2―この世界の常識
※10/31…貨幣基準を修正しました。
大陸共通→世界共通
大陸同士のレート→国同士のレート
ショーマは簡単に荷ほどきを終え、地図に従って学生食堂へ向かった。
おぉ、すごい立派な食堂!ナタリーさんがちょっと高いって言ってたけど、どれくらい高いんだろう。てか、利用者少なくない?時間が早いだけかな?
どれどれ、なるほど。お盆持って並ぶスタイルか。食券とかさすがにこの世界じゃ無いかー。
げっ、ミートパスタで銅貨7枚だって?ちょっと高過ぎやしませんかね。もうちょい安いメニューは無いかなー。海鮮パスタが銅貨5枚か。これが一番安いのか。
朝・夜を寮で食べると各銅貨3枚でしょ?で、毎日パスタを食べると銅貨5枚で1日が11枚。それが、半年だと180日くらいかな?ざっと計算して銅貨1980枚か・・・
明日から弁当でも作るかな。これじゃお金がすぐなくなっちゃう。
「次の方ー、注文をどうぞ」
「あ、海鮮パスタを1つください」
「はい。銅貨5枚を用意して待っててね」
ショーマは鞄の中の女神から貰った革袋から銅貨を取り出して待つ。
「はい。お待たせしました」
「ありがとう。はい、お金です」
「はい。受け取りました。次の方ー」
ショーマはお盆を持って、席へ移動する。
「いただきます」
さて、どんなお味でしょ。うん。昨日のお祭りのより美味しい!何より具がしっかり入ってるし!
これはイカじゃん!へぇ。この国はイカを食べるんだ。欧米では悪魔って言われてなかったっけ?元日本人の俺的にはちょーウェルカムだけどね!
ショーマはのんびりと昼食を食べる。
◇◇◇
食事を終えたショーマは教室へとやってきた。他に生徒は居らず1番乗り。前の壁に座席表が貼られており、ショーマの席は窓際の2列目。生徒は全部で6人だ。席にはすでに教科書になる本が置かれている。
どれどれ。お!俺は良い席だね。ふーん。このクラスはクラス6って言うのか。他の生徒は「ヘンリー」「キャサリン」「マイケル」「ジョージ」「アラン」か。女子が一人で後は男子だね。
おや、机には本が3冊もあるよ?これ全部くれる・・・訳無いか。ノートを用意して正解だね。
ショーマは席に着き、本をペラペラと捲る。
魔法基礎と魔法応用と生活基礎ね。生活基礎って何だ?なるほど。一般常識が書いてあるのか。・・・あれ?俺、この世界の常識って知らないじゃん!!迂闊だったー。今時間あるし、先にちょっと見ておこう。
ショーマは生活基礎の本を読み始めた。
へぇ、貨幣は世界共通なんだ。ふむふむ。国同士のレートは同じか。見た目だけが違うんだね。計算が簡単で助かるよ。重いけど。はぁ、さすがに紙幣は無いんだ。
銅貨50枚=大銅貨1枚
銅貨100枚か大銅貨2枚=銀貨1枚
銀貨50枚=大銀貨1枚
銀貨100枚か大銀貨2枚=金貨1枚
金貨100枚=白金貨1枚
一般の人が触るのは銀貨くらいまでかな。だから大銅貨と大銀貨があるんだろうね。今後、金貨なんて見ることあるのかな?普通の買い物で金貨なんか使ったら、お釣りがヤバイことになりそうだ。
てか、白金って俺の杖の金属だよね?もしかして金属代だけで銅貨50枚以上なんじゃない!?まぁ、おじさんも良いって言ってたし、表面に塗ってるだけだからな。うん。気づかなかった事にしておこう。
この国の一般的な男性の稼ぎ1ヶ月分は銀貨5枚なんだね。意外と月収が安いな。俺、銅貨1枚で100円位の感覚なんだけど。月5万って事?前世に比べれば、物価がかなり安いんだろうね。
暦は太陽暦か。へぇ。しっかり世界共通なんだね。太陰暦とかじゃなくて助かったー。いや、月が2つあるから太陰暦は難しいか。
1年は1の月から12の月まで12ヶ月。
1月は奇数月が31日、偶数月が30日。
1年は366日。
1日は午前12時間、午後12時間。
10日括りで活動する事が多く、公共機関は31日が休みの場合が多い。
1週間ってのは無いんだ。でも、地球とあんまり変わらないか。
地理的なものはどうなんだろう?
ふーん。この星は球体なのか。下手に地球の知識が有るから、地面は平らで天動説です!とか言われたら困ったよ。
大陸は全部で4つね。ここはモミール大陸で北半球。サフーラ大陸も北半球。南半球はラリーセ大陸とトロープ大陸ね。
てか、ちゃんと世界地図があるんだね。びっくりだよ。タダタカ的な人が居たのかな?あ、でも結構ざっくりだな。西側はこんな真っ直ぐじゃなかったよ。まぁ、人間は入れない土地だから仕方ないか。
そう言えば南極大陸的なのはないのかな?あ、南北はモミールとトロープが目一杯まで続いてるのか。
あれ?もしかして、あのまま北方遠征してたら俺は北極点まで行ったんじゃない!?さすがに寒すぎて途中で止めると思うけど。うーん、常識を知らないって怖いわー。
ふーん。ドラゴンの領域は大体日本位の緯度なのか。だから何となく四季があるんだね。ラアイテは南寄りだから1年中温暖なんだ。
次はー・・・
ショーマが教科書のページを捲ろうとすると、廊下を走る音が聞こえてきた。
ショーマ「ねぇ、この小説にはヒロインって居ないの?」
朝木 「そう言えば、ヒロインポジの子居ないね」
女神様 「ゴホンッ」
ショーマ「でしょ?そろそろ出てきても良いと思うんだよね!」
朝木 「わかった。ちょっと登場シーンを考えてみる」
女神様 「もしもーし」
ショーマ「女神様どうしたの?」
朝木 「まさか、こんな子でって要望があったりする?」
女神様 「ちっがーう!どう考えても私がヒロインでしょ!!」
朝&ショ「・・・・・・・そうだね」
気がつけば20部を超えていました。短編でどうにかしようとしていたのが懐かしいです・・・
応援して頂けると嬉しいです(^^)
訪問だけでも大感謝(^^)/