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37―ユカリとソロン/学校卒業


※10/15…少し内容を修正しました。





 クラス6は卒業まで一月を切ったので、休日の貴族からの勧誘活動もヒートアップしていた。ちなみに、クラス6の面々は誰一人として貴族の勧誘には応じていない。

 そんな煩わしい勧誘から逃れる為、ショーマはユカリを連れてレイカーの棲む湖へ遊びに行く。完成した転移魔法で寮の部屋から一瞬にして湖の(ほとり)に跳んだ。


「はい、とうちゃーく!うん。運用は問題なさそう。ユカリは大丈夫?」


 ショーマは身体に不調が無いかの確認を行い、ユカリへ話し掛ける。


『あの突風は無いとダメなのか?羽根が逆立って適わん』


「うーん。それは今後の課題だね」


 ショーマとユカリが転移魔法に関して議論している。ここ数日で大分打ち解けた様だ。

 暫くすると、ショーマの気配に気付いたソロンがやってきた。ユカリは繋がりが判るのか、特に警戒はしていない。


『ショーマ様、お久し振りです』


「あ、ソロン久しぶり!みんなに変わりはない?」


『ええ。先日と何も変わりはありません。そちらのかごの鳥は偽装していますが魔物ですね。彼もショーマ様の配下ですか?』


「あ、気付いた?こいつはユカリ。ほら、あいさつ」


『オレは不本意ながらユカリと言う名をコイツに付けられた、哀れな鳥だ』


「おい!」

『ふんっ』


『ははは。ワタシはソロンです。よろしくお願いします』


『ああ、よろしく』


「なんで上から目線・・・」


『構いませんよ。しゃべる魔物とは、また珍しい者を従えましたね。それで、本日のご用件はなんでしょうか』


「ユカリをここの偵察係に任命しようと思ってね。見た目ただの鳥だから、人間に気取られないと思って。どうだろう。こんなヤツだけど、受け入れられる?」


 ショーマの発言にユカリは聞いてない!また急に変な事を言い出して!と鳥かごの中で抗議している。当然の如くショーマには無視されているが。


(むし)ろこちらからお願いしたいくらいですが、ユカリ殿の意見は聞かなくてよろしいので?』


「うん。ユカリは俺の使い魔みたいなものだから」


『ちょっと待ったー!いつからオレはお前の使い魔になったんだ!?』


「え?俺の魔力で進化したんだし、俺の使い魔で合ってるっしょ?文句があるなら、身体が破裂するまで魔力を流してやろうか?」


 ショーマはそう言うとユカリの上に手を(かざ)した。そして威圧を応用して魔力を流し込む。


『ひぃ!止めてくれー!!使い魔でも偵察係でも何でもやるからー!!!』


「言ったね?よろしく頼むよ。てか、自分で言ってなんだけど、魔力の貯めすぎで破裂ってするのかな?」


『さすがに破裂はしないと思いますが、ワタシはその様な事態に出会った事が無いのでなんとも言えませんね』


「ふーん。まぁいっか。ユカリ、ソロン達の為に働いてね。もし逃げようとしたら・・・ね?」


 ショーマは脅すように手をユカリへ向けた。


『わかった!わかったからその手を退けろ!』


 ショーマはユカリにレイカーの棲む湖周辺の偵察係を任せた。もし人間を見付けたら、速やかに伝える事が出来るだろう。

 ユカリは1回だけなら転移魔法が使える。行先をショーマに固定してある極限まで効果を絞った省エネ型なので、転移による乗り物酔いはかなり酷いらしい。

 よっぽどの事が無い限りは使わない予定だが、もしもの場合は転移する様にショーマはユカリに命令した。




  ◇◇◇




 校外演習に行かない日は、仲間内での魔法連携の仕方やシャインレイの地形、この国の防衛体制の基本的な部分などの授業がある。


 ショーマがシャインレイに住む事は無いが、人間と敵対する可能性は高い。その為、国の防御態勢や情報のやりとりの仕方などは把握しておいた方が今後の為になると熱心に勉強している。


 学校では魔法以外の日常に使える事も教えている。

 一番為になるのは薬草の簡易調合だろう。簡易と言うだけあり、傷薬・風邪薬・栄養ドリンク等の初歩的な調合ならば一人で出来るようになる。


 卒業生の中には薬剤師に弟子入りして本格的な調合方法を学び、自分で薬草採集から調合、ヒールを併用した治療までをこなす治療院を開設する者もいるらしい。

 他には学校で貴族からの勧誘を受けて貴族の従者として働く者もいる。この場合は使用人ではなく、私兵となる場合が多い。

 もちろん、実家の家業を継ぐ者や、今までの仕事を続ける者が一番多い。


 銀貨10枚という大金を支払っても職業選択の幅がかなり広がる為、人によっては魔法学校卒業というステータスは入学金以上の価値がある様だ。




  ◇◇◇




 日々の授業をしっかり履修し西の大森林での最後の校外演習も終えた11の月29日、学校最後の授業が終わる。


「これで、全課程を終わります。皆さんお疲れさまでした。そのまま少し待っていてください」


 ブラウンは隣の教室から小さい箱を人数分持ってきた。


「では、卒業証明を配ります。これは身分証代わりにもなるから無くさない様に」


 早速ショーマは箱を開けて中身を確認する。

 卒業証明は銀色の板に首から提げる用の鎖が付いた物だった。板には名前、出身、ラアイテ魔法学校卒業と書いてある。


 これは、ドッグタグみたいなものかな?金属は銀でもプラチナでも無さそうだけど、なんだろ。鉄に何か入れて合金にでもしてるのかな。


「ウィステリア君はこの証明があれば、国境の入国審査が緩和されるからね。他のみんなはそのプレートが光ったら、国からの応援要請だと思ってください」


 魔法学校を卒業した者は国に管理され有事の際には駆り出される事になる。この場合の有事の際とは、魔物の異常発生時の対応。人間同士の戦争に徴兵される訳では無いので対人戦闘の訓練はしていない。そのため平民コースは半年で卒業できる。


「何か質問はあるかな?──特に無いみたいですね。それでは皆さん、卒業おめでとう!

 あ、教科書は机の上に置いて帰ってくださいね。

 これで解散なんだけど、ジョージ君は帰る支度をして私と一緒に1階の応接室に行ってくれるかな?ウィステリア君はこのまま教室に残ってもらえる?」


 生徒は各々帰る支度をする。


「ジョージ君にウィス君、ウチに6時集合ね!先生は仕事があると思うけど、早めに来てくださいね!」


 今夜はキャサリンの家で卒業御祝いをしてくれるらしい。ショーマとジョージのレシピのお陰で繁盛している御礼だそうだ。


 ジョージはブラウンと共に教室を出て、ショーマは教室で待機。他の生徒は帰って行った。





ショーマ「あれ?」

朝木  「えーっと、何かな?」

ショーマ「卒業したけど、まだ帰れない?」

朝木  「はは。卒業はしたじゃん」

ショーマ「卒業は。ね」

朝木  「もうちょっとだから!」

ショーマ「ふーん」


 魔法学校編は終わります!

 全部終わるのにはもうちょっとです!!(; ̄ー ̄A



 ユカリはレイカーの湖に配属されるらしいです。

 これで少しは安全になったかな?



 次回は色々な人達に卒業の挨拶をします!

 挨拶だけで済むのか…え?Σ(゜Д゜)



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/



 訪問、ありがとうございました☆

 忘れられてないって嬉しいですね(*´ω`*)


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