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31―初めての校外演習




 10の月の3日。

 ショーマ達クラス6は西の森に向かった。


「さぁ、これから西の森に入ります。この森には魔物も出るから気を引き締めて」


「はい!」


 ショーマ達の気合いの籠った返事と共に、校外演習が始まった。


 今回の演習内容は、森の外縁部を西へ進み、ジャルタ川の(ほとり)で一泊して帰るコース。

 座学で教わった野営の手順や食べられる植物の見分け方、薬草の採集など基本的な事を実践する。

 10の月の内は出来るだけ森の奥には入らないように配慮されている。

 ちなみに出発前にテント一人用一張、寝袋一枚、朝晩の寒さ対策にマント一着が学校から貸し出された。




 ブラウンはクラスを採取と警戒の二班に分けた。今の警戒班はマイケル、ジョージ、キャサリン。採取班はアラン、ヘンリー、ショーマ。

 荷物にならないように行きは食べれる植物を採り、薬草の採取は帰りに行う方針だ。


 採取班の皆は、生活基礎の教科書とにらめっこをしながら歩いている。


「ウィスはなんで教科書を見てるんだ?元々森で暮らしてるんじゃないのか?」


「そうなんだけどさ、俺の地元と生えてる植物が違うんだよね」


「あー、確かにー。ちょっと場所が変わると見た目が全然違うよねー」


「へぇー。そんなもんなのか」


 そもそも、こっちの植物は洞窟(ウチ)の方と全然違うんだよな。でも、今後の勉強になるからいいな。


「そろそろ警戒班と採取班を交代しよう。一旦集まって」


 ショーマ達は今日の行程のちょうど半分で役割を交代し、ジャルタ川を目指しまた歩き出した。




  ◇◇◇




 ショーマ達は何事も無くジャルタ川の畔に着いた。

 懸念されていた魔物との遭遇は無く、かといって野生動物にも出会わなかった。


「これから野営の準備をします。テントは森と河原の境の平らな所に設置しよう。テントを設置して荷物を置いたらまたここに集まる様に」


 ショーマ達は各々テントの設置を始める。


 ショーマがサクッとテントの設置を終え回りを見ると、キャサリンが悪戦苦闘していた。


「キャシー、大丈夫?手伝おうか?」


「ウィス君!ちょうど良い所に!これ何がどうなってるの!?」


「あー、ここはこうやって。ここが裏返しだから表に返すと、ほら」


「おぉー!!ありがとう!!さすがだね!!」


「まぁね。野営は馴れてるから」


 ショーマ達がテント設営を終えると、ブラウンはこれから使う魔法の説明を行う。


「今から、範囲魔法を使います。本来であれば魔法陣を使うものだけど、この様に砂利の上では描けない。そんな時、何を使うでしょうか。では、ヘンリー君」


「確か、既に魔法陣を書いてある布なんかを使う。だったような?」


「その通り。まぁ、みんなの今後にはあまり必要のない魔法だから、こんなものが有ったな。くらいの知識で良いよ。では、範囲魔法の中から結界魔法を使います」


 ブラウンは荷物から出した大きめの布(約2m×2m程)を河原に敷き、杖を頭上に掲げ呪文を唱える。


「聖よ、その輝きを以て我らを守護せよ」


 ブラウンは呪文の終わりと同時にトンッと地面を踏み鳴らした。すると、魔法陣の中央からブワッと辺りに光りが散った。


「これで、この周辺には結界が張られました。大体この布を中心に、テントの後ろの森の縁から10歩程入った所まで円状に守護範囲になっているからね。範囲から出ない用に気を付けること」


 だめ押しとばかりに、ブラウンは隠蔽魔法を解いてドラゴンの匂いを放つ。これで、魔物はおろか野生動物すら近寄って来ないだろう。




 ショーマ達は採った植物や魚の干物などで空腹を満たし、それぞれのテントで夜を明かした。




  ◇◇◇




 演習二日目も初日と同じメンバーで二班に別れた。

 ちなみにショーマは今警戒班。


「ねぇ、ヘンリー。あそこにウサギが居るんだけど、獲っても良いのかな?」


「どこだ?」


「ほら、あの木の根元にいるじゃん」


「マジか。ウィス、良く見付けたな。なぁアラン。狩りってやって良いんだっけ?」


「うーん、ブラウン先生に聞いてみるよー」


「あ、逃げた。やっぱ大丈夫」


 後でブラウンに確認すると、行きならOKだが、帰りはNG。何故かと言うと、荷物が多くなるのと、直ぐに分けられるモノでは無いからだそうだ。

 帰りに採取した薬草は一度集め、生徒で均等に分ける。その薬草は売っても良いし、自分で使っても良い事になっている。




 ショーマ達は無事に森の外に出る。学校へ着くと薬草を分け解散となった。




  ◇◇◇




 休みの今日、ショーマは魔法開発のため部屋に籠っている。


 空間(スペース)って言う概念(精霊)はなんとか出来たんだよな。でも、それを繋ぐにはどうすれば良いんだろう。

 ダメだな。女神様に聞いてみよう。


 ショーマは女神リンクを繋いだ。


「もしもし、女神様?今暇?」


 ―――暇では無いけど。どうしたの?


「ごめん。あのさ、女神様は転移するときどうやってる?」


 ―――あ、課題の話か。うーん。行きたい場所を思い浮かべて、道を通す感じかな?


「なるほど。道か」


 ―――私は居る世界が違うから道なのかな。ショーマ君の場合は、自分の今いる場所と行きたい場所を直接繋ぐ感じの方が良いかも。


「場所と場所を繋ぐか。分かった。ありがとう」


 ―――どういたしまして。頑張ってね。


 場所、地点、基点・・・地点がしっくりくるかな。地点(ポイント)だな。




 ショーマは女神のヒントを元に、まず実験用の転送魔法を開発することにした。





ショーマ「なんか、言うことない?」

朝木  「え?なんのこと?」

ショーマ「はぁ。俺に言わせる気?」

朝木  「なんだろう」

ショーマ「ストック無いのに浮気してる場合じゃ無いよね?」

朝木  「・・・何故バレたし」

ショーマ「はぁ、俺はいつになったら魔王になれんのかね?」

朝木  「誠に申し訳ありませんでした!!土下座( ノ;_ _)ノ」


 短編書いちゃった!てへっ(ノ´∀`*)

 よろしくお願いします!



 今回で50話です♪ヽ(´▽`)/

 いつになったら卒業するやら(´・ω・`)



 クラス6の初校外演習は無事に終わりました!

 てか、それはズルくないですか?ブラウンさん。



 次回はショーマが魔法開発を頑張るかも!



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/

 ブックマークで踊り出します(σ≧▽≦)σ


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