表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/263

22―遊びの計画




 ショーマは第3鍛練場の近くでジェレミア達を待ち伏せる。ジェレミアから「夕方は食事の時間まで第3に居るから用があるなら適当に来い」と言われていたからだ。


「よ!」


「なんだ、ウィスか。どうした?」


「ジル!どうしてそんなに普通なんですか!そいつは平民ですよ!?ウィスもウィスです!不敬罪で捕まりますよ!!」


 うん。でも、ジルが良いって言ってたし。イアンがめんどくさいから言わないけど。


「ジルがいいなら、別にいいんじゃない?」


「ヒューイは黙っててください!」


 ほら、やっぱり怒られるよね。


「イアンはうるさいな。で、ウィス、何の用だ?」


「いやさ、お城に行ってみたいなって。眺めがすごく良いんでしょ?だからダメもとで聞きに来た」


「そんなの、ダメに決まってるじゃないですか!」


 ショーマのお願いにイアンは即座に答える。


「うーん。別に良いぞ」


「ほんと!」「えっ!?」「マジで?」


 諾というジェレミアの答えを誰も予想していなかったのか、三人とも驚きの声を上げた。


「ただ、警備の関係とかもあるから日時はこちらから指定させてもらうが」


「やった!できれば学校が休みの5の日が良いな」


「分かった。調整してみる」


「じゃ、楽しみにしてるから!」


 ショーマはそう言い残して寮へ帰って行った。




「ちょ、ちょっと、ジル、良いんですかっ!?」


 イアンが慌ててジェレミアに話し掛ける。


「何が」


「だって、ウィスは平民ですよ!?そんな、城に招くなんて・・・」


「平民とはいえ留学生だからな。別にいいんじゃないか?それに面白そうだし」


「あはっ!さすがジルだ。イアン、諦めろ」


「ヒューイ!!」


 王子トリオはそんなやり取りをしながら、第3鍛練場へ入っていった。




  ◇◇◇




 ショーマはジェレミアから5日を待たずに城への招待を受けた。


「7の月の30、31日でどうだ?」


「え?まさかのお泊まり!?」


「あぁ、城からの景色が見たいなら夜景と朝日はセットだからな」


「なるほど!よろしくお願いします!!」


「あ、ジョージも誘えよ?」


「さすがジル!わかってるー♪」


 ちなみにその間、イアンはヒューイに口を塞がれモゴモゴと抗議をしていた。




  ◇◇◇




 ショーマはジョージと共に、東門の手前でジェレミアを待つ。


「本当にお城に行くんですね」


「さすがに冗談でした!なんて言わないでしょ」


「ですよね。あー、緊張してきました!」


 ショーマとジョージが緊張しつつ話していると、目の前に馬車が停まった。中からジェレミアがひょいっと顔を出す。


「あ、おはよー」

「おはようございます」


「二人ともおはよう。さぁ、乗ってくれ」


 ショーマとジョージは馬車に乗り込んだ。

 中には、イアンとヒューイも居た。今日はこの5人で城に泊まるらしい。


「ウィス、本当に気を付けてくださいね」

「分かってるって!任せろ!」

「大丈夫!骨は俺が拾ってあげるよ」


「本当に僕達がお城に行って大丈夫ですかね・・・」

「まぁ、俺が許してるからなんとかなるだろ」


 若干の不安を抱えながら、一行を乗せた馬車は城へ向かった。




 ショーマ達は中央東門をくぐり、中央区に入る。


「俺、今中央区にいるんだ!」

「そうですね!本当に入ったんですね!」


「そんなに感動するものですか」

「これで城に入ったらどうなるかな?」

「まぁ、どうにかなるんじゃないか?」


 ジェレミア達がはしゃぐショーマとジョージを見る目は生暖かかった。




 城門内から綺麗に整えられた庭を通り、城へ着く。巨大な城を間近で見たショーマとジョージは、ポカーンと呆けた顔をしている。馬車から降りてもそこから動けない。


「大丈夫ですか?」


 さすがに心配になったイアンが声を掛ける。


「いつも屋根しか見えてなかったんで、お城がこんなに大きいと思いませんでした」


「うんうん。ほんとにそう」


「早く中に入ろうよ!もっと驚くから!」


 ショーマとジョージはヒューイに急かされて城内に足を踏み入れた。




 城内は冗談かと思うくらいに豪華絢爛だった。

 扉を潜ると、半円状で3階までぶち抜きのホールに出迎えられる。天井からは綺羅びやかなシャンデリアが吊され、壁には品の良い絵画が掛けられ、床には落ち着いた赤の絨毯が敷き詰められていた。

 そして、目の前には存在感たっぷりな大階段が鎮座している。その階段は15段程上がると左右に分かれ、ホールの壁に沿って優雅なサーキュラー階段になっている。まるで映画のセットの様だ。


 ショーマはジェレミアに確認する。


「ねぇ、ここってダンスホールか何か?」


「何を言ってるんだ?ここはまだエントランスだぞ?」


「そうなんだ・・・」


 城からの景色が見たいだなんて、我ながらとんでもない事を頼んだんだな・・・。


「まぁ、ここはこの城の顔だからな。多少は豪華になってる」


 これで多少って・・・。


「ちなみに、謁見の間と夜会の間はこんなものじゃないぞ」


 ジルはそう言ってニヤリと笑う。


 おい、ジル。王子なのにその笑い方はどうかと思うぞ。回りが怖いから言わないけど。さっきから視線がビシビシ痛いんだよ。


「ちなみに今日泊まる部屋は3階だ。おい、誰か。客人を部屋へ案内しろ」


 ジェレミアは召使いを呼び、客間への案内を言いつけ、自分は親に会ってくると言ってその場を立ち去った。




 ショーマ達は召使いの後に着いて、3階の客間へ上がって行った。





ショーマ「ちょっとお急ぎ?」

朝木  「あはは、ばれた?50話までには学校編終わらせたいな!って思って!」

ショーマ「なるほどねー。終わる?」

朝木  「やってみないとなんとも」

ショーマ「期待しないで待ってる」

朝木  「あはははー・・・」



 はーい。また遠回り中の朝木でーす!

 いやぁ、お城行きたかったんですよ!私が!笑

 違います。ちゃんと理由あります。許してください。ペコリ



 次回は、王子トリオと仲良しになる!です(о´∀`о)



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