二順目 自己紹介
「部長、客ですよ!」
「あー、はいはい。一年生の人達ね」
「さっ、ここで話すのもアレだし中に入ろ」
「はっ、はい・・・・・」
すると2人は重々しい扉の先に進んでいった。
そこには眼鏡の男とすこし小柄な女が麻雀卓に座っていた。
「君たち、ようこそ『麻雀同好会』へ」
眼鏡の男が言った。
「ところで、なんで君らみたいな娘がこんな辺境のサークルに来たんだ?」
美形の彼が目を鋭くして言った。
「それは、その・・・・」
千佳は考えに詰ってしまう。
「まぁまぁ、藤村君。細かいこと気にせずに。ここは女性も大歓迎だよ」
どうやら『美形の彼』は藤村というらしい。
「ところで自己紹介をしてないね、僕は部長の内村です。今、三年だね」
どうやら眼鏡の男はここの責任者らしい。
部長は説明を続ける
「そこの奥に座っている女の子は―」
「新井です。新井優子、二年です」
「ほら、藤村君続けて」
「しかたないな・・・・・俺は藤村亮。新井と同じ二年だ」
「あと2人いるんだけど、今日は忙しいらしくて席を外しているんだ。すまないね」
「いっ、いえそんな・・・・」
「俺たちも自己紹介したんだ、君たちも名乗ったらどうだ」
「あ、すいません。私は村山千佳。今年入ったばかりの一年です」
すこし、照れ隠しをしながら千佳は言った。
「私は永山香魚といいます。千佳と同じで一年です」
「へぇ・・・・君ら友達なんだ」
「自己紹介も各自終わったところで、せっかくだし君たち麻雀打っていかないか?」
部長の提案である。
「いいんですか。私みたいな素人なんかがやっちゃって」
「大丈夫だよ。誰もみんな素人だったんだ。気にすること無いよ」
「それじゃ、よろしくお願いします」
千佳はふかぶかと頭を下げた。
「ちょっと、ちょっと千佳、こっち来てよ」
「何、香魚?」
「あんたってさ麻雀できたっけ?」
千佳の耳元で香魚が囁く。
「ぁぁ、一応ね。点数計算はよく分からないけど」
「そう・・・じゃ、行ってきな。私ここで見てるから」
「はーい」
すると千佳は卓に座った。
「それでは始めようか」
「部長、ちょっと俺一服してきます」
「藤村君・・・・・」
「すぐに帰ってきます。その間に三人打ちでもしてください」
といって藤村は部屋を出て行ってしまった。
「ごめんね。いつもあんな感じなの。特に新しい子が来たときとか。だから気にしないで」
新井が千佳を諭した。
「それじゃ、村山さん。サイコロ振ってください」
「はい・・・・・ここから私の麻雀が始まるのね」
千佳は元気よくサイコロを落とした。




