3―クラスメイト
※…11/1 誤字報告修正
次は・・・
ショーマが教科書のページを捲ろうとすると、廊下を走る音が聞こえてきた。
バタバタ、ガラッ
「一番乗りー!じゃなかった。え!?やだー!ちょー可愛い!」
ショーマが入口の方を見ると、背の高い女子が入ってきた。腰まで伸ばした茶色の髪を襟足当りで2つに纏めている。丸顔で、愛嬌のある顔をしている。
彼女は壁の座席表を見ずにショーマへと向かってくる。そして、ショーマにガバッと抱き付いた。
「え!?何!?ちょっと、止めて!!」
「やだー!こんなに可愛い子、滅多に居ないもの♪」
そう言って彼女はショーマに頬擦りまで始めた。
「お姉さん!ホント止めて!!」
「私はキャサリンよ。キャシーって呼んでね。それにしても、ホントに可愛いわー♪」
「おい、キャシー。廊下を走るな。って、何襲ってるんだ?」
今度は背の高い男子が入ってきた。薄茶の髪を短く刈り込み、日に焼けた彫りの深い顔をしている。どうやらキャサリンの知り合いの様だ。
彼は壁の座席表を確認している。
「襲ってるだなんて人聞きの悪い!」
「お兄さん。助けて!ぐぇ」
ショーマはキャサリンに揉みくちゃにされながら、彼へ助けを求める。
「キャシーそろそろ放せよ。その子苦しそうだ」
「ちぇー」
「ゲホゲホ。ハァハァ。死ぬかと思った。お兄さんありがとう」
ショーマは首を摩りながら礼を言う。
「気にするな。俺の名前はヘンリーだ。そこのキャサリンとは幼馴染みなんだ」
「俺はウィステリアです。よろしく」
「ぇえ!?俺って、もしかして男の子!?」
「そうだけど?」
ショーマはヘンリーとがっちり握手をしながら答える。
「ウソー!その顔で!?信じらんない!」
キャサリンは目をまん丸にしてショーマを見る。
「まさか、キャシーが男と女を見間違えるなんてな。なぁ、握手しといて何なんだが。本当に付いてるのか?」
「え?何が?」
「何が?って、アレが」
ヘンリーの目線が下に向かう。ショーマはその目線に気付いた。
「はっ!!失礼な!ちゃんと付いてるよ!」
「はぁ。そんな下ネタは良いからさぁ。ウイステリア君は自分の顔見たこと無いの?」
「あ、俺はウィスで良いよ。自分の顔ねぇ。朝顔を洗うときに水に映るのを見るくらいかな。鏡でしっかり。となると、ここ3年くらい見てないかも」
「そうなんだー」
キャサリンは鞄をゴソゴソと探し始めた。
「キャシーの鞄は相変わらずぐちゃぐちゃだな」
「うっさいわね!あ、あった。はい。一度じっくり見てみよう?」
キャサリンは荷物の中から手鏡を取り出すと、ショーマに渡した。
「そんなじっくり見るようなモノでも無いと思うんだけど」
ショーマは手鏡を受け取ると、自分の顔を映した。
「は?え?母さん!?」
なぜ!?なぜサクラさんなんだ!?俺、違う人の子供だよね?え?なんで?どうして??
待て、とりあえずもう一度じっくり見よう。
俺の顔はサクラさん?だから街で女の子と間違えられた?しかも目はどことなくソラさん?でも二人は俺の本当の親じゃないだろ?なんで似るんだ?だめだ。考え直しても訳分からん。
ショーマが思考の海に沈んでいる頃、キャサリンは大いに納得していた。
「そっかー。ウィス君はお母さん似なんだねー。だから男の子なのにこんなに可愛いんだ!」
「じゃあ、ウィスの母さんはかなりの美人ってことか?羨ましいな」
「また、そんなこと言って。ヘンリーの所のお母さんだって超美人じゃない」
「そうかぁ?ま、俺は父親似だからな。こんなに可愛かった事なんてないだろうし」
「小さい頃は可愛かったよ。小さい頃はね!それより、ウィス君が放心したままだけど、大丈夫かな?」
「ホントだ。おーい。しっかりしろー」
ヘンリーとキャサリンが目の前で手をヒラヒラさせたり、手を叩いてみたりする。
ショーマが放心している間に、他の生徒もやってきた。各人、壁の席表を確認して席に着く。初日から騒いでるのが気にるのか、ショーマ達の方をチラチラと見ている。
「はっ!!」
「おぉ。戻ってきた。大丈夫か?」
「うん。大丈夫・・・」
自分で考えても埒があかない。とりあえず、寮に帰ったら女神様に聞いてみよ。
「うんうん。ショックだったよねー。お姉さんには分かるよー」
「一番ショックを与えたお前が何を言ってるんだよ」
「えへっ。あ、そろそろ時間っぽいね。私の席はどこだろ?」
キャサリンはキョロキョロと回りの様子を伺う。
「席表見てないのかよ。キャシーは一列目の真ん中だよ」
「ぇえ!?私も窓際が良かったー」
「残念。窓際は俺たちだ」
ヘンリーはショーマの肩に腕を回す。
「え?あぁ、うん」
「あらら、まだ立ち直ってないみたいね。ホントに大丈夫?」
「うん。大丈夫」
ゴーンゴーン
「あ、鐘が鳴ってる!じゃ、また後でね!」
1時の鐘が鳴り、ヘンリーとキャサリンは自分の席へ座った。
ショーマ「おい!どういうことだ!」
朝木 「え?何が?」
ショーマ「何がって分かってるだろ!」
朝木 「君のご要望通りにヒロインを登場させました!」
ショーマ「キャシーはどう考えてもヘンリーとお似合いだろ!」
朝木 「良いんじゃない?幼馴染みから奪っちゃいなよ!
てか、本当のヒロインは別にいるし?」
ショーマ「は?別にいる?」
朝木 「ま、がんばれ(^-^)」
準備が長かったけど、これがやりたかった!!笑
次回はそろそろ初授業です!
応援して頂けると嬉しいです(^^)
訪問だけでも大感謝(^^)/




