11―親戚のドラゴンズ1
※11/23…少し修正しました。
明日、ヒスイの誕生を祝う為に祖父母とシド一家がやって来るらしい。
ショーマ達は朝から準備に追われていた。
「ソラ、ショーマと一緒に部屋の準備をお願い」
サクラはショーマとソラに仕事を頼む。
「わかったよ」
「はーい!」
ショーマとソラは客間の掃除をしている。
「客間はシド達が使うからね。あと、ショーマの部屋はお義父さんとお義母さんに使って貰うから、今日から暫くは4人で一緒に寝る事になるよ」
「おっけー!でも、俺のベッドは二人で寝るには狭くない?」
「どっちの部屋にもベッドを追加するよ。組み立てるから手伝ってくれる?」
「わかった!」
ショーマとソラは倉庫から木材を持ってきて、ベッドの組み立てを始めた。
「この木ってさぁ、かなり頑丈だよね。さっき階段で落としちゃったけど、一つも傷付いてないよ」
思いっきり石段の角にカーンっていったんだけどな。
「ああ、ショーマの木剣と同じで世界樹を圧縮して作ってるからね。普通のナイフで削ろうとしてもナイフが負けるかな?」
「スゴい!え?でも、どうやってこの形に作ったの?これは突起になってるし、そっちは嵌める穴が開いてるし。その角のとこなんか、めっちゃ複雑じゃない!?」
ベッドの枠は、精巧な加工が施されている。それらはすべて気持ちいい程ピタリと嵌まり、ちょっとやそっとでは外れない仕様になっている。
「それは僕の爪で作った工具でちょちょいとね。工作は得意なんだよ」
自分の爪で工具を作っちゃったの!?てか、もうこれ大工仕事だよね?
「・・・もう、大工さんになればいいと思う」
「ははは。そうかな?ほら、客間の方も早く作っちゃおう」
二人はパパっと組み立てを終えた。
「ショーマはこの布団を敷いておいて。僕は倉庫からテーブルを持って来るから」
「はーい」
ショーマは渡された布団をベッドに敷く。ついでにダニ退治の為に熱風の魔法を掛けた。
◇◇◇
ショーマとソラが部屋の準備をしている頃、ヒスイは昼食の用意を手伝っていた。
「ヒスイ、これを使って混ぜてくれる?ゆっくりね」
「はぁい!」
「そうそう。上手ね。はい、止まって」
「ぴたっ!」
「ふふふ。これを入れて、はい、またゆっくり混ぜてね」
「うん!ぐーるぐーるぐーる」
サクラはヒスイが混ぜている間に、鉄板の用意をする。
「ありがとう。じゃあこれを焼こうね。ヒスイはここで見ててね」
「うん!」
サクラは鉄板にヒスイが作った生地を流していく。鉄板の上には丸い生地が4枚焼かれている。
「危ないから触っちゃダメよ」
「はい!」
暫くすると、生地の端がフツフツとし始めた。サクラはフライ返しを使って、生地を裏返す。
「ぼくもやる!」
「良いわよ。ちょっと待ってね」
サクラは1枚の生地を4等分に切り分け、ヒスイにフライ返しを渡す。
「ここにこれを乗せて、くるって返してね」
「うん!いくよー、くるっ!!わぁっ、できた!!」
「そうそう。その調子よ、頑張って」
ヒスイは残る3ピースも失敗せずに綺麗にひっくり返した。
「もうすぐ出来るから、お父さんとお兄ちゃんを呼んできてくれる?」
「はーい!おとーさーん!にーちゃーん!ごはーん!!」
ヒスイは洞窟中を走り回って、ショーマとソラをダイニングに連れてくる。
「ヒスイ、今日のご飯は何かな?」
ソラはヒスイを椅子に乗せながら聞いている。
「まぁるいの!ぼくも、くるってしたよ!!」
「ちゃんとお手伝い出来て偉いね」
一生懸命説明するヒスイにソラは偉いねと頭を撫でる。
丸くて、くるって、何だろ?
ショーマはヒスイの説明に頭を捻る。
「はい、お待たせ」
「わー!!お好み焼きだ!!」
サクラが持ってきた皿には、ケチャップの掛かったお好み焼きと猪のサイコロステーキが乗っている。
「ヒスイが生地を混ぜて、ひっくり返したのよ。ねー」
「ねぇー」
ヒスイにサクラがねーと言うと、ヒスイも同じ様に返す。ダイニングはぽわぽわほっこりする空間になっていた。
ヒスイがめっちゃ可愛いよ!どうしよう!!って、ソラさん!?
