十二順目 熱くなれ!!
休憩も終了し、ついに第一次予選も佳境の後半戦を迎えた。
現在の所、亮は3位。このままでは予選突破もままならない状態であった。
だが大切なものを掴んだ亮のペースは目を見張るものがあった。
転んでも、ただでは起き上がらない。亮はペースを取り戻し一気に2位まで付けた。
そして、トップとの差が14200点の状態で後半2回戦目のオーラス。
「やっと、ここまできたか。いまはオーラス。軽く流して二位を確定させてもいいが折角ここまで辿り着いたんだ、絶対にトップを取ってやる」
だが亮が2位にまでつけてもあの女は全く表情1つ変えない。
この緊張感の中だ、うっすら不気味にも感じられるようだった。
そして、亮の七順目。
「よし、張った。だがどうする・・・このまま闇テンしていればあがる確率は高いだろうが
それではせめて満貫止まり。あの女から直撃をとれば幸いだが、もしツモであがったとしたらそれで終わってしまう。それこそ自分らしくない・・・・もっと、もっと貫くんだ俺の麻雀を!」
そして―
「リーチ!」卓上に声が響く
亮はなんとか両面の形でテンパイした。
このまま行けば『リーチ』、『平和』、『断公九』、『三色同順』、『ドラ1』の計六翔で跳満になる大物手だった。
直撃を取れば逆転勝利だが、それ以外だと即終了。
楓が一位通過でこの局が終わることになる。
一巡目は皆降りてはずして来た。だが、自分の番が来ていないのでまだ『一発』は無くなっていない。
そして亮のツモ―
手が震えた。震えた指先で盲牌してみた。
「来た」
亮はツモ牌を返し。手牌を返した。
「ツモだ。
『リーチ』、『一発』、『ツモ』、『平和』、『タンヤオ』、『サンショク』、『ドラ1』
・・・・倍満だ」
ようやく対面の女の表情が変わった。




