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11―魔力制御2




 四日目の授業では、魔力制御の(すべ)を習う。


「みんな、昨日の魔力操作の感覚を覚えているかな?最初は魔力のほとんどが出発点から出て出口まで一直線だったと思う。それを操作して身体を循環出来るようになった。これが魔力操作だよ。

 これから、その感覚を使って魔力制御を行います」


 こんなに早い段階で俺の目的が果たされるの!?


「まず、昨日の要領で魔力を循環させます。その状態で出口に集中しましょう」


 魔力を流しながら、出口に集中・・・

 やべっ!全部出口に向かっちゃう!!

 一回操作を止めて、また流して出口に集中!


「魔力を循環させながら出口を意識できたかな?そのまま、出口を徐々に閉めていこう。袋の口を絞る様にする人や、蓋をする様にする人など色々な方法があるから自分のやり易い方法で良いよ。魔力を循環するのを忘れない様にね」


 俺はどのタイプだろう。

 袋の口を絞る・・・想像できないな。

 蓋、広範囲の平面に蓋。うーん。なんか無いかなー。あ、絆創膏とか良いんじゃない?

 よし、イメージしてみよう。

 魔力を循環して、出口にデカイ絆創膏を貼るイメージで・・・お?いけた気がする!


「みんなどうかな?出口を閉められた人は、今度は目を開けてやってみよう。情報量が増えるから難しくなるよ」


 なるほどね。やってみよう!




 ショーマ達は午前中いっぱいを使って、魔力制御が出来る様になった。


「みんな魔力制御が出来る様になったので、午後から魔法を使いましょう」


 ついに!?ワクワクするなー♪




  ◇◇◇




 昼休み、ヘンリーが話し掛けてきた。


「ウィスとジョージは明日の休み何か予定あるか?」


「僕は特に予定はありません」

「俺も特に無いね」


「じゃあ、街の北側を案内してやろうか?ほら、もう1つ市場があるから」


「そうでしたね。是非お願いしたいです」


「あ!市場も良いけど、海を案内してあげようよ!ウィスはプランの人だから海見たこと無いんじゃない!?」


 おぉ!キャシー、ナイス!!

 西の海は断崖絶壁だったからなー。こっちは海水浴とか出来るのかな?


「確かにまだ見てない!海で泳げる?」


「うーん。それは難しいかな?海で泳ぐ為には漁師の同伴が必要なんだよね」


「そっか・・・」


 ショーマはしゅんとしてしまった。

 明らかにがっかりしたショーマを見かねて、マイケルが話に加わる。


「俺で良ければ一緒に行ってやろうか?」


「え?いいの?」


「そういやマイケルは漁師だったな。頼めるか?」


 ヘンリー、マイケルさん7つ歳上なのに呼び捨てとか、良いのか!?いや、俺も5つ歳上のヘンリーを呼び捨てだった。


「ああ。午前は仕事だから無理だが、午後なら付いてやれる。息子も一緒でいいか?」


「俺も弟を連れて行くつもりだから子守りは任せろ。どうせならアランも来るか?」


 ヘンリーが今度はアランに話し掛ける。


「午後は仕事だからなー。そーだ、俺が午前中に北の市場を案内しよーか?」


「確かに、案内なら俺らより地元のアランの方が適任だな。ジョージ、市場は午前で良いか?」


 へぇー。アランさんは北側の住人なんだ。


「はい!アランさん、よろしくお願いします」


「おっけー。楽しみにしててー」


「それじゃ、夕飯はウチのレストランね」


 今度はキャサリンが話を振ってきた。


「ごめんキャシー、さすがにレストランで食事が出来るほどお金持ってないよ」


「大丈夫!ウィス君とジョージ君は地元の料理を教えてくれればタダで良いよ!きっと珍しい料理だもの!」


「え?そんなことで良いんですか?」

「キャシーの家の損にならない?」


「大丈夫大丈夫!」


「じゃあ、夕飯はキャシーの家で食べるよ」


 ショーマ達の明日の予定が決まった。




  ◇◇◇




 午後の授業が始まる。


「最初は事故の起こりにくい「ライトの魔法」から始めるよ。

 まず、魔力制御をしながら杖を手に持ちます。そして魔力操作で魔力を杖に流します。ここまでやってみよう」


 ショーマ達はブラウンの指示に従い、杖に魔力を流していく。


「上手く流せたかな?みんな大丈夫そうだね。では、呪文を唱えよう」


「ディア・レイ・フェア・ライト」


 すると、生徒達の杖の先に光が灯った。


「みんな光が灯ったね。明滅している人は魔力操作の安定感が乏しいのが理由です。まずは一定の量を流しましょう。暗すぎる人は杖に流す魔力量を増やしてみてください。キャサリンさんは調度良いですね。ウィステリア君はもう少し流す魔力量を減らしましょう」


 明滅している人はアラン、ヘンリー

 暗すぎる人はマイケル、ジョージ

 明るすぎる人はショーマ

 調度良いのはキャサリン


「みんなもうちょっと肩の力を抜いて、リラックスだよ」


 りら~っくす、りら~っくす・・・

 あれ、急に操作がし易くなった。


「キャサリンさんは、そのままの状態をキープしましょう。

 アラン君、マイケル君、ウィステリア君も良い感じだね。そのままキープしましょう。

 ヘンリー君とジョージ君は一度解除して、最初から順にやってみようか」


 生徒達は必要量を安定して供給できるようになるまで何度も訓練した。


「今日はここまでにしよう。

 明日は休みです。時間に余裕があれば魔力制御をおさらいしてね。

 明後日は教室で軽く講義を行ってから校庭に出ます。必ず靴で来てください」




 最初の四日間の授業が終わった。

 ブラウンが教室を去ると、各々帰りの準備を始める。


「じゃあ、明日は9時に中央の北門付近に集合でー。あ、お昼の心配はしなくて良いよー」


 アランはそう言うと帰っていった。


「午後は1時過ぎに水門の東口に集合な。行けば判る」


 マイケルもそう言って帰っていった。





朝木  「ショーマ!ブックマークが増えたよ!」

ショーマ「ホントだ!やったね♪」


 応援ありがとうございます(*´ω`*)




 クラス6はやっと魔法を使い始めました。


 次回はラアイテの街を探検します。



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/

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