そんな二人を見ていたソラは、然り気無く手で顔を隠しつつも普段からは考えられないほど悶えていた。
「――コホン。冷める前に食べようか」
「う、うん。そうだね。いただきます!!」
「せーの「どうぞ、めしあがれ!」」
グハッ!助けて!ヒスイとサクラさんが萌え殺しに来る!!
ショーマ達はそんな楽しい昼食を終え、午後も精力的に準備をこなした。
◇◇◇
翌朝、ショーマが朝食の食器をソラと片付けていると、ドスンドスンと音がした。
「えっ、今の何!?」
「あ、もう来たのかな。早いね」
サクラがヒスイを連れてキッチンに来た。
「ソラ、たぶんお父さん達だと思うから出迎えに行って来るわ。ヒスイをお願い」
「わかったよ。いってらっしゃい」
サクラは一人、外へと出ていった。
「ソラさん、お爺さんとお婆さんってどんな人?」
「そうだね。お爺さんはリンドさんって言って、凄く大きいよ」
「へぇー!ソラさんよりも大きいの?」
「そうだよ。僕より二回りくらい大きいかな?それで、凄く豪快な人なんだよ。お婆さんはツバキさんって言って、いつもにこにこしているんだ」
「サクラさんみたいだね!」
「そうだね。あ、来たみたいだ」
『ふぅー。やっと着いたな』
『そんなに遠くも無いでしょう』
「二人ともさっさと上がって。家の中が冷えちゃうから」
玄関からサクラの急かす声が聞こえる。
「ただいま。連れてきたわよ」
「サクラありがとう。お義父さん、お義母さんお久し振りです。遠いところまでお越しいただき、ありがとうございます」
『この前の会議振りだな!堅苦しい挨拶は要らないぞ!』
『ソラさん、お久し振りね。そんな畏まらないでちょうだい』
ショーマはソラが挨拶を交わしている間に祖父母を観察する。
でかっ!!このキレイな青紫色のドラゴンがリンドさんか。身体に響く声だな。
こっちの寒椿みたいな明るい赤色のドラゴンがツバキさんだね。声からして優しそう。
『そっちの二人が孫かしら?』
「そうですよ。ショーマ、ヒスイ、おいで」
ショーマとヒスイはソラの元へ駆け寄る。
「初めまして、ショーマです」
「ぼく、ヒスイです!」
二人はペコリとお辞儀をする。
『可愛いわねぇ。ねぇあなた』
『そうだなぁ。サクラとカエデの小さい頃を思い出すなぁ』
「お父さん、お母さん、そろそろ人型になったら?二人とも上を見すぎて首が痛そうよ」
『そうだった』
『あらぁ、ごめんね』
祖父母はサクラに言われ、思い出した様に人化した。
リンドは50歳位に見えるが、ソラと同じくらいの身長で筋骨隆々。対して、ツバキはリンドより若く見え、サクラより小柄だ。
「これでよし。じいちゃんはリンドって言うんだよ」
「お婆ちゃんはツバキよ。よろしくね」
「リンドさんにツバキさんだね」
「ショーマ。遠慮せずにお爺ちゃん、お婆ちゃんって呼んでちょうだい」
「え?」
「じっちゃん、ばっちゃんでも良いぞ」
ショーマはリンドとツバキに向けて戸惑いながらも呼び掛ける。
「・・・じいちゃん、ばあちゃん、で良い?」
「うむ。ショーマもヒスイも可愛いな!」
「本当ね!」
リンドとツバキは可愛い孫達を撫でまわした。
☆おまけ☆
迎える準備が終わって、ショーマとソラは二人で仲良くお風呂に入っている。
「ねぇ、ソラさん」
「うーん?どうした?」
「昼間のヒスイ、可愛かったね」
「そうだね。僕の妻と息子が可愛過ぎて思わず悶えてしまったよ」
「それを息子に言うのはどうかと思う」
「ショーマも同志かと思って。違った?」
「確かに、俺の母さんと弟が可愛過ぎた」
「でしょう?サクラは絶対狙ってやってるんだけど、未だに可愛くて堪らない」
「だから、それを息子に言わないで!!」
なんで親のノロケ話を聞かなきゃいけないんだ!!
◇◇◇◇◇
ソラはサクラが大好き!
折角のイケメンがテレテレに蕩けて台無しです。
(;・∀・)
ショーマにじいちゃんとばあちゃんができました。
孫はとにかく可愛いみたい。(〃▽〃)
次回はシド一家の登場です!
色々判る予定!何が!?
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