいえない理由でもあるのか・・・・・だが、生半可な気持ちでやるんだったら
やめたほうがいいぞ。楽しくやれればいいかもしれないが、麻雀はそこまで甘くは無い。
何か自分を貫いてやっていかないと強くはなれないからな」
「それはわかってます。でも、ここまで『やってみたい』と思った気持ちは今までには
無かったんです。だから、決意したんです『ここで過ごすんだ』って」
「なら、いいけどな。その気持ち絶対に無くすなよ」
「はい!」
「よし、それじゃいくか」
2人はサークル棟へ静に消えていった。




