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15―魔法講義1




 休みが明け、授業が始まった。


「みんなおはよう。今日は一昨日までの授業のおさらいをしてから校庭に行くね。早速、魔力操作から魔力制御を行い、魔力操作で杖に魔力を流してライトの魔法を使おう。さぁ、やってみて」


 ショーマ達は魔力を操作し、制御していく。そして杖に魔力を流して、呪文を唱える。


「ディア・レイ・フェア・ライト」


 なんの問題もなく、全員の杖の先に光が灯った。


「うん。みんな良い感じだね。じゃあ解除して。今日はボールの魔法を使います。ボールは何だったかな?じゃあキャサリンさん、答えて」


「えっと、ボールは球体を作る魔法で、全部の精霊と使える魔法です」


「その通り。良く勉強しているね。人が魔法を使う時に精霊が力を貸してくれると言ったけど、全部の精霊が力を貸してくれる訳ではないんだ。だから、精霊との相性を調べる為にボールの魔法で試します」


 ブラウンはポケットから懐中時計を取り出す。


「うん。じゃあ、そろそろ行こうか」


 ショーマ達はブラウンに連れられて校庭へ出た。




「さて、これからボールの魔法を使うよ。これから手本を見せます。先ずは(ファイ)から」


 ブラウンは杖を取り出し構える。そして呪文を唱えた。


「ディア・ファイ・フェア・ボール」


 ブラウンの杖の先端に火の球が出現した。


(ファイ)で球体を作るとこうなります。ボールのサイズはこれくらい(20cm)を目安に魔力を調整してね。教室で使ったライトの魔法くらいの魔力量でちょうど良いはずです。そして、魔力の供給を止めれば球体は消えます。じゃあ先ずは、四大属性の(ファイ)から順にやってみよう」


 よし!まずは(ファイ)からだね!




 ショーマ達は次々に魔法を使って行った。




  ◇◇◇




 お昼になり、みんな弁当持ちだったのでこのまま校庭で食べる事になった。


「俺、(ファイ)以外のが上手くいかないんだけど」


「ウィスは(ファイ)が得意なんだな。俺は(エア)しか上手くいかない。」


「ウィス君もヘンリーもまだまだだね!私は(ファイ)(ウォタ)がちゃんと球体になったよ!」


「キャシーは通常運転っと。ジョージはどうなんだ?」


 キャシーがヘンリーに通常運転って何よ!っと食って掛かり、二人は口論を始めた。周りはまた始まったと言う感じで気にしない。


「僕は(ソイ)だけですね。他は全然手応えが有りません。アランさんとマイケルさんはどうでした?」


「俺は(エア)だけだねー。帆船を動かすのに使ってたからかなー」


「俺は(ウォタ)だな。漁の時に無意識に使ってたんだろう」


「なるほど、俺は野営の火起こしで使ってたから(ファイ)が使えるのか」


「そう言うことですか。僕は畑で土を耕してたから(ソイ)と相性が良いんですね」


 それぞれが自分の傾向を掴み、昼休みが終わった。


 ◇ ◇ ◇


 ボールの魔法の成果(1日目午前)


       火 水 風 土

 ショーマ  ○ X X X

 ジョージ  X X X ○

 キャサリン ○ ○ X X

 ヘンリー  X X ○ X

 アラン   X X ○ X

 マイケル  X ○ X X


 ◎-完璧 ○-大体OK

 △-出来そうな気配あり

 X-何も起きない




  ◇◇◇




 午後の授業が始まる。


「さぁ、午前の続きを始めよう」


 ショーマは手を挙げ、ブラウンは発言を許した。


「ブラウン先生、俺達は普段使ってる魔法だけしか上手くボールにならないみたいなんですけど」


「ウィステリア君、良いことに気が付いたね」


「さっきみんなと話してたんです」


「確かに今は普段使ってる魔法の属性しか上手く出来ないと思う。でも、段々他の精霊も力を貸してくれる様になるよ」


 なるほどなるほど。でも、相性を調べるとか言ってなかったっけ?


「そうなんですか。それって、例えば、俺が(ウォタ)のボールを失敗しても使い続ければいずれ出来るようになるって事ですか?」


「そう言うことだね。沢山練習すれば、その内精霊が気に掛けてくれる様になるよ。まぁ、精霊との相性に個人差は出てくるから全ての属性が使える訳では無いけれど」


 いっぱい使えば精霊が段々相手にしてくれる様になるって事か。


「そうなんですか。ありがとうございます」


「疑問点を潰す事は良いことだから、これからも解らない事は質問してね。

 さぁ、午前は四大属性は使ったけど気の良い精霊はまだ二属性残ってるよね?今からはその(レイ)(シャド)のボールを使ってみましょう。まずは(レイ)から」


 ショーマ達は(レイ)のボールを使ってみた。すると、みんなが一度でほぼ成功する。


 おぉー!出来た!って、みんな成功!?


「みんな、驚いてるね。(レイ)はライトで沢山練習したから成功したんだよ。こんな風に沢山触れた属性の精霊が力を貸してくれるんだ」


 なるほどー!実際にやってみると納得!


「それでは、(シャド)のボールもやってみよう」


 ショーマ達は、(シャド)のボールも使ってみた。逆にみんな失敗する。


「やっぱり(シャド)は難しいみたいね。じゃあここからは自由に練習してね」




 4時の鐘が鳴り、今日の授業が終わった。


「それじゃあ帰るよ。着いてきてね」


 ブラウンの先導でショーマ達は平民コースのエリアへと戻る。


「明日からも校庭での練習になるけど、朝は必ず教室に集合して私と共に校庭へ向かいます。帰りは必ず4時半までにこのエリアに入ること」


「なんで4時半までなのですか?」


 ジョージが質問した。ブラウンはそれに答える。


「貴族コースの授業が終わるのが4時半で、放課後彼らは校庭で剣術や体術の練習をするからね。鉢合わせにはなりたくないよね?」


「なるほど。解りました」


「他に質問は?・・・無い様だね。じゃあ、また明日」


 今日はこれでショーマ達は解散した。


 ◇ ◇ ◇


 ボールの魔法の成果(1日目)


       火 水 風 土 光 影

 ショーマ  ◎ △ X X ○ X

 ジョージ  X △ △ ◎ ◎ X

 キャサリン ○ ◎ X X ○ X

 ヘンリー  △ △ ◎ X ○ X

 アラン   X X ◎ △ ○ X

 マイケル  X ◎ ○ X ○ X


 ◎-完璧 ○-大体OK

 △-出来そうな気配あり

 X-何も起きない





 クラス6が次のステップへ!


 次回はみんなの精霊との相性が判るかも!?


 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/


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