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その一打  作者: 安坂 祐
15/18

十四順目 只者じゃない!!

大会一日目を終え、大会も二日目に突入した。

千佳たちは交流戦第2次予選の対戦表を見つめていた。

「あっ、あったあった。私はAグループか・・・・つよそうな人ばっかりかも」

「大丈夫だよ」

 優子がポンと肩を叩く。

「千佳ちゃんならきっと勝ち抜けるって」

「ありがとう、先輩もがんばってください!!」

「あいよ。んじゃそろそろ行くからさ」

 優子は自分のグループの卓へ急いだ。何か、生き生きしているように見えた。

「うーん・・・僕のところは・・・・発見!!」

「あっ、Aグループか。まだまだ、時間あるようだし適当に暇潰すか」

 と、千佳の隣の男が呟いた。

 その男は振り向くと千佳の方を向いた。

「なっ・・・なんですか」

 千佳は後退り。

「キミもしかしてAグループの子?」

「は、はい」

 戸惑いながらも答えてしまった。

 見たことも無い人・・・真っ先に誰なんだ?とツッコミたくなった。

「あーやっぱり。キミもしかして亮のところの子だったね」

「藤村さんの知り合いなんですか?」

「うんまぁね。というか、親友だね。僕の名前は桐生。桐生紅丞きりゅうこうすけさ。よろしくね、村山千佳さん」

 と彼はご機嫌よくどこかへ行ってしまった。

「何で私の名前を・・・・只者じゃないかも!!」



 そんな中桐生はある人物のところへ向かった。

「よっ、久しぶりだな亮」

 親友である亮だった。

「なんだ、紅丞か。って昨日会ったばかりだろ。何が『久しぶり』だ」

「あっそうだったけ?エヘヘ」

「ったくお前は・・・・変わらないなあの時と」

「フフフ、そうかもね。

 でさぁ今回の2次の話なんだけどさぁ、キミの子と当たっちゃったよ」

 桐生は目の色を変える。

「それがどうかしたか?」

「いや・・・・その・・・・手加減しとくべきかなと思って」

「何で、手加減なんかするんだ?」

「だってさぁ彼女かわいいからさぁ・・・・かわいそうじゃん何か」

「はぁ?やっぱり変わってないなお前は。

 本気でいってイイよ。そのほうが結果的にいいのかもしれないしな」

「そしたら、敗退しちゃうかもよ」

「それならそれでいい。それがアイツの実力だってことさ。

 無理に変な事して舞い上がらせてもしょうがない。上には上がいるってことを見せ付けてやれ」

「まぁ・・・・亮がそうしならしかたないか。

 だったらマジで潰してもいい訳ね。あとでどうなっても知らんからな」

「ぁぁぁいいぜ。というかコッチから頼む」

「冷たいね・・・・チミも。彼女かわいくないのかい?」

「かわいいから、厳しくしてんだろ」

「まぁ、大学麻雀4強の面子ぐらいは守りますよ。

 そろそろ時間だから行くよ」

 桐生は亮の元をさった。


「んったく、亮のやつかわいい後輩連れやがって・・・・」

 桐生も千佳のとこが何だかんだで気にはなっていた。

 どこか、魅力を感じた。自分と同じ感覚で打つ雀士と思っていたがどこか違う。

 自分とはまったく異なる感性と繊細さ。前々から相対したいと思っていた。

 今こそ彼女の力量を試すときだな。

 そう思うと今にも待ちきれなくなった。

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