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俺が魔王として女神が悪魔な世界にやって来た  作者: 朝木 花音
11女神の手伝い―実働編
222/263

44―たまには休みたい


 お久し振りです。

 本日もよろしくお願いします。


 前話について、突っ込みを頂きました。

 それぞれの言い訳を聞いてください。


『何故皆がキャノーラが元に戻れないのかに思い至らなかった理由』


ソラ

 え?春になればそこらじゅうで繰り広げられる光景だろう?サクラだってそんな事にはならなかったし、思い付かないよ。


ミツキ

 我はその、誘われて……ごにょごにょ。フンッ、有頂天になっていた事は認めてやる!


ショーマ

 そもそも俺魔物じゃないし、分かるわけないよね?


キャノーラ

 全部が初めてのことで頭が回らなかったんだよ。そんなアタシに考えろって言うのかい?


サクラ

 私はそんな事にはならなかったけれど、でも、獣に戻れない(魔力が解放出来ない)って事はそう言う事(お腹に子供がいるの)かしら?ぐらいには気付いたわね。



 以上です。

 それでは、改めまして本日もよろしくお願いします!





 ショーマとソラは無人島に戻った。

 動物や魔物を送りきり、がらんとした島を歩く。


「はぁ、あっちー。今日あんま風吹いてないんだね。熱気が居座ってるよ」


「あぁ、女性たちのテントは午前中からミクヤさんが色々と涼しくしていたよ。あまりにも暑いと身体に悪いって言ってたね」


「へぇー。まぁ、熱中症はどこの世界でもあるか」


 ショーマはぐいっと身体を伸ばす。


「うーん!あとはおねぇちゃんたちをどうにかすればこのキャンプも解体かーっ!」


「──今夜あたりアルカンに送ることになるかな?」


「どうだろ。いくら先に打診してるとは言え、まだ一晩しか経ってないから受け入れ準備が整ってないんじゃないかな」


「確かに。ふわぁ~。ここは空気がのんびりしているから眠くなるな。ショーマ、今日のこれからの予定はどうしようか。とりあえずミリメトピアから西にでも進む?」


 ソラは大きく欠伸を溢し、午後の予定について尋ねる。


「一段落ついたし、たまには休みでも良いかなーって思うんだけど。俺、最近働きすぎだもん」


 ショーマはへらっと笑った。たまには良いかとソラも微笑む。

 二人が浜辺をふらふらと歩いていると、後ろからおーいと呼び止める声が聞こえた。


「こっちに戻ってたんだな。イクハが二人がいたら呼んでくれって言っててさ」


 セシルが二人に近付き告げた。そのまま付いてこいと二人の前を歩く。行き先はイクハたちに割り当てたテントの様だ。


 テントの中に入ると、イクハが子供たちを植物の葉で仰いでいた。三人に気付いたイクハは座るように促し、飲み物を出して深々と頭を下げた。


「ご足労頂いて、申し訳ありません」


 イクハの用意した即席の石コップの中でカランと氷が揺れる。


「いやいや、こんな気持ち良さそうに寝てたら置いて出れないよ」


 ショーマは笑ってメイが蹴っ飛ばしたタオルケットを掛け直してやった。


「ここは暑いから子供にはよけー堪えんだろ」


 セシルは風で中の空気を撹拌し、扇風機の要領で涼しくする。


「確かにそうかも。夏って小さい子は昼寝してるイメージ」


 ショーマは金タライを空気から作り、その中へ氷柱を立てた。


「二人とも一生懸命お手伝いをしていたし、疲れたんだね」


 ソラは汗で額に引っ付いたライの前髪をそっとかきあげる。


「それで、どうしたの?」


 ショーマの出した氷柱を見て、こうやって涼をとるのかと感心していたイクハは答える。


「わたしたちの今後についてなのですが──」


 イクハが言うにはこうだ。


 今後、一時的にディラントへ身を寄せられないか。

 また、これからショーマが西に進出するに当たり他のイグロゥ族の集落があったらそこへ連れていってくれないか。


「そっか。イクハさんたち、帰るとこ無いんだったね」


「ディラントは受け入れるぜ」


