10―魔力制御1
ふー。今日も朝練終了ーっと。学校で朝練とか、中学時代が懐かしいな。
ショーマは寮へ戻っていく。
ショーマは水浴びを済ませると食堂へ向かった。
今日の朝ご飯は何かなー♪
「ナタリーさんおはようございます。今日のご飯は何ですか?」
「あら、おはよう。今日は干し魚のスープと目玉焼き、ハムにパンよ」
「おいしそう!あ、今日から厨房借りますね」
「良いわよ。食材はあるのかしら?」
「はい、昨日買ってきたので大丈夫です」
ショーマは今日から昼の弁当を作る様だ。
「あ、ウィス。おはようございます」
「おはよ。さっきナタリーさんに厨房の使用許可はもらったよ」
「ありがとうございます。じゃあ、僕もご飯をもらってきます」
「うん。早く食べて準備しよう!」
二人は朝食を済ませると、厨房を借りて仲良く弁当を拵えた。
◇◇◇
三日目の授業が始まる。
「さぁ、今日も引き続き魔力を感じる訓練から始めるよ」
よし!今日こそ感じてやる!!
「それじゃあ、まず目を瞑って。身体の中央に意識を持っていく」
身体の中央に意識を持っていくっと。
あれ?昨日と全然違うな。
あー、これがジョージの言ってたホワホワか。
「ウィステリア君も今日は何か感じられたみたいだね。それが魔力だよ。他のみんなも問題ないね」
なるほど。これが魔力なんだね。
「その魔力に注目していくと、段々と流れが分かってくる。上手く流れを感じられない様なら、暫くは魔力の存在だけ感じてみよう」
お?ハッキリ感じて来たぞ!
おお!?なんか鳩尾辺りで渦巻いてる感じがしてきた!
なるほど、ここから流れ出てるのか!
「魔力の流れをなんとなくでも感じられてる人は手を挙げて」
六人共に手を挙げた。
「みんな感じているみたいだね。それじゃあ、次に進むよ。その魔力の流れの出口を探していこう。出口は人によって違うからね」
鳩尾の渦から出て・・・出口はどこだろう。
12時の鐘が鳴る。
「時間か。では目を開けて。午前の授業はここまで。午後もこの続きをやるからね」
午前の授業が終わった。
◇◇◇
ショーマはクラスのみんなと昼食を取る。
キャサリンは興味津々でショーマの弁当を見ている。
「ねぇねぇ、ウィス君のサンドイッチは何が入ってるの?」
「中身?焼きパスタだよ」
ショーマはサンドイッチの中身をキャサリンに見せる。
「パンにパスタ挟んじゃったの!?」
「腹持ちが良いし、意外といけるんだけど。ダメだった?」
「ダメって事は無いけど・・・」
うーん。炭水化物に炭水化物だから抵抗があるのかな?
ショーマ達はワイワイと食事を済ませた。
◇◇◇
午後の授業が始まる。
「さぁ、午前の続きを始めよう。みんな一度魔力の流れを掴んでいるからすぐ分かるよね?」
うんうん。今回はスムーズに分かるね。
昨日の全然分からなかった感じは何だったんだろ。
「じゃあ、引き続き魔力の出口を探してみよう」
俺は鳩尾から出て、流れに身を任せて・・・うん。俺は背中だね。
ドバドバ出てるけど、大丈夫なのかな。
「そろそろみんな出口が判ったかな?判ったら手を挙げて」
六人共に手を挙げた。
「うんうん。みんな優秀だね。それじゃあ、今度は流れを変えてみるよ。まずは右手に流してみようか。右手が出口は人は左手に流してね」
ショーマ達はブラウンの指導の元、全身を一筆書に魔力を流せるようになった。
◇◇◇
ショーマは夜、部屋に帰ると女神リンクを使う。
「女神様、お疲れー」
―――ショーマ君もお疲れ様。今日はどうしたの?
「あのさ、昨日と今日で魔力の感じ方が違って。女神様は何か心当たりあるかなって思って」
―――心当たりねぇ・・・。
「やっぱり無いよね」
―――昨日と今日で違う事なら判るよ。
「え?何!?」
―――昨日の夜ショーマ君の種族のカッコを外して「竜(人)」から「竜人」にしたじゃない?たぶんそれが原因じゃないかな?
「そっか!どっち付かずでよろしく無いって言ってた状態から、竜人で安定したからか!!」
―――そうだねー。
「あれ?女神様、元気ない?疲れてる?」
―――そ、そんなこと無いよ!
「そ?なら良いけど」
―――大丈夫、大丈夫!じゃあまたね!
「うん。またねー」
女神様でも疲れる事があるのかな?
◇◇◇◇◇
女神よ、研修がハードなのもわかるが
魔王に心配されている場合ではないぞ
◇◇◇◇◇
女神様はお疲れの様です。
次は魔法を使う予定です。
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