 悲しげにイクハを見るショーマの横で、セシルはなんだそんな簡単な事かと直ぐに返事をする。それにショーマは驚いた。


「え?セシルさん、勝手に決めちゃって大丈夫なの?」


「ショーマくん、俺の立場を思い出してみ?それにヴェルエルフの兄弟だってずっと避難してんだ。今更だろ」


「あ、そうだった」


 セシルはすんなり思い至ったショーマに微笑む。


「フッ、気になんならヒルダのばあさんに一報入れときゃ大丈夫だ」


「うんうん。後で連絡しとく。イグロゥ族の集落は見付けたら絶対寄るから、その時先方に受け入れ可能か聞いてみるね」


「お二人とも、ありがとうございます」


 イクハが頭を下げると、暑さでじんわりと浮かんだ汗が首筋を流れた。




  ◇◇◇




 ショーマは一人自分たちのテントに戻った。


 午後は遠征するのを止めて魔道具開発に時間を使う事にしたらしい。ソラはセシルに連れられて魚釣りへ出掛けていった。

 セシルは腹を空かせて待ってろよと謎のフラグを建てながらウキウキと沢に向かった。きっと彼の体内時計は深夜で徹夜のハイテンションになりつつあるのだろう。

 夕飯、あるんだけどなと思いつつ、期待してるよとショーマは苦笑いで送り出した。


「さてとっ!やるか!!」


 鞄から鉛筆を取り出す。そして空気から机と椅子を瞬時に作り、受験勉強よろしく気合いを入れた。


 普通にタブレットを用意しようと思ったけど、光鳥(こうちょう)をアレンジした方が魔族のみんなが使いやすいかな。スクリーンと映写機を作って、それに魔法陣を書き込めばお手軽にお手入れ出来るし。


 鼻唄を歌いながら大きめの紙を作り机に広げた。


 まずは送信側から描くか。

 絶対に必要なのは撮影(カメラ)集音(マイク)。それを映像(イメージ)として受信側に送る感じ。あとは、地点(ポイント)空間(スペース)も入れて転移魔法の応用で距離を詰めると。そうだ現在地の把握もこれでいこっと。


 カリカリと魔法陣を埋めていく。


 あ、操作出来るようにしないと定点カメラになっちゃうよね。操作するには、受信側で送信側を動かすしかないのか。ラジコンみたいにコントローラー的な何かを使う?でもそうすると魔道具が増えちゃうな。


 順調に動いていた手が止まった。


 そもそも、送信側は何にする?人形とか作って魔法陣を腹に仕込む?いや、それだと何かあって回収されたら厄介だよね。


 眉間にシワを寄せてムムムと唸っている。


 魔力を影鳥(えいちょう)なんかみたいに鳥に変えて飛ばした方がいいか。だめだ、ちょっと考えただけでも魔法陣がめっちゃ複雑だし、あーここ破綻してるじゃん。


 描き掛けの魔法陣をぐしゃぐしゃっと丸めた。そして、丸めた紙を放り投げる。


「はぁー。考えることが多すぎるよ。一回先生(シドさん)に相談したいな」


 そう言うと、椅子の背凭れからズルズルと落ちていった。





ショーマ「なんか、サブタイトルが」

朝木  「え?」

ショーマ「なんかお疲れ」

朝木  「うん」


 サブタイトル、朝木の心の声です。笑



 みんな子供好きなんだなーという一幕を

 夏って、犬と子供が遊びつかれてバテてるイメージ

 それを横目にネコが涼んでる的な


 早く梅雨明けないかなー

 いろんなとこで雨多すぎますよね

 (´・ω・`)



 次回、サートミーラの事情。

 あの人だけで三話くらい書けそう…

 忍び込むのはもう少し先になりそうです。



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/



 ブックマークの追加ありがとうございます!

 いらっしゃいませ♪ヽ(´▽`)/

 これからもよろしくお願いします(*^^*)


 評価をたくさん頂きました!

 そ、そんなに褒めても何もあげないんだからねっ///

 (/ω・\)チラッ

 あー待って待って!言いたかっただけです!

 実際はニマニマしつつ頑張ります!

 (o・∀・)=o



※次回の確実更新は8/1(土)です。よろしくお願いします!


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